シニアビジネスが生まれる街・ボストン

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年10月29日 Vol. 110

BeaconHill松坂・岡島の活躍で日本でもすっかりおなじみになった大リーグチーム、ボストン・レッドソックス。

この本拠地のあるボストン界隈は、
実はシニアビジネスの面でも
多くのイノベーションが見られる場所だ。

世界で初めて55歳以上の人に特化した
生涯学習型旅行を開発した「エルダーホステル」。
カレッジリンク型シニア住宅の「ラッセル・ビレッジ」。
従業員平均73歳のステンレス製品会社「バイタ・ニードル」。
MITのAgeLabなど、皆ボストン界隈にある。

そのボストンの市街地ビーコンヒルにある
「ビーコンヒル・ビレッジ」という取り組みが、
いま全米の多くの地域に広がりつつある。

拙著「シニアビジネス」で初めて日本に紹介したこのサービスは、
高齢化した街の住民に高齢者施設で受けられるのと
同様のサービスを提供しようというものである。

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本当の2007年問題はこれから始まる

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年8月27日 Vol. 108

retirem_cover一時期、毎日のように耳にした言葉を
最近さっぱり耳にしなくなった。
「2007年問題」という言葉だ。

この言葉は、しばしば次のように表現されていた。
「団塊世代は2007年に60歳になり一斉に定年退職し、
大量のベテラン社員が労働市場から姿を消し、労働力不足、ノウハウ・技術継承、企業体力低下の問題を引き起こす」

「2007年問題」という言葉を耳にしなくなった理由は、
もう2007年になったからだろうか。
いや、そうではない。

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シリコンバレーのシニアビジネス

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年7月8日 Vol. 106

crbh-paloaltoシリコンバレーというとインテルやグーグルといったIT関連あるいはネット関連ビジネスの印象が強い。しかし、この地にはシニアビジネスの動きも案外多い。

たとえば、スタンフォード大学のそばにクラシック・レジデンス・バイ・ハイアット(CRbH)という全米でもトップクラスのコミュニティ型の高級シニア住宅がある。

こうした住宅は全米に2,200以上あるといわれているが、
このシリコンバレーにあるCRbHは群を抜いている。
特に驚かされるのは居室の大きさと価格である。

最も広い居室の面積は4,000平米。
日本の首都圏の一戸建ての標準サイズ100平米の
何と40倍の広さが共同住宅の居室の一つなのだ。

聞くと、入居者にとってこの居室に引っ越すことは
「ダウンサイジング(住む家を小さくすること)」とのこと。
ここに移る前に10,000平米以上の家に住んでいる人が
ターゲット入居者だという。

この居室の終身利用のための入居金は約4億8千万円。
これでも7つある居室のうち、4つがすでに埋まっていた。

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団塊世代 日米比較

スマートシニア・ビジネスレビュー 2007年2月14日 Vol. 101

beatles以前、ある講演の場で「米国では2007年問題はあるのか」
という質問を受けた。

結論から言えば「ない」が答えである。

しかし、状況はもっと複雑なので、正確を期すために、
もう少し丁寧な説明をしたい。

まず、質問内容にある「2007年問題」から整理する必要がある。
2007年に他の年齢層に比べて数の多い団塊世代の最年長者が
60歳になり、一斉に定年退職することに伴い発生すると思われる
さまざまな問題をひっくるめて「2007年問題」と呼ばれてきた。

しかし、「2007年問題」と称して扱われる現象は、
実は2007年に突然起こるものではなく、2007年以前から起きていて、
2007年以降も起き続ける「連続的な構造変化」である。
このことは、拙著「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」はじめ
多くのメディアや講演の場でこれまで話してきたとおりだ。

次に、米国にはごく一部の職種を除いて「定年退職」という制度がない。
昔はあったのだが、AARPなどの働きかけのおかげで、
「雇用における年齢差別禁止法」が制定され、
雇用年齢上限が撤廃されたからだ。

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20代学生によるシニアビジネスコンテスト

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年12月27日 Vol. 99

presentation先週、ある会社主催のシニアビジネスの
コンテストの審査員を務めた。

このイベントの面白いところは、
シニアビジネスのコンテストにも関わらず、
応募者が全て20代前半の学生だったことだ。

プレゼンテーションを拝聴した結果、
“ビジネスプラン”としては、実現性の詰めが甘いものが大半だった。
しかし、“ビジネスアイデア”として見れば、
斬新なものがいくつかあった。

私はいまでこそシニアビジネスの企画・事業化を生業としているが、
自分が20代前半の学生のとき、ビジネスプランなどというものを
考える機会はまったくなかった。

その当時の自分に比べれば、今回の学生たちの取り組みは
遥かに進歩したものに見えた。
私はこのコンテストでの発表を聴いて、彼らの将来が大変楽しみになった。

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知られざるAARPの凄み

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年7月3日 Vol. 89

aarp去る6月13日にワシントンのAARP本部で
講演する機会をいただきました。
その時の講演録が早速AARPのウェブサイト

Policy & Research に掲載されています。

AARPのサイトは、3500万人を越える50歳以上の
会員だけでなく、世界中の関係者が閲覧するところで、その影響力は相当なものがあります。

掲載された自分の講演録を読んで、
予想外に感服したことが三つあります。

第一に、自分の舌足らずの英語スピーチが、
見事な英文にブラッシュアップされていること。

第二に、あまり詳細を説明できなかった商品や
サービスについて本人が語った以上の
詳細な説明が追加されていること。

そして、第三に、この講演録がAARPにとっての
知的財産として自動的に蓄積されていくことです。

一見何気なく見えますが、
AARPという組織の“凄み”を感じるのは、
実はこういうところです。

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非合理ビジネスの合理性

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年3月20日 Vol. 84

eat_beer_gold先日、「サツマイモのビール」を飲む機会がありました。

当初、サツマイモを原料にしたビールというのは
正直イメージが湧きませんでした。
しかし、百聞は一見に如かず。飲んでみると、
芳醇で深く、上品なまろやかさに驚きました。


サツマイモが原料の場合、日本の酒税法では、
発泡酒となりますが、味は紛れも無くビール。
昔ヨーロッパにいた時にドイツの田舎で体験した
美味しい地ビールと同じような味でした。

この「サツマイモラガー」の発明者は、
株式会社協同商事の朝霧幸嘉社長。

昭和22年生まれの団塊世代の朝霧さんは、
全国に先駆けて産直(産地直送)の有機野菜販売を
手がけたパイオニアとして業界で著名な方です。

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団塊市場の不思議

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年12月25日 Vol. 78

dankai最近、大手企業の経営幹部の方向けに
講演する機会が増えています。
それで改めて気がつくのは、各社の社長、
経営幹部の方々に団塊世代が多いことです。

ほぼ一年後の2007年から団塊世代の最年長者の方が60歳になる。60歳がこれまでの標準的な定年年齢なので、経営幹部に団塊世代が多いのは当たり前なのです。

しかし、お話をしていると不思議な感じがします。
その理由は、経営幹部の皆さんの反応が
話の途中から変わっていくからです。

最初は経営者の立場で話を聞かれているのが、
途中からそう遠くない時期に退職されるご自身のことに
話を重ね合わせていらっしゃるようなのです。

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井上陽水が大学に行く日

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年11月21日 Vol. 77

danzetu井上陽水のデビューアルバム「断絶」を
久しぶりに聴く機会がありました。

古びたLPジャケットを取り出すと、
彼が、なぜ、歌手になったのかを記した
次の文章があることを思い出しました。

『思い起こせば昭和23年生まれの私の大学受験の時代は、
「ベビーブーム」という、悪魔のような言葉で
真に灰色にぬりつぶされたのでありました。

不幸は重なるもので、私の父は、
こともあろうに歯科医などという肩書きをもっており、
ふとどきにも、彼は男の子を私、一人しか作らなかったのであります。

ただでさえ難しい大学受験なのに、医歯系の大学へ入るということは、
もう、これは狂人の如き天才的頭脳の持ち主か、
又は一万円札でタバコを買い、 おつりをもらい忘れるような父親を持っている人でも安閑としていては、失敗することも充分に考えられる当時の受験地獄です』
(ポリドールレコード/井上陽水「断絶」ジャケットより)

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経験経済とシニアビジネス

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年9月5日 Vol. 74

keikenkeizai8年前のベストセラー「The Experience Economy」
(邦題:経験経済、ダイヤモンド社)の新訳版が
最近出版されました。

この本のテーマは
「経験経済の考え方にもとづく経験ビジネスの勧め」です。


モノ余りの時代は、すぐに競合商品が互いに真似しあい、
似たような仕様になります。

そして、商品差別化の猶予時間が どんどん短くなり、
その結果、最終的には価格競争になり、
体力勝負に陥ってしまいます。

たとえば、パックツアーのような商品は、
すでにコモディティ化しており、
激しい価格競争にさらされています。
こうした競争から脱却するための一つの手段が
「経験ビジネス」なのです。

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