シニアからの電話を単なる“高齢者対応”で終わらせない

コールセンタージャパン 2016年7月号

callcenterjapan_coverリックテレコム発行のコールセンタージャパンにさる5月25日に開催されたコールセンター/CRMデモ&コンファレンスin大阪での基調講演のレポートが掲載されました。

コールセンターには大きく2種類の役割があり、一つは商品の支払いに関する手続きなど事務的な処理で対応可能なもの。こちらはそれこそ電話会社への業務委託でも十分です。

しかし、もう一つの顧客からの商品に関する問い合わせ、クレームなどの細かなニーズへの受け答えの領域はアウトソースしてはいけません。むしろ、なるべく製造部門の現場に近い立場の人が対応するのが理想的です。

そこで交わされる顧客からのクレームや要望の生の声は、小売業者のところで滞留していた貴重な消費者の生の声でもあり、調査会社や広告代理店への市場調査丸投げではなかなか入手できない情報です。

そうした仕組みで顧客から直に仕入れた情報を活用し、試作品を製作したら、まずはモニター用として直営店などで売ってみる。その中から売れ行きの良いものを厳選した後に量販店での本格販売に移行すればいいのです。

シニア顧客のニーズの基本は「不(不安・不満・不便))」の解消です。そして、そうした顧客の「不」は、顧客と直接、接していないとなかなか聞こえてこないものです。

以下、主催者による講演レポートです。

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初日は、団塊・シニア層向けビジネスの経営コンサルティングを行う村田アソシエイツ代表、村田裕之氏が登壇。『変貌するカスタマーサービス――シニアシフトの衝撃』と題して、超高齢社会に向けて企業が取るべきカスタマーサービス改革について、データを交えながら解説した。

まず、最初に村田氏は、現在は人口動態が若年層中心からシニア層中心に変化したことで、新たなビジネスチャンスが生まれようとしていると指摘。これを「シニアシフト」と呼び、シニア層に向けた事業戦略、カスタマーサービスの重要性について指摘した。

「シニア層は人口が多いだけでなく、他の世代と比較して住宅保有率が高く貯蓄額も多い。だからと言って、マス市場として扱うとうまくいかない。多様性市場としてビジネスを考えない限り、今後の経営は厳しくなります」(村田氏)

続いてシニア層の消費行動の変化を挙げて、情報を上手く使って賢く活かす“スマートシニア”が増加すると説明。要介護となり、寝たきりになってもタブレットなどの情報端末を使って通販サイトを利用したり、コールセンターに電話してくるシニア顧客が増えることが予想されるとし、そのための企業側の準備が不可欠と説いた。

シニアからの電話を“高齢者対応”という扱いで終わらせるのではなく、大切なお客様としてロイヤルティを高め、優良顧客になっていただくことが重要です。コールセンターも変化していく必要があります」と強調した。


成功するシニアビジネスの教科書

コールセンタージャパン

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