企業のシニアシフトはまだまだ始まったばかり ~今後の展望~

販促会議2月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 最終回 

hansokukaigi1402「人口動態のシニアシフト」に合わせて、近年ようやく取組みが増えてきた「企業活動のシニアシフト」。本連載では、企業がシニア市場で事業展開する場合の市場の捉え方の勘所と、シニアシフトの取り組みが遅れている業界ごとに新たな差別化のための視点を提供してきた。最終回となった今回は、本連載の総括と今後の展望を述べたい。

 

連載でも取り上げてきたが、「企業活動のシニアシフト」が遅れている業界には次の共通点が見られる。

 



(1)大量生産・大量流通輸送・大量販売で成長してきた

(2)また、シニアを顧客として意識する必要性がなかった

(3)この結果、ハード志向が強く、ソフトで差別化する志向が弱い

(4)さらに、顧客対応に手間のかかる売り方が苦手

(5)そして、以上のような従来の業界慣習をなかなか変えられない

 

結局、高度成長期にマス・プロダクション、マス・マーケティングで成長してきた業界ほど、「企業活動のシニアシフト」が遅れていることがわかる。ということは、これらの業界が遅れを取り戻すには、次の通り上記とは逆を行く必要がある。

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NHKワールド「Asia This Week」にシニアビジネスの解説で出演します

20131221日午前3:00より NHK BS1NHKワールド 

asiathisweek2

1221日午前3:00より(NHKBS1の場合)NHKの国際放送NHKワールドAsia This Weekにシニアビジネスの解説で出演することになりました。

 

Asia This Weekは、日本を含むアジアにおけるその週の注目すべきトピックスを取り上げ、解説する番組です。

 

今回の番組では、シニアシフトで注目を浴びているイオン葛西店、カタログ通販ニッセンの新たな試み「京都ここいろ気分」などが取り上げられます。ちなみに、ニッセンは先ごろセブン&アイ・ホールディングスが買収したところです。

 

これらの事例紹介の後に、なぜ日本企業が今シニアシフトに注力しているのか、シニア向け商品・サービス開発は過去と現在とでどう変わったのか、なぜ「モノ消費」から「コト消費」へ重点が変わってきたのか、企業側のシニアシフトが進むと日本経済にどんな影響があるのか、などについて私がお話しする予定です。

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消費現場を変えるシニアの「わがままニーズ」業態別に異なるホンネの要望を分析

日経消費インサイト201311月号

tpic4-0日経産業地域研究所が発行する日経消費インサイト11月号に私のコメントが掲載されました。

 

今回の記事は、シニアの実際の消費行動や意向について網羅的に調査したもので、こうした情報に興味がある方には参考になると思います。取り上げられている調査項目の例は次の通りです。

 

1.      優先する支出

2.      百貨店に求めるもの

3.      コンビニエンスストアに求めるもの

4.      大型スーパーを核にしたSCに求めるもの

5.      ネットショッピングで不便に感じること

6.      どんな国内旅行をしたいか

7.      行ってみたい個性的なツアー

8.      孫との交流

9.      都心と、郊外、どちらに住みたい?

10.   退職シニアの居場所

 

調査結果を拝見したところ、これまでに知られている傾向を改めて確認するような結果となっています。記事には詳細に触れられていませんが、自由記入欄の書き込み情報に回答者の本音が反映されているようで、興味深いです。

 

以下、記事に引用された私のコメントです。

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香港理工大学アクティブ・エイジング研究所のアドバイザーに就任しました

2013115日 村田裕之の活動

IMG_1616-2111日付で香港理工大学(The Hong Kong Polytechnic University)のアクティブ・エイジング研究所(Institute of Active Ageing)の国際アドバイザーを務めることになりました。

 

向かって左がヘルス・ソーシャルサイエンス学部のヤップ学部長、右の女性がアクティブ・エイジング研究所のテレサ・ツイアン所長。

香港理工大学は、設立19年の香港で最も若い大学ですが、非常にアグレッシブで実践的な大学です。キャンパスは、香港・九龍(カルーン)地区でもっとも賑わいを見せる商業・文化地域である尖沙咀(チムサーチョイ)にあり、大変モダンな都市型大学です。

 

大学の名の通り、技術系大学でありながら、かつ、実践的な学問を尊重する実学志向の強い大学です。その一端が観光学部に見られます。

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シニアシフトと業界の取るべき方向性 (4)食品メーカー

販促会議12月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 第10 

表紙前回取り上げた、家電メーカー同様、シニアシフトへの対応が遅いのが食品メーカーだ。特に菓子や乳製品は長い間子どもや若者など若年層がターゲットだったため、メーカーの中に「菓子は若者向け」という固定観念ができ上がっている例が多い。しかし市場がどんどん高齢者層にシフトしているのだから、市場の変化に合わせて供給サイドも発想転換の必要がある。

 

1.「子ども向け」に売っていたものを「シニア向け」に売ってみる

 

食品メーカーの新製品プレスリリースを見ると、ターゲット顧客が「20代から30代」と記載されている例が非常に多い。しかし、製品をよく眺めると、ちょっと工夫すればもっと上の年齢層にも売れそうなものも多く見られる

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シニアシフトと業界の取るべき方向性 (3)家電メーカー

販促会議11月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 第九回

cover2高度成長期に発展し、成功した産業・業界・業態ほど、シニアシフトへの対応が遅い。特に遅さが目につくのは、多くの食品メーカー、家電メーカーなどの製造業だ。エンドユーザーにはシニア世代も多いのだが、実は多くのメーカーはこれまで消費者のことを見ているようで、あまりよく見てはいなかった

 

なぜなら、かつては消費者の動向把握などは、その先の中間卸や量販店、小売業に任せておけばよかったからだ。だが、これからはメーカーも、エンドユーザーのことを詳しく知らなければ、売れるものを作れない時代である。

 

1.シニア顧客のニーズが直接見える仕組みを自前で持つ

 

シニア市場に進出するためには、まずは何から始めたらいいのか?そんな質問をよく受ける。それに対する一番の答えは、顧客ニーズが見える仕組みを「自前で」持つことだ。

 

一般に大企業がシニア市場への足がかりとして最初に行うのが、調査会社にアンケート調査、グループインタビューなどの市場調査を依頼することだ。しかし、私が見てきた限り、そうした調査結果の90%は役に立っていない

 

なぜなら、調査を依頼する企業が、シニア市場でどのような商品やサービスを生み出して、どういう販路で売り出していくのか、という戦略がないまま、とりあえず市場の状況を調べてみよう、という程度のものが結構多いからだ。

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「高齢者にやさしい」を誤解するな

不動産経済 連載シニアシフトの衝撃 3 

SunCity世界中に広まりつつある“エイジフレンドリー”

 

ここ数年、エイジフレンドリーという言葉が日本のみならず、多くの国で目につく。エイジフレンドリーとは、もとは英語でage-friendlyと表記する。日本では「高齢者にやさしい」と訳されることが多い。

 

エイジフレンドリーという言葉が最近目につく理由の1つとして、WHO(世界保健機関)が提唱するAge-friendly Cities(エイジフレンドリー・シティーズ)の動きが広がりはじめていることが挙げられる。この動きは「高齢者にやさしい都市」というコンセプトに基づき、定められたガイドラインに従って市民参加型で街づくりを進めるというものだ。

 

もう1つの理由としては、日本のみならず多くの国で高齢化が進み、これに対応した商品やサービス、店舗づくりやインフラ整備に対する意識が高まっていることも挙げられる。

 

こうした「高齢者にやさしい」モノ・サービス・インフラづくりの動きは、今後ますます進展する社会の高齢化への対応策として歓迎すべきものである。その一方で「高齢者にやさしい」ことを1つの側面だけに偏りすぎると陥ってしまう落とし穴がある。

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シニア市場を正しく把握する

大正リポート 201310月号 シニア市場獲得への挑戦

大正製薬_大正リポート_2013年10月_表紙_2「大正リポート」は、大正製薬が全国のドラッグストアなど小売店向けに発行している情報誌。本年10月号よりスタートした新企画「シニア市場をねらえ!」を私が監修することになりました。

 

10月号の特集は「シニア市場獲得への挑戦」。これに合わせて連載第一回は「シニア市場を正しく把握する」がテーマ。次の項目について、カラーの図表データと共にわかりやすく解説されています。


1.確実に増加するシニア人口

2.資産は多いが、所得は少ない

3.無駄なものは買わない倹約志向

4.シニアが優先的にお金を使いたいこととは?

5.シニア特有の5つの変化

6.シニアの身体的・精神的特徴と対応策

 

内容は、拙著「シニアシフトの衝撃」「シニアビジネス 多様性市場で成功する10の鉄則」「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」などを参考として、ドラッグストアでの販促に役立つようアレンジされています。

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新しい形の大家族

読売オンライン 今を読む:文化 201396

two-generational family-housing読売新聞編集委員の河合敦さんが拙著「シニアシフトの衝撃」第12章「進む大家族への回帰」をもとにしたコラムを執筆されました。以下に全文を転載します。

 

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新しい形の大家族 編集委員 河合敦

 

毎日、通勤で東京駅を利用している。勤め人で混み合う駅構内は夏休みシーズンの7~8月、帰省や観光地などに出かける旅行者も加わり混雑度が一層増した。

 

旅行者の多くは、親子連れや若者のグループ、カップルなど。だが、親、子、孫と3世代でのお出かけ姿も時折見かけた。おじいちゃんと小さな女の子、おばあちゃんとお兄ちゃんがそれぞれ手をつなぎ、後ろからお父さん、お母さんがついて行く。ほほ笑ましい光景だ。

 

「核家族」という言葉が定着して久しい。家族形態の一般的なイメージは、夫婦と子供、あるいは夫婦のみとなりつつある。代わりに「大家族」という言葉はあまり聞かれなくなった。特に、都市部の大家族は珍しい存在だろう。2010年国勢調査でも大家族を含む「核家族以外の世帯」は530万世帯と、2005年の594万世帯、2000年の634万世帯から大幅に減っている。

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「スマート・エイジング」という生き方

月刊 地方議会人7月号 特集「高齢者の社会参画とまちづくり」

地方議会人2013年7月号_表紙_2月刊 地方議会人7月号の特集「高齢者の社会参画とまちづくり」に寄稿しました。この雑誌は、全国市議会議長会・全国町村議会議長会の共同編集で、文字通り全国の市町村議会関係者が購読している雑誌です。

 

まだまだ、アンチエイジングと言う変な言葉が蔓延っているなか、高齢者だけでなく、全ての世代にとって必要なことはスマート・エイジングであることを知っていただければ幸いです。以下、寄稿全文です。

 

高齢者に必要なのは「アンチエイジング」ではなく「スマート・エイジング」

 

“皆さんは「アンチエイジング」とはどういう意味かご存知ですか?”私が講演などこう尋ねると、たいてい「若返りの技術」とか「年をとらないための方法」という答えが返ってきます。果たして正解はどうでしょうか?

 

「エイジング」という言葉は、英語でageing(米語ではaging)と書きます。ageは「年をとる」という動詞、ingは動詞の進行形です。したがって、エイジングとは「年をとっていく、齢を加える」という意味です。日本語では加齢と言います。このエイジングは、受精した瞬間からあの世に行くまで、高齢者だけでなく、すべての世代の人が生きている限り続きます。つまり、エイジングとは生きていることの証です。

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