政治家に国民の声を伝える術・日米比較

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年8月1日 Vol. 107

ObamaAARP自民党の惨敗に終わった参議院選挙。
選挙後の各党に共通の発言は
「国民の声を真摯に受け止めよ」だ。

ところが、こうした発言が強調されるほど、
政治家が普段国民の声をいかに「聞いていないか」をかえって露呈している気がする。

政治家が我々の声を聞いていないのには二つ理由がある。

第一は、我々の声を政治家に届ける仕組みが未整備なこと。
第二は、我々の声が届いていたとしても政治家がまともに受け止めていないことだ。

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シリコンバレーのシニアビジネス

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年7月8日 Vol. 106

crbh-paloaltoシリコンバレーというとインテルやグーグルといったIT関連あるいはネット関連ビジネスの印象が強い。しかし、この地にはシニアビジネスの動きも案外多い。

たとえば、スタンフォード大学のそばにクラシック・レジデンス・バイ・ハイアット(CRbH)という全米でもトップクラスのコミュニティ型の高級シニア住宅がある。

こうした住宅は全米に2,200以上あるといわれているが、
このシリコンバレーにあるCRbHは群を抜いている。
特に驚かされるのは居室の大きさと価格である。

最も広い居室の面積は4,000平米。
日本の首都圏の一戸建ての標準サイズ100平米の
何と40倍の広さが共同住宅の居室の一つなのだ。

聞くと、入居者にとってこの居室に引っ越すことは
「ダウンサイジング(住む家を小さくすること)」とのこと。
ここに移る前に10,000平米以上の家に住んでいる人が
ターゲット入居者だという。

この居室の終身利用のための入居金は約4億8千万円。
これでも7つある居室のうち、4つがすでに埋まっていた。

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団塊世代 日米比較

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年2月14日 Vol. 101

beatles以前、ある講演の場で「米国では2007年問題はあるのか」
という質問を受けた。

結論から言えば「ない」が答えである。

しかし、状況はもっと複雑なので、正確を期すために、
もう少し丁寧な説明をしたい。

まず、質問内容にある「2007年問題」から整理する必要がある。
2007年に他の年齢層に比べて数の多い団塊世代の最年長者が
60歳になり、一斉に定年退職することに伴い発生すると思われる
さまざまな問題をひっくるめて「2007年問題」と呼ばれてきた。

しかし、「2007年問題」と称して扱われる現象は、
実は2007年に突然起こるものではなく、2007年以前から起きていて、
2007年以降も起き続ける「連続的な構造変化」である。
このことは、拙著「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」はじめ
多くのメディアや講演の場でこれまで話してきたとおりだ。

次に、米国にはごく一部の職種を除いて「定年退職」という制度がない。
昔はあったのだが、AARPなどの働きかけのおかげで、
「雇用における年齢差別禁止法」が制定され、
雇用年齢上限が撤廃されたからだ。

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知られざるAARPの凄み

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年7月3日 Vol. 89

aarp去る6月13日にワシントンのAARP本部で
講演する機会をいただきました。
その時の講演録が早速AARPのウェブサイト

Policy & Research に掲載されています。

AARPのサイトは、3500万人を越える50歳以上の
会員だけでなく、世界中の関係者が閲覧するところで、その影響力は相当なものがあります。

掲載された自分の講演録を読んで、
予想外に感服したことが三つあります。

第一に、自分の舌足らずの英語スピーチが、
見事な英文にブラッシュアップされていること。

第二に、あまり詳細を説明できなかった商品や
サービスについて本人が語った以上の
詳細な説明が追加されていること。

そして、第三に、この講演録がAARPにとっての
知的財産として自動的に蓄積されていくことです。

一見何気なく見えますが、
AARPという組織の“凄み”を感じるのは、
実はこういうところです。

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「セミリタイア」と新しい挑戦

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年6月7日 Vol. 88

westport退職後に新しいことに挑戦し、その分野の専門家になる――そんな絵に描いたような「セミリタイア」生活を送っている人にアメリカで会いました。

彼はニューヨークから電車で1時間ほど東にある
Westportという街に住んでいます。

一般の日本人にはなじみのないこの街には、
俳優のトム・クルーズや元祖カリスマ主婦で有名な
マーサ・スチュアートなどの著名人が住んでいます。

アメリカ人の私の友人は、現在62歳。
長い間大手保険会社に勤務した後、
企業のEAP(Employee Assistance Program)を支援する
ベンチャー企業の幹部を2年間務め、
半年前に会社勤務をやめています。

その彼が今注力しているのが、
自宅の横に自分専用の新しいオフィスをつくること。

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個性的なベビーブーマー

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年1月16日 Vol. 79

boomer1月3日から9日まで渡米し、多くのミーティングに参加して来ました。

ミーティング参加者の多くは、ベビーブーマー。
アメリカのベビーブーマーは、日本より年齢層が広く、
1946年から64年までに生まれた人を指します。

このうち、46年から55年生まれが
リーディング・エッジ・ブーマーと呼ばれ、
日本の団塊世代にあたります。

ミーティングに参加して改めて感心したのは、
参加者が皆自分の「語りのスタイル」を持っていて、
実に個性的なことです。
しかも男性だけでなく、女性もなのです。

たとえ前の人が極めて印象的な発言をしても、
あるいは暗い発言でしゃべりにくくなっても、
自分の番になるとあくまで自分のスタイルで語り、
相手に耳を傾けさせてしまう。
その場の雰囲気を支配する力を持っているのです。

こうした個性的なスタイルが、
いったいどこから来るのか改めて考えさせられました。

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AARPの年金改革反対活動が示すもの

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年3月24日 Vol. 66

ASA先週までアメリカで毎年開催される
ASA/NCOA ジョイントコンファレンスに出席してきました。

エイジング分野の関係者延べ4千人が参加する
このコンファレンスの圧巻は、初日にAARPが開催したゼネラルセッションでした。

朝8時からの開始にもかかわらず、
700人以上収容の大ホールは満席。
参加者の多くは、AARPの会員の50歳以上の人たちで、
2時間のセッションは、終始熱気に溢れていました。

AARP作成による
「Our Future. Our Fight.(我々の将来。我々の戦い)」
という冊子が配布された会場は、
まるで決起集会のような雰囲気でした。

この雰囲気の最大の理由は、
今年のテーマがソーシャル・セキュリティ、
つまり公的年金制度だったからです。

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AARP国際会議:世界の注目を浴びる日本

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年12月20日 Vol. 62

aarp-london世界最大の高齢者NPO AARPと有力経済紙ファイナンシャルタイムズの共催で11月17日から19日までロンドンで開催された国際会議に招待スピーカーとして出席しました。

会議のタイトルは「Reinventing Retirement」。
Reinventingとは「再創造」の意味なので、そのまま訳せば「リタイアメントの再創造」。

しかし、わかりにくいので意訳すると、
「社会の高齢化に適応する
新しい老後社会モデルの創出」という意味です。

会議には、欧米の行政・政策担当者、民間企業、
NPOのトップリーダーたちが参加しました。
日本からも民間企業や高齢者団体からの
参加がありました。

議論された主なテーマは、
①人口構成の不均衡(高齢化・少子化)、
②年金危機、
③労働市場の変化、
④リタイアメント・パラダイムの変化、
の4つでした。

3日間に渡る議論を通じて改めて感じたのは、
高齢化に関わる諸問題は、日本固有のものでなく、
先進国共通の大きな課題であることと、
世界最速の高齢化国家 日本が、
世界の注目を浴びていることです。

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退職者に適するフランチャイズという仕組み

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年9月10日 Vol. 58

mr-handyman今、アメリカでは退職サラリーマンがフランチャイズを買って、フランチャイズ・オーナーになるケースが増えています。

9月8日のCNNによると、退職サラリーマンに人気のフランチャイズの例として、次が挙げられています。

1. ハンディマン・サービス
2. ゴルフ用品販売
3. 個人向けフィットネス
4. 中小企業向けコーチング

ハンディマン・サービスとは、専門のリフォーム業者や
工事業者がやらない家周りのちょっとした修理などを
請け負うサービスです。

拙著「シニアビジネス」で取り上げた
「ミスター・ハンディマン」など、多くの業者が存在します。
また、個人向けフィットネスとは、
顧客一人ひとりにダイエットを指導し、
栄養アドバイスを行うものです。

日本でフランチャイズというと、
コンビニや外食産業が圧倒的に多いのですが、
フランチャイズ王国アメリカには
実に多種多様な業態があるものです。

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知られざる中国 高齢化の実態

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年4月27日 Vol. 49

shanhai最近の中国というと、
経済成長する国のイメージが強い。

気がつけば身の回りには
中国製品がかなり増えた。
以前は、安っぽい人形などが多かったが、
最近は家電やコンピューターなどの
ハイテク製品も中国製が多い。

だが、そのような経済成長国のイメージに隠れ、
ほとんど知られていないのは、高齢化の実態だ。

中国では、日本の総人口を上回る
1億3400万人がすでに60歳以上なのである。
これが2050年には4億人を超えると 予測されている。

中国は総人口が12億9千万人と多いので、
高齢化率でみれば、日本の方が大きい。
だから、日本の方が大変だ という風に見えるかもしれない。

だが、実際の高齢者の数が桁違いに多いことと、
日本にはない複雑な要因があることを考慮すると、
中国での高齢化のインパクトが
いかに凄まじいかが容易に想像できる。

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