安倍首相が招かれたビーコンヒルという街の知られざる側面

スマートシニア・ビジネスレビュー 2015年4月30日 Vol.210

ケリー私邸2日前にアメリカ訪問中の安倍首相夫妻がマサチューセッツ州ボストン市のビーコンヒルにあるケリー国務長官の私邸に招かれたというニュースを見てはっとした。

11年前に、私はこのケリー長官の私邸の前を歩いていたからだ。歩いていた理由は、当時設立間もない「ビーコンヒル・ビレッジ」というNPOの人たちに案内されたからだ。

ビーコンヒル・ビレッジとは、高齢化した街の住民にCCRCのような高齢者施設で受けられるのと同様のサービスを提供しようというものだ。

その時の状況を拙著「シニアビジネス:多様性市場で成功する10の鉄則」(ダイヤモンド社)で次のように紹介している。

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高額品を買うシニア その本当の理由は?

保険毎日新聞 連載 シニア市場の気になるトレンド 第6回

第6回図表_村田富裕層ではない一般の人が高額商品を買う理由は何か

 

九州旅客鉄道(JR九州)が201310月に始めた豪華寝台列車「ななつ星in九州」の旅は、高級感ある内外装の車両に乗り、九州の名所を回るぜいたくなものだ。料金は第4期(14年8~11月出発分)の場合、3泊4日で2名一室、1人当たり43万~70万円と高価だが、60代を中心に予約は埋まっている。

 

これだけの高額ツアーなので、参加者は富裕層ばかりかというと、実はそうでもない。筆者の知り合いで、第1期のツアーに千葉県から参加した65歳の女性は介護施設の職員だった。図表1をみれば分かるように、一般に高齢者世帯の所得はそれほど高くない。なぜ、富裕層ではない一般の人が、こうした高額商品を購入するのだろうか。

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超高齢社会をビジネスチャンスに これからの「旅」マーケティング

週刊トラベルジャーナル5512特別号 トラベル懇話会 4月特別例会抄録

週刊トラベルジャーナル_2014年5月5日・12日号_表紙確実に進む人口の高齢化に伴い、日本社会のあらゆる局面でシニアシフトが加速化していく。それへの対応なしにはビジネスが成り立たない時代が迫っている。今回の講師は日本のシニアビジネスの第一人者である村田裕之氏。シニアシフトの現状や、シニアビジネスのポイントなどについて興味深いお話を聞かせていただいた。

 

オムツ市場は大人向けが過半

 

赤ちゃん用のオムツ市場は11年に1400億円。これに対して12年の大人用のオムツ市場はユニ・チャームによれば1650億円です。もはや日本のオムツの市場規模は大人用の方が大きいのが現実です。

 

次はコンビニ市場。89年度のセブン‐イレブンの来店客に占める50歳以上の割合は9%にすぎませんでした。ところが11年度は30%。3倍以上に増えています。かつてのコンビニは“近くで便利”だが“若者向け”というイメージでした。

 
しかし最近ではボリュームが小さめのお弁当や、サバの煮物、ヒジキ煮などシニア向け惣菜が増えてきました。こうした動きは人口のボリュームゾーンが高齢者に移りつつあるからで、小売業界では12年あたりから一斉にシニア向けの品揃えを強化しています。

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アジアのシニア市場の全体像がわかるフォーラムがシンガポールで開催!

Ageing Asia Investment Forum (AAIF)2014

aaif2014_cover来る41日と2日(オプションプログラムを含むと331日から44日)、シンガポールで通算5回目のAgeing Asia Investment Forum (AAIF)2014 が開催されます。

 

AAIFは、アジア太平洋地域におけるシニア市場・投資機会・ビジネスマッチングに特化した最大規模のビジネスイベントです。私はこのAAIFに毎年参加しており、今回で4度目の参加になります。

 

今回のテーマは「Future of Ageing in Asia Pacific: Enabling Ageing-in-Place」。日本語にすれば「アジア太平洋地域のエイジングの未来:住み慣れたところで老いる」という感じでしょうか。

 

このAgeing-in-Place(エイジング・イン・プレイス)という言葉は、今や高齢社会の理想像を表す世界レベルの標準語であり、日本でも関係者の間ではすっかり定着した感じがあります。

 

ただし、「住み慣れたところ」が人によって、あるいは国によって異なる場合があります。ある人は元気なうちから住み続けている「自宅」をイメージし、ある人は終の棲家として選んだ「老人ホームや高齢者施設」をイメージしています。

 

日本でも欧米でも多くの調査によれば、国民の78割が「今住んでいるところに最後まで住み続けたい」と答えます。しかし、現実には要介護度が重くなると家族の負担が大きくなること、また在宅医療・看護のインフラが未整備であることから「老人ホームや高齢者施設」に移り住まざるを得なくなる場合があります。

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拡大するシニア市場をビジネスチャンスに変える秘訣

中部経済連合会会報2月号(13125日広島市での講演録 

中国経済連合会_会報2014年2月号_表紙■加速化が止まらないシニアシフトの流れ

 

日本の人口は減少傾向にあるが、高齢者は増え続けている。紙おむつ市場では大人用が赤ちゃん用を逆転、リカちゃん人形におばあちゃんが登場、コンビニでは50歳以上が顧客の30%に到達している。これらの動きを、私はシニアシフトと呼んでいる。

 

これには2つの意味がある。1つは、年齢構成が若者から高齢者へシフトする「人口動態のシニアシフト」。もう1つは、企業がターゲット顧客を若者から高齢者へシフトする「企業活動のシニアシフト」である。

 

これまで前者が粛々と進行していたにも関わらず、後者は一部の企業と業種を除き、取り組みが遅れ気味だった。しかし、ようやく企業がシニア層の取り込みを本気で考えはじめている。

 

■市場の見方を誤るな

 

世間にはシニア市場に関する俗説がはびこり、それが誤解を増大させ、市場参入の妨げになっている。そこで、シニア層についての6つの俗説とその正しい見方を解説する。

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人は「わくわく」すると消費する

保険毎日新聞 連載 保険業界はシニアシフトにどう対応すべきか?第6回

ハーバード大学シニアのストックが消費に回りにくい理由とは

 

一般に、シニアの資産構造は「ストック・リッチ、フロー・プア」である。ストックが多いからといって日常消費も多いとは限らない。日常消費はおおむねフロー、つまり月間所得に一致している。退職者の割合の多い60代、70代の所得は、50代に比べて当然少なくなる。

 

だから、日常消費であるフロー消費をすくい上げるには、相当きめ細かい緻密なアプローチが必要となる。シニアシフトに最も注力している小売業は、まさにその最先端の活動を行なっている。

 

一方、シニアの消費をさらに促すには、フロー消費をすくい上げるだけでなく、ストック消費を促す商品やサービスの提案が必要だ。そもそもシニア世代は若年世代に比べて多くのストックがあるのに、なぜそれが消費に回りにくいのか。その最大の理由は、将来の不安である。

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韓国の新聞 Asia Todayの記事を日本語に訳していただきました

2013215Asia Today

asiatoday130215

先日韓国のメジャー新聞のひとつ、Asia Todayに私へのインタビュー記事が掲載されましたが、親切なことにNHK国際放送の韓国人スタッフの方に日本語に翻訳していただきました。本当にありがとうございます。カムサハムニダ!

 

政治レベルでは何かとぎくしゃくした関係が続いていますが、こういう時こそ、民間レベルでの忌憚のない交流が、ますます重要だと思います。

 

それにしても、Asia Todayの記事は、ほぼ新聞の一面記事で、真ん中に私の上半身の写真が大きく掲載された、大変立派な記事で驚きました。

 

社会の高齢化は日本だけの問題ではありません。韓国だけでなく、香港、台湾、シンガポールと言った国々は、現時点で日本よりも合計出生率が低く、近い将来急激な高齢化に見舞われます。無益な争いを早くやめ、お互いの国の将来のために目を向けたいものです。

 

以下、記事の日本語訳です。

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高齢者の潜在力 老人は甦る

日経ビジネス 2012716日号 特集 老人ホーム革命

日経ビジネス120716号_表紙_2日経ビジネスの特集「老人ホーム革命」に私へのインタビューをもとにした記事が掲載されました。記事で触れられているのは、私が以前から提唱している「カレッジリンク型シニア住宅」の内容です。

 

カレッジリンク型シニア住宅については、最新著「スマート・エイジングという生き方」でも触れています。私たちは、この考え方を本年4月からスタートした「スマート・エイジング・カレッジ」の運営に役立てています。

 

また、私の記事のすぐ後に掲載されている特養の絹島荘は、東北大学と公文教育研究会とで開発した学習療法を取り入れ、認知症を患って入所した高齢者でも、認知機能を取り戻し、いまでは施設のスタッフのように活動をされているというところです。

 

実は絹島荘以外でも、学習療法を取りいれている全国の多くの高齢者施設では、こうした高齢者が活躍する事例がどんどん増えています。

 

今回の日経ビジネスの特集は、超高齢社会・日本の行くべき方向を示した大変有用な特集であり、ご一読をお勧めします。

 

以下は、村田インタビュー記事の抜粋です。

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超高齢時代到来、シニア市場はこれからどうなる?

2012年613 福岡日経懇話会4月例会レポート

日経懇話会会報表紙●誤解が多いシニア市場

 

「2007年問題」というのがありました。皆さん、覚えていらっしゃいますか。ちょうど5年前、団塊世代の一番年長の方が60歳になると、一斉に定年退職されて世の中がひっくり返る、それが「2007年問題」と言われました。ところが、あまり変化がなかった。なぜかというと多くの方がリタイしなかったから退職せずにそのままずっと仕事を続けて今に至っています。ところが5年たって今度は65歳。今度こそ退職だということで、また注目されています。

とはいえ最近の傾向は、皆さんそれでもまだリタイしないで、何らかの形で仕事を続けたいという方が増えています。年配者があまり長く会社に居続けると、若い者の雇用はどうなるんだという話もあるのですが、私はむしろ逆だと思います。力のある方はどんどん仕事を続けて、新しいビジネスを作っていただいて、そして、若い人たちの雇用の受け皿も作ってもらう。そうすれば双方のメリットになます。

シニア市場単に「団塊世代」だけの市場ではありません。もう日本全体の高齢化が進んできて、いろいろなところで目に見えるようになってきた。また日本だけの市場ありません。先週、私はシンガポールにおりました。中国、シンガポール、香港、台湾、タイ、マレーシア、インドあらゆる国・地域からビジネスマンが集まって、高齢化に伴う投資機会、ビジネスはどうなるのか議論して来ました。世の中全体高齢化を何とかビジネスチャンスにしたいという機運が高まってきたのが、今年かと思います。

まずシニア市場がどのような特徴をもつ市場かを整理したうえで、本題の話をしたいと思います。

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シニア消費を促す3つのE

不動産経済連載 団塊・シニアビジネスの勘所 第二回

60代に解放段階が訪れる理由解放型消費を促すインナープッシュ

 

団塊世代を含むシニア層が消費のけん引役と期待されている。しかし、シニアの資産構造は「ストック・リッチ、フロー・プアー」であることを忘れてはいけない。日常消費はおおむねフロー、つまり所得に一致している。退職者の割合の多い60代、70代の所得は、50代に比べて当然少なくなる。だから、金融資産が多いからと言って日常のフロー消費も多いとは限らない。

フロー消費をすくい上げるには、相当きめ細かい緻密なアプローチが必要となる。一方、シニアの消費を促すには、フロー消費だけでなく、ストック消費を促す商品やサービスの提案が必要だ。次にそのヒントをお話しする。

 

ジョージ・ワシントン大学の心理学者ジーン・コーエンが、45歳以降になると心理的発達の段階が4段階に分かれると言っている。50代中盤から70代前半にかけて「解放段階」と呼ぶ段階がある。団塊世代はちょうどこの解放段階のど真ん中だ。解放段階の特徴は、何か今までと違うことをやりたくなるという傾向が強いことだ。例えば、サラリーマンを辞めて沖縄に行ってダイバーになるとか、ずっとスーパーでパートのレジ打ちをやっていた女性がダンスの先生になるなど、一種の変身が起こりやすくなる。

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