年齢訴求が受け入れられる場合、ダメな場合

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011112Vol.167

fage中高年を対象に商品・サービスを提示する場合、

特定の年齢訴求が受け入れられる場合とそうでない場合がある。

 

最近の例では、サントリーの化粧品FAGE.が該当する。「まだ50代。ハリさえあれば」「60代、弾むハリ」などと新聞広告やチラシでターゲットユーザーの年齢を訴求し、効能を訴えている。

 

こうした特定の年齢訴求アプローチが受け入れられるのは、

明らかに経済的メリットがあると感じられる場合だ。

 

たとえば、映画や劇場、散髪などのシニア割引が該当する。

JR東日本の「大人の休日」は、運賃割引という古典的な例だ。

 

割引以外の例では、かつてアリコ(現:メットライフアリコ)が発売した

「はいれます」という保険商品がそうだった。

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エクスペリエンス・エコノミーとしての銀座の変貌

スマートシニア・ビジネスレビュー 20111020Vol.166

 

ginza-mitsukosi-matsuya昨日から長年のライバルだった銀座の三越と松屋が、

共同販促イベント「ギンザファッションウィーク」を始めました。

 

各メディアでは隣の有楽町に商業施設のオープンが相次ぐ中、老舗同士の強力タッグで銀座の魅力を高め、

顧客流出を引き留める狙いであると報じています。

 



百貨店の担当者は、有楽町にやってくる若年層を

百貨店にも取り込むのが狙いのようです。

 

しかし、老舗の百貨店が共同キャンペーンを張った程度では、

当初は多少話題にはなるものの、

その有効期間はそれほど長くないでしょう。

 

その理由は、銀座の百貨店の集客力が下がってきた背景が、

有楽町の商業施設やファストファッションの新興勢力に

客を取られているためではないからです。

 

むしろ、銀座で買い物をするという「体験の価値」が

昔に比べて変貌してきたことが、

より本質的理由だと考えられるからです。

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何がほしいか考えるのは消費者の仕事ではない

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011106Vol.165

image米アップル会長のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。日経新聞電子版の追悼記事にある次の表現が目に留まった。

 

「何がほしいか考えるのは消費者の仕事ではない」と

市場調査はあてにしなかった。

自分がほしいかどうか。自らの感性を判断基準とした。

特にこだわったのは製品の美しさだ。

携帯電話の表面に並ぶ数字や文字の操作キーも、

ジョブズ氏の目には醜いブツブツとしか映らなかった。

iPhoneがキーがないタッチパネル操作となったのも審美眼の結果だ。

(出所:日本経済新聞電子版106日 コンピューターをポケットに 時代を先導したジョブズ氏)

 

この記事が目に留まった理由は、全くの偶然なのだが、

拙著「団塊・シニアビジネス7つの発想転換」の第1章のタイトルが

『市場調査はあてにするな - 「デジタル分析」から「アナログ直感」へ』だからだ。

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高齢者という名称が消えていく

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011928Vol.164

road-scholarアメリカの組織名称から「高齢者」をイメージする名称が消えている。

 

エルダーホステルという高齢者に有名なNPOがある。

55歳以上の人を対象に旅を通じて学ぶ機会を提供するというコンセプトで高齢者の新しい旅のスタイルを提案してきた。設立は1975年、今から36年前だ。

 

今も会社名はElderhostel, Inc.のままだが、

数年前にブランド名をRoad Scholar(道行く学者)に変更した。

顧客の世代が変わり、Elder(高齢者)という言葉が

商品に合わなくなってきたのだ。

 

50歳以上の会員3700万人を有し、

世界最大の高齢者NPOと呼ばれたAARP

以前の名称はAmerican Association of Retired Persons

日本語では全米退職者協会と呼ばれていた。

 

しかし、数年前に正式名称を

AARP(エイ・エイ・アール・ピー)に変更した。

 

組織名称からRetired(退職者)という言葉を

取り除きたかったのが変更理由と言われている。

 

アメリカではRetiredは、社会とのつながりを失い、

存在意義を否定されるとのニュアンスもあるからだ。

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新事業成功の要諦は自社・地域の強みを活かすこと

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年9月20日 Vol.163

長野県の市町村別老年人口割合先週末、長野県経営者協会での講演の際、

配られた資料を見て、思わずハッとした。

 

それは、長野県の市町村別老年人口割合のデータであった。

実はこうしたデータはどの都道府県でも

公開しているありふれたものだ。


しかし、私が思わず食い入るように眺めた理由は、

地図で市町村毎の地理的位置と高齢化率の数値が色分けされていたからだ。

(出所:長野県ホームページ http://www3.pref.nagano.jp/toukei1/jinkou/nenrei/map.htm

 

これを見ると、長野県全体の高齢化率26.5%という数値以上に

高齢化進展の生々しい現実をはるかに実感する。

 

たとえば、高齢化率が50%を超えている、

いわゆる限界集落が2か所もあることがわかる。

また、40%を超えているところが9か所もある。

 

全国平均23.1%という数値だけでも

日本は十分高齢化率世界一なのだが、

それどころではない40%50% という地域が

多数実在する事実に改めて目を覚めさせられた。

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韓国ベビーブーマー市場動向

スマートシニア・ビジネスレビュー 201196 Vol.162

Hiroyuki-Murata-SmartAgeing需要はあるが、供給が伴っていない ―――

韓国のベビーブーマー市場を一言でいえば、

こう表現してよいだろう。

 

先週韓国で開催された退職後のベビーブーマーに関するシンポジウムに

招待講演者として参加した感想である。

 

言い換えれば、シニアビジネスで先行する日本企業には

多くのチャンスがあると言えよう。

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大家族に回帰するアメリカ

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011830Vol.161

multi-generational-housing先週滞在先のアメリカで、興味深い話を聞いた。

 

近年の調査に基づくと、今後10年間に

アメリカの世帯の3分の1が「多世代世帯」になるというのだ。

 

多世代世帯とは、親・子、親・子・孫、親・孫などの複数世代が一つ屋根の家に一緒に住む形態のことをいう。

 

核家族が大部分で親・子がそれぞれ別に住む習慣が強いアメリカには

日本で一般的な二世代住宅は極めて少ないイメージが強い。

 

ところが、二世代・三世代の住宅は地方都市には結構存在する。

先週滞在したクリーブランドで見た住宅地は

単一世代住宅と二世代住宅とが混在しているところだった。

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退職者の情報発信を支援せよ

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011817Vol.160

teinen-sha現役サラリーマンの退職後の大きな変化は「情報が減ること」だ。


特に勤務先経由で当たり前のように与えられていた

種々の情報がばったり途切れる。

わずらわしさが無くなる反面、

これで退職したことを実感する。

 

そこで、退職者にとって重要になるのは、

勤務先以外からの「情報収集策」だ。

 

専業主婦の場合は、かなり以前に退職を経験しているので、

近所づきあいやPTAの集まりなど
地域に人的ネ
ットワークをもっている。

 

また、女性は一般に友人・知人を

情報収集チャネルとして持っていることが多い。

退職後も一緒に旅行に行ったり、

食事をしたりと何かと情報交換機会を持っている。

 

これに対して、通勤族だったサラリーマン男性の場合は、

こうした人脈が不足気味だ。

情報源の中心が新聞や雑誌だけのも少なくない。

 

では、どうするか。

私がお勧めしたいのは、離職するまでに

自分で「情報発信できる仕組み」をつくることだ。

 

なぜなら、情報というのは、

情報発信している人のもとに集まりやすいからだ。


だから、ある情報が欲しければ、

それに「関連する情報」を発信するのが効果的である。

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「年の功」の科学的裏付け

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年8月8日 Vol.159

brain長い間、成人を過ぎると脳は衰えていく一方だと言われてきた。世の中には未だにそう思っている人も多いようだ。

 

だが、最近の脳の研究により、年をとったとしても

脳の働きは必ずしも落ちていくとは限らず、

むしろ発達する可能性があることがわかってきた。

 

脳の大脳皮質の外側を「灰白質」、内側を「白質」と呼ぶ。

灰白質には情報を出す「神経細胞」がぎっしり詰まっている。

これはいわばパソコンのチップのようなものだ。

 

一方、白質には神経細胞から出てきた情報を

伝達するための「神経線維」が詰まっている。

これはいわばチップどうしをつなぐケーブルの束のようなものだ。

 

近年の研究で、この灰白質の体積は20歳頃から一定のペースで

男女ともにほぼ直線的に減少していくことがわかっている。

つまり、神経細胞は年齢とともに減っていくのである。

 

ところが、興味深いことに神経線維の束である白質は、

逆に年齢とともに増加していく。

しかも、男女の区分なく増加していくことがわかっている。

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どうすれば家にこもりがちな主人を外に出せるか?

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年8月2日 Vol.158

hikikomori先週、仙台での講演でお話しした際、

「どうすれば家にこもりがちな主人を外に出せますか?」

という質問を受けた。

 

また、別のNPOの方からも

「どうしたら私たちの活動に男性を巻き込めるでしょうか?」と、似たような質問を受けた。

 

その場では「外出の際は必ず主人を誘う」「昼食だけは外で食べてと言う」「一緒に来てほしいと頼み込む」などのいろいろな意見交換をした。

 

その場で言い足らなかったことをこのレビューでお伝えしたい。

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