若年性認知症調査が示すもの

スマートシニア・ビジネスレビュー 2009年3月26日 Vol.127

ashitanokioku先週厚労省が発表した若年性認知症の実態に関する調査結果のニュースが新聞等を賑わしていた。

 

調査によれば、18歳から64歳人口における人口10万人当たり若年性認知症者数は47.6人であり、男性57.8人、女性36.7人と男性が多かった。

 

また、全国における若年性認知症患者数は

3.78万人と推計された、とのことだ。

 

私はこの数値を聞いて「あれ?」と思った。

その理由は同じ厚労省が平成3年に実施した

全国の65歳以上の認知症者数の推計値に比べて

かなり小さかったからだ。

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60歳以上のためのデザインセンターの意味

スマートシニア・ビジネスレビュー 2008年8月25日 Vol. 120

60designcenter6月下旬に再びシンガポールに出張した。理由は、シンガポールで年配者のためのデザインセンターが開所するため、そのセレモニーへの出席と併せて開催される国際アワードの審査員を依頼されたためだ。

新しいデザインセンターは、
「>60 (グレーター・ザン・シックスティー)Design Centre」という。
文字通り60歳以上の人の商品・サービスをデザインするところだ。
開所式は、6月27日に行われ、
当日はナザン大統領も出席するほどの力の入れようだった。

シンガポールの高齢化率は8%。
国連の定義によれば「高齢化社会」の仲間入りをしたばかりの若い国だ。
にもかかわらず、なぜ、このようなセンターを政府が後押しして立ち上げたのか。
そのヒントは、センターが設置された場所にある。

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日本は21世紀の世界のモデルになる

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年12月25日 Vol. 112

world-demography全人口に占める65歳以上の割合を高齢化率という。
これが7%を超えると高齢化社会、
14%を超えると高齢社会と呼ばれている。

国連の統計によれば2030年までにアフリカと南米の一部の国を除く世界のほとんどの国が高齢化社会になると予測されている。

なかでも、高齢化が著しく進むのは日本と欧州である。

2007年の日本の高齢化率は22%近くに達している。
これは世界で最も高い数値である。
日本の高齢化率は1980年あたりから急に加速し始め、
1990年にはアメリカとほぼ同率に並び、
そこからあっという間に他国を抜き去ってしまった。

ジャパン・パッシングと呼ばれて久しく、
世界における存在感が下がる一方の日本だが、
おかげで高齢国家としては世界中から注目されている。

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非合理ビジネスの合理性

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年3月20日 Vol. 84

eat_beer_gold先日、「サツマイモのビール」を飲む機会がありました。

当初、サツマイモを原料にしたビールというのは
正直イメージが湧きませんでした。
しかし、百聞は一見に如かず。飲んでみると、
芳醇で深く、上品なまろやかさに驚きました。


サツマイモが原料の場合、日本の酒税法では、
発泡酒となりますが、味は紛れも無くビール。
昔ヨーロッパにいた時にドイツの田舎で体験した
美味しい地ビールと同じような味でした。

この「サツマイモラガー」の発明者は、
株式会社協同商事の朝霧幸嘉社長。

昭和22年生まれの団塊世代の朝霧さんは、
全国に先駆けて産直(産地直送)の有機野菜販売を
手がけたパイオニアとして業界で著名な方です。

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経験経済とシニアビジネス

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年9月5日 Vol. 74

keikenkeizai8年前のベストセラー「The Experience Economy」
(邦題:経験経済、ダイヤモンド社)の新訳版が
最近出版されました。

この本のテーマは
「経験経済の考え方にもとづく経験ビジネスの勧め」です。


モノ余りの時代は、すぐに競合商品が互いに真似しあい、
似たような仕様になります。

そして、商品差別化の猶予時間が どんどん短くなり、
その結果、最終的には価格競争になり、
体力勝負に陥ってしまいます。

たとえば、パックツアーのような商品は、
すでにコモディティ化しており、
激しい価格競争にさらされています。
こうした競争から脱却するための一つの手段が
「経験ビジネス」なのです。

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人が変わることのできる科学的理由

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年10月12日 Vol. 60

neuron「いくつになっても人は変わることができる」
日野原重明先生は、よく、こうおっしゃっています。

しかし、多くの年配の方は「それは、日野原先生のような
"特別な人"だから言えること。私には絶対無理」と言います。


ところが、この、
「いくつになっても人は変わることができる」
と言う言葉は、単なる精神訓ではなく、
実は、科学的な裏づけのあるものなのです。

そのことを、9月18日放送のNHKスペシャル
「あなたの脳はよみがえる」が伝えていました。

イェーテボリ大学のピーター・エリクソン博士が、
高齢者でも脳の神経細胞が、
新しく生まれてくることを発見しました。

これは、これまでの脳科学理論の"常識"を
ひっくり返す画期的なものだそうです。

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知られざる中国 高齢化の実態

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年4月27日 Vol. 49

shanhai最近の中国というと、
経済成長する国のイメージが強い。

気がつけば身の回りには
中国製品がかなり増えた。
以前は、安っぽい人形などが多かったが、
最近は家電やコンピューターなどの
ハイテク製品も中国製が多い。

だが、そのような経済成長国のイメージに隠れ、
ほとんど知られていないのは、高齢化の実態だ。

中国では、日本の総人口を上回る
1億3400万人がすでに60歳以上なのである。
これが2050年には4億人を超えると 予測されている。

中国は総人口が12億9千万人と多いので、
高齢化率でみれば、日本の方が大きい。
だから、日本の方が大変だ という風に見えるかもしれない。

だが、実際の高齢者の数が桁違いに多いことと、
日本にはない複雑な要因があることを考慮すると、
中国での高齢化のインパクトが
いかに凄まじいかが容易に想像できる。

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その人にとっての名作

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年3月10日 Vol. 46

ikiru先日見た「映画 届けます」という番組が印象に残った。
NHKの人間ドキュメントである。

フリーの映画監督 河崎義祐さんが、「映画の出前」をするという話だ。見たい映画のリクエストを受け、スクリーン、プロジェクター、ビデオデッキ、ビデオテープとともに出前する。

行き先は、主に老人ホームや介護施設。リクエストの上位は、
「愛染かつら」「暖流」「麦秋」といった往年の名作が多い。
リクエストは3ヶ月先まで埋まっているという。

現在67歳の河崎さんは、元東宝の映画監督である。
「青い山脈」で監督デビューした後、
三浦友和、山口百恵、桜田淳子、松田聖子などの
若者アイドルが主役の映画をつくってきた。

47歳で東宝を辞め、フリーになった。
フリーになってから映画をつくる機会は減ったが、
若手の俳優候補の演技指導や脚本作家として仕事を続けている。

だが、映画出前サービスは、交通費などの
実費をもらうだけのボランティアである。

レンタルのビデオやDVDが普及した今、
なぜ、ボランティアでの「映画の出前」なのか。

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大正11年生まれの中学3年生

スマートシニア・ビジネスレビュー 20031224 Vol.41

 

田中角栄_2「何かを始めるのに遅すぎることはない」

 

時々耳にする素晴らしい言葉だ。 にもかかわらず、多くの人は年を取るにつれ、この言葉を単なる精神訓にとどめてしまう。

だが、世田谷区新星中学校に通う永田トミさんはその例外だ。

大正11年生まれの永田さんは、現在新星中学校の夜間学級に通う3年生。つまり81歳の中学3年生だ。

 

永田さんは、尋常小学校卒業後、高等小学校(現在の中学校)に通うことなく、社会人となった。

実は永田さんのような人は、この世代には少なくない。 当時、成績優秀でも家が貧しくて高等小学校に通えなかった人は多かった。あの田中角栄も尋常小学校卒だった。

 

永田さんが稀少なのは、尋常小学校卒業後66年間の空白があったにもかかわらず、中学校に行こうと決心したことにある。

何が彼女をその気にさせたのか。

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シニアマーケットの新しい言葉

スマートシニア・ビジネスレビュー 200371 Vol. 31

CCRC_image私は615日から29日までアメリカにいた。今回の訪米の主な目的は、ニューヨークで行われた シニアマーケット分野の専門家会議への出席であった。

 

この会議にはアメリカのこの分野の錚々たる人達が集まった。広告大手JWトンプソンのマチュア・マーケット・グループのメンバーや ヤング&ルビコムのマーケティング担当などが興味深い発表をしていた。会議ではさまざまな話題が飛びかった。

 

しかし、その中で参加者全員が異口同音に感じたことがある。それは、この分野を語るための「新しい言葉」を必要としていることだ。

 

例えば「シニア」という言葉は、日本では最近多くのメディアでも従来の「シルバー」や「高齢者」「熟年」などに代わる言葉として 使われることが多い。私自身「スマートシニア」という言葉を提唱し、 「アクティブシニア」という言葉も使ってきた。

 

しかし、旧知のとおり、アメリカでは「Senior」という言葉には、 日本でいう「高齢者」のニュアンスが非常に強い。 このため、50代後半にさしかかったベビーブーマー世代の近未来を語るときにはもはや適切な言葉ではない。 また、「elder」「elderly」という言葉も、シニアとは若干ニュアンスが異なるが、 やはり年長者を表す旧世代の言葉として使われる傾向が強い。 参考までに、「シルバー」は和製英語であり、アメリカでは使われない。

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