市場調査では「市場」は見えない 

高齢者住宅新聞 介護保険に頼らないシニアビジネス成功の12のヒント 第3回

koureisha_1508売れ方や評判を知る仕組みを

多くの企業が保険外シニア市場への足がかりとして最初に行うのが、調査会社へアンケートやグループインタビューなどの市場調査を依頼することだ。しかし、私が見てきた限り、そうした調査結果の大半は事業の役に立っていない

その理由は、調査を依頼する側がシニア市場でどのような商品やサービスを生み出して、どういう販路で売り出していくか、といった戦略仮説がないことだ。とりあえず市場の状況を調べてみよう、という程度のものが結構多い。

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シニアにリーチしやすいメディアを活用する

シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第93

 

サンケイリビング行政メディアは一番信頼され、よく読まれる

 

シニア向けの情報を発信するメディアとして有効なのは、市町村が発行する広報誌などの公的メディアである。これらは、シニアが最も信頼をおいていて、よく目を通す媒体だ。郵便受けに投げ込まれても読まれずに捨てられる媒体がほとんどだが、シニアはこのような行政機関の広報誌だけは捨てずにじっくり読む傾向がある。

 

広告料を取って広告掲載している市町村の広報誌もあるが、一般には営利企業の利益に関わるような情報は制限される。こうした公的な広報誌には、いかにも売り込みという広告宣伝のようなものではなく、読んだ人が役に立つ情報として提供する工夫が必要だ。

 

また、役所の掲示板の張り紙や、そのそばに置いてあるチラシは結構よく見られる。行政機関にある情報だとシニアから安心感を持たれやすいからだ。市町村の交流センター、シルバー人材センター、公民館や体育館などの公的機関も、情報発信メディアとして考慮に入れておくとよい。

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顧客ニーズが直接見える仕組みを「自前」で持つ

1010 シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第90

コールセンター業者に委託した市場調査結果の90%は役に立たない

 

シニア市場に進出するためには、まずは何から始めたらいいのか?こんな質問をよく受ける。それに対する一番の答えは、顧客ニーズが見える仕組みを自前で持つことだ。

 

一般に大企業がシニア市場への足がかりとして最初に行うのが、調査会社にアンケート調査、グループインタビューなどの市場調査を依頼することだ。しかし、私が見てきた限り、そうした調査結果の90%は役に立っていない。

 

なぜなら、調査を依頼する側が、シニア市場でどのような商品やサービスを生み出して、どういう販路で売り出していくか、といった戦略仮説がないまま、とりあえず市場の状況を調べてみよう、という程度のものが結構多いからだ。

 

その程度のことに割ける予算があるのなら、自社で製造した商品が末端のエンドユーザーの間でどのような売れ方をしているのか、どういう評判になっているのかということを、量販店や中間卸経由ではなく、直接、自分たちが知ることのできる仕組みづくりにお金をかけるべきである。

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シニアのニーズ把握の究極は「人間を知る」こと

日経BizGate 識者コラム 成功するシニアビジネスの教科書より

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その人の「状態の変化」がわかるとシニアのニーズが見えてくる

 

連載の第2回で述べたように、シニアの消費は「年齢」では決まらず、シニア特有の「変化」で決まります。シニア市場に取り組む際に大事なことは、シニア顧客が一体、何を求めているのか、その理由は何かを、とことん知り尽くすことです。そのためには刻一刻と世の中が変わっていく状況の中で、シニア顧客が如何なる理由で、どのように変化しているのか、に想像力を働かせて、その変化を具体的に追わなければいけません。

 

連載の第4回で、65歳になっても働き続けたい人が増えているという話をしましたが、これはかつての「2007年問題」の時とは違った傾向です。翌年に起きたリーマンショックによる景気低迷で、先行き不安が強まったこともあり、元気に働けるうちは働きたいというシニア層が増えました。これは時代性の変化であり、年齢の変化ではありません。

 

売りたい商品を顧客に提示して顧客の反応を直接知れ

 

一番良いのは、その会社の社員が直接、自分たちが売りたいと思っている潜在ユーザー層とのコミュニケーションの機会を持つことです。そうすればアンケート調査などでは見えてこない相手の考えが、皮膚感覚ではっきりと分かってきます。

 

私はかつて高級老人ホームの販売のために先頭に立って営業をした経験があります。見学に訪れたシニアの方々の口からは「ここはとても素敵。ぜひ入居したいわ」との好感触の言葉があふれました。見学会では立派な食事も無料で提供しましたから、終始ご機嫌の様子で、アンケートへの回答内容もきわめて前向きでした。

 

ところが、いざ、具体的な商談の場になるや急に歯切れが悪くなるのです。後でこっそりと事情を伺うと、予算の問題や家族関係の問題などで、どうしても買えないと呟かれる。高額商品ほどそうした傾向が強く、アンケートの回答はほとんど当てになりません。実際の商品を価格とともに示すことで、初めて買い手の本音が具体的に透けて見えるのです。

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ネット市場調査では母集団のバイアスに気を付けよ

910 シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第90

インターネットでアンケート調査する場合の留意点は三つある。第一にアナログ情報が欠落すること、第二に入力インターフェイスが障害になりやすいこと、第三に母集団にバイアスがかかりやすいことだ。

 

デジタルゆえに回答者のアナログ情報が欠落する

 

紙アンケートの場合、意外に情報価値が高いのが自由記入欄などにおける手書きのコメントだ。手書きコメントのよい点は、字の濃淡や記入の仕方、筆跡といった情報が含まれることだ。これらの情報から書き手がコメントを書いている時の心境や雰囲気が伝わってくる。だから、書いてある文字情報以上の情報が得られる。

 

これに対し、インターネットのアンケート回答には、こうしたアナログ情報は一切含まれない。私は講演やセミナーの講師に招かれた時に、受講者アンケートを見せていただくことがよくある。講師にとってこのようなアンケートで最も有用なのは、手書きコメントの部分だ。

 

実はこうした手書きコメントにこそ、受講者の本音が最も出やすく、受講者満足度が透けて見えるところなのだ。だから、手書きコメントのないアンケート調査は、その価値は3分の1以下といってもよい。

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市場調査アンケートをやる前に知っておくべきこと

810 シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第89

ロングステイ_マレーシア未経験なことへの「意向」を尋ねると回答の信憑性は低下する

 

シニア市場に参入したいという企業担当者から必ず受ける質問の一つは、「シニアが何を必要としているか、そのニーズを知りたい」というものだ。そして、その解答を得る手段として彼らが頻繁に行なうのがアンケート調査である。ところが、その実施方法や設問の設計などにしばしば問題が見られる。

 

アンケート調査という手法は、設問を回答者の「現状の事実関係の確認」に限定すれば、回答者が虚偽の回答をしない限り有用だ。たとえば、性別、住所、年齢、生年月日、資格の有無などを尋ねる場合である。

 

ところが、設問内容を未経験なことに対する「願望」や「意向」を尋ねる性質のものにすると、その回答の信憑性は著しく低下する。

 

たとえば、40歳から60歳までの母集団に「あなたは、海外に数か月滞在するロングステイをしてみたいと思いますか?」「ロングステイの場所は、カナダ、オーストラリア、タイ、マレーシアのどこがいいですか?」「ロングステイにいくらまで予算をつぎ込めますか?」などの設問の場合だ。

 

回答者は、自分が経験したことのない商品・サービスに対しては、実感が湧かないため「明確な判断基準」を持たない。このため、回答への意識が希薄になりやすく、回答内容の信憑性が低下する。

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意外に知らないアンケート調査の落とし穴

スマートシニア・ビジネスレビュー 2014728 Vol.206

アンケートの例未経験なことへの「意向」を尋ねると回答の信憑性は低下する

 

アンケート調査という手法は、設問を回答者の「現状の事実関係の確認」に限定すれば、回答者が虚偽の回答をしない限り有用です。たとえば、性別、住所、年齢、生年月日、資格の有無などを尋ねる場合です。

 

ところが、設問内容を未経験なことに対する「願望」や「意向」を尋ねる性質のものにすると、その回答の信憑性は著しく低下します。

 

たとえば、40歳から60歳までの母集団に「あなたは、海外に数か月滞在するロングステイをしてみたいと思いますか?」「ロングステイの場所は、カナダ、オーストラリア、タイ、マレーシアのどこがいいですか?」「ロングステイにいくらまで予算をつぎ込めますか?」などの設問の場合です。

 

回答者は、自分が経験したことのない商品・サービスに対しては、実感が湧かないため「明確な判断基準」を持ちません。このため、回答への意識が希薄になりやすく、回答内容の信憑性が低下します。

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シニアシフトと業界の取るべき方向性 (3)家電メーカー

販促会議11月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 第九回

cover2高度成長期に発展し、成功した産業・業界・業態ほど、シニアシフトへの対応が遅い。特に遅さが目につくのは、多くの食品メーカー、家電メーカーなどの製造業だ。エンドユーザーにはシニア世代も多いのだが、実は多くのメーカーはこれまで消費者のことを見ているようで、あまりよく見てはいなかった

 

なぜなら、かつては消費者の動向把握などは、その先の中間卸や量販店、小売業に任せておけばよかったからだ。だが、これからはメーカーも、エンドユーザーのことを詳しく知らなければ、売れるものを作れない時代である。

 

1.シニア顧客のニーズが直接見える仕組みを自前で持つ

 

シニア市場に進出するためには、まずは何から始めたらいいのか?そんな質問をよく受ける。それに対する一番の答えは、顧客ニーズが見える仕組みを「自前で」持つことだ。

 

一般に大企業がシニア市場への足がかりとして最初に行うのが、調査会社にアンケート調査、グループインタビューなどの市場調査を依頼することだ。しかし、私が見てきた限り、そうした調査結果の90%は役に立っていない

 

なぜなら、調査を依頼する企業が、シニア市場でどのような商品やサービスを生み出して、どういう販路で売り出していくのか、という戦略がないまま、とりあえず市場の状況を調べてみよう、という程度のものが結構多いからだ。

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加速する「シニアシフト」ビジネス全開 団塊世代が「65歳定年」突入 市場拡大

週刊エコノミスト臨時増刊1014日号「65歳雇用」の真実

65歳雇用の真実_表紙本日930日発売の週刊エコノミスト臨時増刊1014日号「65歳雇用の真実」に「加速する「シニアシフト」、ビジネス全開」と題した小論を寄稿しました。

 

「人生90年」中堅サラリーマンを直撃!とサブタイトルにあるように、この増刊の主題は、人口動態のシニアシフトに伴う労働問題です。

 

多くの労働経済学者、エコノミストの方が寄稿されているなかで、「65歳雇用」制度の新たな側面であるシニア市場拡大の論点を提供するのが拙稿の位置づけのようです。

 

以下に拙稿全文を掲載します。

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メーカーがシニア市場へ進出する際考えるべきこと

2013810 シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第77

コールセンター顧客ニーズが見える仕組みを自前で持つこと

 

メーカーがシニア市場に進出するためには、まずは何から始めたらいいのか?それに対する一番の答えは、顧客ニーズが見える仕組みを自前で持つことだ。

 

一般に大企業がシニア市場への足がかりとして最初に行うのが、調査会社にアンケート調査、グループインタビューなどの市場調査を依頼することだ。しかし、私が見てきた限り、そうした調査結果の90%は役に立っていない

 

なぜなら、調査を依頼する企業が、シニア市場でどのような商品やサービスを生み出して、どういう販路で売り出していくのか、という戦略がないまま、とりあえず市場の状況を調べてみよう、という程度のものが結構多いからだ。

 

そんなことに割ける予算があるのなら、自社で製造した商品が末端のエンドユーザーの間でどのような売れ方をしているのか、どういう評判になっているのかを、量販店や中間卸経由ではなく、直接、自分たちが知ることのできる仕組みづくりに、むしろお金をかけるべきだ

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