有望なシニア市場を見つける秘訣は?

高齢者住宅新聞連載 村田裕之の「シニアビジネス相談室」第7回

狙い目は「高額でも満足できない商品」

有望なシニア市場の一つは、需要側が変化しているのに、供給側が旧態依然としていて利用者の「不」が多い市場です。

この代表が補聴器市場です。補聴器はドイツやデンマークなどからの輸入品が多く、一台35万~50万円という高価格です。にもかかわらず、「雑音が多い」「フィッティング感が悪い」「頭痛がする」などの理由から、使用をやめてしまう人が結構多いのです。

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昭和リバイバルブームの本質は「ブラックボックス」からの解放

シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第124回

再び脚光を浴びるアナログレコード市場

大手音楽会社ソニー・ミュージック・エンタテインメント(SME)はアナログレコードの人気再燃を受け、自社生産を約30年ぶりに復活した。

レコードは親会社のソニーなどが開発したコンパクトディスク(CD)の普及に押され、生産数は一時減少していた。今回の生産再開は、世界で初めてCDの量産を始めたSME子会社の工場(静岡県焼津市)で行われる。アナログからデジタルへの転換が本格的に始まった場所が、レコードの「復活」に一役買うことになる。

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昔ほしかったものを今なら こだわり消費

産経新聞 18日 特集 団塊男子 青春よ ふたたび

sankei150108産経新聞が正月明けから掲載しているシリーズ「団塊男子 青春よ ふたたび」4回目に私へのインタビューをもとにした記事が掲載されました。以下に該当部分を掲載します。

 

こだわり消費

 

40代で『昔やった』などと買い、50代半ばを過ぎると昔ほしかったが買えなかった物を買った」。団塊の消費傾向をこう分析するのは、シニアビジネスに詳しい東北大特任教授、村田裕之さんだ。

 

戦争体験のある世代と違い、高度経済成長期に育った団塊は積極的に消費した。ただ、買ったのはTシャツやレコード。今ほど豊かではなく、欲しくても買えなかったものがあった。だから、時間の制約から解放され、金銭的にゆとりの出てきた今、昔できなかったことをする。

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「世代特有の嗜好性」が引き起こすシニアの消費行動

2013610 シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第75

昭和歌謡コシダカシアターシニア本人の「世代特有の嗜好性」が消費行動に影響することがある。この多くは20歳までの文化体験(世代原体験)で形成される。世代原体験には食生活、文学、音楽、映画、漫画、テレビ番組、ファッション、スポーツなどがある。

 

「ノスタルジー消費」は40代以降に起きやすい

 

ノスタルジー消費とは世代原体験が懐かしくて生まれる消費形態。復刻版CDDVD、映画のリメイクなどがこれに当たる。映画「Always三丁目の夕日」は、昭和30年代を舞台した西岸良平の漫画『三丁目の夕日』を原作としたもので、建設中の東京タワーや上野駅、蒸気機関車C62、東京都電、ダイハツの三輪自動車ミゼットなど当時の東京の街並みを再現させたことで団塊の世代以降の世代に大ヒットした。

 

浅草にある「昭和歌謡コシダカシアター」は、シャボン玉ホリディなど懐かしの昭和歌謡によるショー専用の劇場で、はとバスのコースにも組み込まれ、多くの年長者が通っている。代官山の蔦谷書店には、60年代・70年代にヒットした名作映画のDVDや復刻版CDが豊富に取り揃えてあり、年長者の利用が目立つ。

 

ノスタルジー消費は、世代原体験後20年以上時間が経過した頃によく見られる。言い換えると当該世代が40代以降に達してから見られやすい消費形態である。

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世代特有の嗜好性をいかにして消費につなげるか?

販促会議7月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 第五回

hansokukaigi1307シニア本人の「世代特有の嗜好性」が消費行動に影響することがある。今号は「世代特有の嗜好性」を消費につなげるための勘所を整理する。ただし、この「世代効果」だけに特化したマーケティングは必ずしも有効ではないので要注意だ。その理由は、「世代特有の嗜好性」が消費行動に反映されるのは、前回までに述べた他の要素が変化する時だからである。

 

1. ターゲット世代の幼少期から大学時代までの文化・世相を知る

 

世代特有の嗜好性の多くは20歳までの文化体験(世代原体験)で形成される。世代原体験には食生活、文学、音楽、映画、漫画、テレビ番組、ファッション、スポーツなどがある。各世代の幼少期から20歳までの文化・世相を知っておくと当該顧客と接する時の消費行動を理解する一助になる。

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便利な時代の不便さ

スマートシニア・ビジネスレビュー 2008年11月15日 Vol.123

bruno-walter-beethoven-symp9音楽ネット配信サービスiTunesで
配信される曲の種類が飛躍的に増えている。

例えば、往年の名指揮者ブルーノ・ワルターが
戦前のウィーンフィル時代に録音した
マーラーの交響曲9番のライブ演奏が手に入る。

この演奏は作曲者の友人で良き理解者であったワルターが、
ナチスからの迫害を受けてアメリカに亡命する直前の
1936年に世界で初めて録音された歴史的演奏である。

また、1929年に録音されたセルゲイ・ラフマニノフの
ピアノ協奏曲第2番の作曲者自身による演奏も手に入る。

第一楽章の冒頭の鐘の音をイメージした箇所は、
分散和音で弾かれることが多いが、
手の大きなラフマニノフが分散和音ではなく同時に打鍵している。
こうした作曲者の意図がよくわかり、興味深い。

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アナログ名曲のデジタル化で見えるもの

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年10月9日 Vol. 109

analog-record-player出張が多い私は移動中に音楽を聴くことが多い。
最近はアップルのiPodで聴くのがもっぱらになっている。

しかし、ふとしたことから昔の名曲を聴きたい衝動に駆られることがある。その場合まず、iTunes (iPod専用の音楽ソフト)で該当の曲があるか調べる。ところがiTunesには最新の曲はたいていあるが、昔の名曲はまだ少ない。

次にアマゾンで該当の曲が入っているCDがあるか調べる。
この場合、大ヒット曲ならばCDが存在する確率が高いが、
そうでない場合は見つからないことが多い。

そうなると、自宅の押入れで眠っているアナログレコードを聴いてみたくなる。
従来アナログからデジタルへ信号を変換するには、
パソコンで特殊な操作が必要なものばかりだった。
しかし、最近はレコードプレーヤーのアナログ信号を簡便に
直接MP3というデジタル信号に変換できる道具が多く出てきた。

こうしてアナログ名曲をiPodで聴くことができると、これが実に新鮮だ。
だが、それは単に数十年前の名曲が懐かしいということにとどまらない。

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コモディティから高級品への回帰

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年9月4日 Vol. 92

trio音響機器メーカーの老舗、ケンウッドが
14年ぶりに高級オーディオ市場に参入する。

団塊世代の退職に伴い高級オーディオ製品の売れ行きが好調なためだという。

オーディオファンならケンウッドというより
トリオという名の方が懐かしいだろう。

私も自称オーディオファンだった学生の頃、
型遅れになったトリオのスピーカーを安く入手してほくそえんでいた。
そのトリオブランドも限定的に復活させるという。

1980年のCDの登場を機に、LPレコードが衰退していった。
そして、LPレコードの衰退とともに、プレーヤーやカートリッジなど
高級レコード機器市場も衰退した。

そして、MDの登場を機にカセットテープが衰退し、
ナカミチなどの高級テープレコーダー市場も衰退した。
10年前に当のケンウッドの担当者から
「オーディオ市場は死んだ市場」と言われた。

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井上陽水が大学に行く日

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年11月21日 Vol. 77

danzetu井上陽水のデビューアルバム「断絶」を
久しぶりに聴く機会がありました。

古びたLPジャケットを取り出すと、
彼が、なぜ、歌手になったのかを記した
次の文章があることを思い出しました。

『思い起こせば昭和23年生まれの私の大学受験の時代は、
「ベビーブーム」という、悪魔のような言葉で
真に灰色にぬりつぶされたのでありました。

不幸は重なるもので、私の父は、
こともあろうに歯科医などという肩書きをもっており、
ふとどきにも、彼は男の子を私、一人しか作らなかったのであります。

ただでさえ難しい大学受験なのに、医歯系の大学へ入るということは、
もう、これは狂人の如き天才的頭脳の持ち主か、
又は一万円札でタバコを買い、 おつりをもらい忘れるような父親を持っている人でも安閑としていては、失敗することも充分に考えられる当時の受験地獄です』
(ポリドールレコード/井上陽水「断絶」ジャケットより)

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二作目の魅力

スマートシニア・ビジネスレビュー 200384 Vol. 32

ブラームスCD_2演奏家や歌手、作家などでは、通常最も売れた作品が、その人の代表作とされる。しかし、その人の魅力が最も自然な形で表現されているのは、意外に第二作目であることが多いように思う。

 

たとえば、日本のフォーク・ポップス(?)歌手の大家である井上陽水の出世作は、ミリオンセラーになった「氷の世界」である。この作品でトップスターの座を不動にしたと共に、彼のファン層は一部のフォーク好きから一般の人へと広がった。

 

しかし、彼の魅力が最も結晶化されているのは、実はこの前にリリースした「センチメンタル」だ。このレコードは、古くからの陽水ファン以外にはあまりなじみがないかもしれない。「東へ西へ」という曲が有名になった以外、他は一般にはあまり知られていないからだ。

 

そんな幻の名盤の中の最高傑作は「能古島の片想い」という曲だ。これは陽水の故郷の島での初恋の思い出を曲にしたもの。歌詞とメロディーとの「調和」とはこういうことだというお手本のような出来栄え。そして、その歌声は透明感があり、高い音程まで伸び渡っている。これに比べると後年の歌声は、まるで「おじさん技」での歌い回しに聴こえる。

 

陽水以外でも、例えば、松任谷由実なら荒井由実時代の「ミスリム」、因幡晃なら「暮色」が出色の出来だ。あまり好きではないオフコースですら「Song is Love」という作品は、その後に比べて気張った作り物らしさがなく、好感が持てた。

 

これらの共通点は、全て第二作目だということだ。なぜ、第二作目には魅力的な作品が多いのか。その理由は二つあると思う。

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