村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「認知機能」の記事一覧

外出の「習慣行動化支援」がビジネス機会になる

クラブツーリズムが「コロナ禍の2年間を振り返って、どんな変化があったか」を尋ねたアンケート結果で目立ったのは「外出がおっくうになった」「出かけるのが面倒に感じる」といったコメントが非常に多く見られた点だ。実はこうしたコメントは、「意欲」や「やる気」の低下を表している。原因として第一に考えられるのは、「認知機能の低下」だ。運動不足や会話不足は大脳の前頭葉にある意欲の中枢の機能低下を促す。また、テレビやYouTubeを見る時間が増えると大脳の前頭前野に抑制がかかり、習慣化すると認知機能が低下する。第二に考えられるのは、外出しないことが「習慣行動化」したためだ。

コロナ禍で「外出がおっくうになった」を変えるには?

シニア向け旅行最大手のクラブツーリズムによる今年3月の会員向けアンケートで気になったのは「外出がおっくうになった」「出かけるのが面倒に感じる」「何をやるにも面倒くさいが先に立つようになった」といったコメントが非常に多く見られた点です。これらは「意欲」や「やる気」の低下を表しています。原因として考えられるのは第一に「認知機能の低下」、第二に外出しないことが「習慣行動化」したことです。こうした「外出がおっくう・面倒」を切り替える方策を整理しました。
年齢別SNS利用状況

シニアのICT利用の敷居を下げるには?

シニアのICT利用を促す勘所:供給側では使い方が徹底的に簡単なインターフェイス。例えばパソコンではなくシニアが使い慣れているテレビを核とするやり方がある。需要側では「毎日の生活に不可欠」なアプリの存在。例えば健康保険証や自動車免許証、パスポートをスマホ化すれば、導入は飛躍的に進むと思われる。新型コロナウイルスのワクチンパスポート、接種証明も紙ではなく電子化すべきだ。
コロナ渦で増えた趣味

スマート・エイジングでウィズコロナ時代を生き抜く方法

筆者らが提唱しているスマート・エイジング実現のためには「運動」「認知」「栄養」「社会性」の4つが必要条件。ところが、新型コロナウイルス感染症の流行で生活スタイルが変わり、これらの条件を満足しにくい要因が増えてきた。特に巣ごもり生活の長期化でテレビやビデオ視聴時間が増えていることが気になる。テレビ視聴時に大脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)に「抑制現象」が生じることが分かっており毎日長時間続くと脳機能の低下につながる。
年齢層別死亡事故件数

高齢運転者の重大事故リスクを下げるカギ

ここ数年高齢者による交通事故が増えているとよく報道される。だが、警察庁交通局の平成31年2月発表のデータを見ると、実は65歳以上の交通事故死者数は、平成20年の2523人から平成30年の1966人までほぼ毎年減少している。人口10万人当たりの交通死亡率も9.19人から5.59人に減っており、特に高齢者による交通事故が増えているわけではない。一方、年齢別免許人口当たり死亡事故件数で見ると、75歳未満の運転者が平均3.7件なのに対し、75歳以上の運転者は平均7.7件と多いことがわかる。75歳以上で死亡事故割合が多くなる理由は加齢による認知機能低下が主な原因と考えられる。

増える高齢契約者と認知症への対応

不動産経済 連載シニアシフトの衝撃 第8回 増える高齢契約者と認知症   シニア層は若年層に比べ、とりわけ健康不安と経済不安が強い。このため、60代になって退職をきっかけに死亡保険を解約する代わりに、医療保障や介護保障に […]

シニアの身近な「不」に目を向けよ

大正リポート 2014年6月号 シニア市場をねらえ 第4回 「大正リポート」は、大正製薬が全国のドラッグストアなど小売店向けに発行している情報誌。本年10月号よりスタートした新企画「シニア市場をねらえ!」を私が監修してい […]

高齢契約者の認知症の増加にどう対応するか

保険毎日新聞 連載 シニア市場の気になるトレンド 第1回 増える高齢契約者と認知症   シニア層は若年層に比べ、とりわけ健康不安と経済不安が強い。このため、60代になって退職をきっかけに死亡保険を解約する代わりに、医療保 […]