高齢社会に明るい未来を感じる瞬間

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年12月28日 Vol.172

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「高齢社会」という言葉のイメージは、一般に明るくない。年金崩壊、高齢者医療費、介護地獄、孤独死など、油断すれば暗い話の“たこつぼ”に、はまってしまう。

 

だが、私には一見暗く見える高齢社会に

明るい未来を感じる瞬間がいくつかある。

 

そのひとつが女性専用フィットネス、

カーブスのイベントに参加する時だ。

今年は1211日にパシフィコ横浜で開催された。

 

前日土曜の夜にアメリカからのべ15時間のフライト。

帰国したばかりの身にとって、翌日午前9時半からの

横浜でのイベント参加は、正直言って辛いものがあった。

 

しかし、だるい身体に鞭打って会場にたどり着くと目が覚めた。

広い会場全体を埋め尽くした20代中心の

若い女性の大群に遭遇したからだ。

 

その数、今年は3,500人。

日曜日にもかかわらず、全国のカーブス店舗の

スタッフ全員が集まっていたのだ。

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携帯電話による独居高齢者見守り実験の意義

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年12月21日 Vol.171

zama_docomo1214日、社会福祉法人座間市社会福祉協議会は、

NTTドコモのらくらくホンベーシック3で利用できるサービス「つながりほっとサポート」を活用した高齢者の見守り実証実験を行うと発表した。

 

私は、今回の実証実験には、①従来「個人レベル」にとどまっていた携帯電話による見守りサービスの、「地域コミュニティ」レベルへの適用、②「通信インフラ」として定着した携帯電話網の、「高齢者見守りインフラ」としての活用、の二つの意義があると考える。

 

「つながりほっとサポート」では、

自分の携帯電話の利用状況を

あらかじめ指定した「つながりメンバー」へ

伝えることができる。

 

ここで、利用状況は、歩数計の歩数、

携帯電話の開閉回数、電池残量やカメラの利用

といった間接的な情報の形で

「つながりメンバー」と共有される。

 

「つながりメンバー」とは、自分がつながりたい人で、

通常は子供、孫、親しい友人などが対象となる。

 

ただし、今回の実験では、座間市の高齢者を

「支援対象者(見守られる人)」とし、

「つながりメンバー」を「支援者(見守る人)」として公募し、

実験するとのことだ。

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高齢者向け保険報酬の削減が始まったアメリカと日本の近未来

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年12月14日 Vol.170

P1000780-2アメリカから帰国した1210日の夕方、日経新聞一面の「老人ホーム、新設急ぐ 来年までに104ヵ所増」という記事を見て複雑な気持ちとなった。

 

なぜなら、アメリカ滞在中訪れた高齢者施設の担当者から「連邦政府からの保険報酬が既に削減され始めている。これからもっと削減される」

との話を聞いてきたばかりだったからだ。

 

アメリカには、日本の公的介護保険制度のような

長期介護に対する公的保険はない。

民間企業が提供する任意保険のみである。

 

一方、高齢者関連施設のうち、入院リハビリテーション施設、

スキルド・ナーシング施設(日本で言う介護施設に近い)、

ホスピスに対しては、メディケアで保険報酬が支払われる。

 

ここでメディケアとは、65歳以上の人を対象にした

公的医療保険である。

 

ところが、2010年3月にオバマ大統領の署名により

「医療制度改革法(Patient Protection and Affordable Care Act)」

が成立した結果、前掲の保険報酬が削減され始めたのだ。

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丸の内タニタ食堂の登場が意味するもの

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年12月5日 Vol.169

kokusai-building体組成計で有名なタニタが来年1月に東京・丸の内に新業態ヘルシーレストランを出すとのこと。

 

この知らせを聞いて、私は二つの面で面白いと思った。一つは、レストランの立地。もう一つは、500kcal前後の低カロリー定食のみというメニュー構成。

 


レストランの立地は丸の内3丁目・国際ビルの地下一階。

実は国際ビルと隣接する帝劇ビル(帝国劇場のある所)の地下は、

かつて大半が飲食店だった。

  

国際ビルにはある大手企業の本社がある。

そこはかつて残業が多いことで有名で、

夜になると「残業弁当」と称して、

社員の多くが地下の飲食店街で食事を取った。

 

このため、国際ビルの地下街の夜の客の7割は

その会社の社員だったと言われている。

夜なので当然アルコールつきだ。

 

飲食店からすれば、これは大変なお得意様だった。

この会社の客を相手にしていれば商売が成り立ったからだ。

 

しかし、時代が変わり、こうした制度がなくなったため、

夜の客足が途絶えるようになった。

これにより多くの飲食店が消えていった。

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国内初の旅行会社専用列車、誕生

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年11月10日 Vol.168

cti-train私はかつて拙著「リタイア・モラトリアム」で、

団塊世代の退職が本格化すると、

在来線には昼間走る「ゴージャス車両」が復活する、

と予想した。

 

その予想が現実になった。

クラブツーリズムが国内初の旅行会社専用列車を

この冬にデビューさせることになったのだ。

 

鉄道での旅が好きな人は、ゴージャスな車両で

ゆったりと景色を楽しみながら移動するのを好む。

 

ヨーロッパを旅したことのある人は、

鉄道での旅が最高に優雅でリッチな気分になるという。

 

コンパートメント方式の車両で会話を楽しみ、

風光明媚な景色を楽しみながら、

食堂車では美味しいワインと食事ができる。

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年齢訴求が受け入れられる場合、ダメな場合

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011112Vol.167

fage中高年を対象に商品・サービスを提示する場合、

特定の年齢訴求が受け入れられる場合とそうでない場合がある。

 

最近の例では、サントリーの化粧品FAGE.が該当する。「まだ50代。ハリさえあれば」「60代、弾むハリ」などと新聞広告やチラシでターゲットユーザーの年齢を訴求し、効能を訴えている。

 

こうした特定の年齢訴求アプローチが受け入れられるのは、

明らかに経済的メリットがあると感じられる場合だ。

 

たとえば、映画や劇場、散髪などのシニア割引が該当する。

JR東日本の「大人の休日」は、運賃割引という古典的な例だ。

 

割引以外の例では、かつてアリコ(現:メットライフアリコ)が発売した

「はいれます」という保険商品がそうだった。

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エクスペリエンス・エコノミーとしての銀座の変貌

スマートシニア・ビジネスレビュー 20111020Vol.166

 

ginza-mitsukosi-matsuya昨日から長年のライバルだった銀座の三越と松屋が、

共同販促イベント「ギンザファッションウィーク」を始めました。

 

各メディアでは隣の有楽町に商業施設のオープンが相次ぐ中、老舗同士の強力タッグで銀座の魅力を高め、

顧客流出を引き留める狙いであると報じています。

 



百貨店の担当者は、有楽町にやってくる若年層を

百貨店にも取り込むのが狙いのようです。

 

しかし、老舗の百貨店が共同キャンペーンを張った程度では、

当初は多少話題にはなるものの、

その有効期間はそれほど長くないでしょう。

 

その理由は、銀座の百貨店の集客力が下がってきた背景が、

有楽町の商業施設やファストファッションの新興勢力に

客を取られているためではないからです。

 

むしろ、銀座で買い物をするという「体験の価値」が

昔に比べて変貌してきたことが、

より本質的理由だと考えられるからです。

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何がほしいか考えるのは消費者の仕事ではない

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011106Vol.165

image米アップル会長のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。日経新聞電子版の追悼記事にある次の表現が目に留まった。

 

「何がほしいか考えるのは消費者の仕事ではない」と

市場調査はあてにしなかった。

自分がほしいかどうか。自らの感性を判断基準とした。

特にこだわったのは製品の美しさだ。

携帯電話の表面に並ぶ数字や文字の操作キーも、

ジョブズ氏の目には醜いブツブツとしか映らなかった。

iPhoneがキーがないタッチパネル操作となったのも審美眼の結果だ。

(出所:日本経済新聞電子版106日 コンピューターをポケットに 時代を先導したジョブズ氏)

 

この記事が目に留まった理由は、全くの偶然なのだが、

拙著「団塊・シニアビジネス7つの発想転換」の第1章のタイトルが

『市場調査はあてにするな - 「デジタル分析」から「アナログ直感」へ』だからだ。

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高齢者という名称が消えていく

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011928Vol.164

road-scholarアメリカの組織名称から「高齢者」をイメージする名称が消えている。

 

エルダーホステルという高齢者に有名なNPOがある。

55歳以上の人を対象に旅を通じて学ぶ機会を提供するというコンセプトで高齢者の新しい旅のスタイルを提案してきた。設立は1975年、今から36年前だ。

 

今も会社名はElderhostel, Inc.のままだが、

数年前にブランド名をRoad Scholar(道行く学者)に変更した。

顧客の世代が変わり、Elder(高齢者)という言葉が

商品に合わなくなってきたのだ。

 

50歳以上の会員3700万人を有し、

世界最大の高齢者NPOと呼ばれたAARP

以前の名称はAmerican Association of Retired Persons

日本語では全米退職者協会と呼ばれていた。

 

しかし、数年前に正式名称を

AARP(エイ・エイ・アール・ピー)に変更した。

 

組織名称からRetired(退職者)という言葉を

取り除きたかったのが変更理由と言われている。

 

アメリカではRetiredは、社会とのつながりを失い、

存在意義を否定されるとのニュアンスもあるからだ。

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新事業成功の要諦は自社・地域の強みを活かすこと

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年9月20日 Vol.163

長野県の市町村別老年人口割合先週末、長野県経営者協会での講演の際、

配られた資料を見て、思わずハッとした。

 

それは、長野県の市町村別老年人口割合のデータであった。

実はこうしたデータはどの都道府県でも

公開しているありふれたものだ。


しかし、私が思わず食い入るように眺めた理由は、

地図で市町村毎の地理的位置と高齢化率の数値が色分けされていたからだ。

(出所:長野県ホームページ http://www3.pref.nagano.jp/toukei1/jinkou/nenrei/map.htm

 

これを見ると、長野県全体の高齢化率26.5%という数値以上に

高齢化進展の生々しい現実をはるかに実感する。

 

たとえば、高齢化率が50%を超えている、

いわゆる限界集落が2か所もあることがわかる。

また、40%を超えているところが9か所もある。

 

全国平均23.1%という数値だけでも

日本は十分高齢化率世界一なのだが、

それどころではない40%50% という地域が

多数実在する事実に改めて目を覚めさせられた。

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