「老後は銀座で」に書かれていないこと

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年5月10日 Vol. 50

ealore老後を都心で暮らしたいという人が増えている。

昨年、テレビ番組で話題を呼んだ
渡辺淳一の小説「エ・アロール」の舞台は、
東京・銀座の有料老人ホームだった。

これは架空の施設だったが、
昨今の都心の高層マンションラッシュからすれば、
近い将来、銀座界隈に本物の有料老人ホームが
出現する可能性は十分ある。

ただ、銀座のような都心に住んだことのない
高齢者にとって、銀座に住むということが
実際どのようなものなのか想像がつきにくいだろう。

そんな人には、山崎武也著「老後は銀座で」
(PHP研究所)が参考になるかもしれない。

ただし、著者もまえがきで断っているように、
都市部の質のよい賑やかな地に老後に住むことを、
「老後を銀座で」と象徴的に言っているだけで、
著者自身が銀座に住んでいるわけではない。

このため、銀座に実際に移り住む人は、
この本に書かれていない
「いくつかのこと」に遭遇することになるだろう。

それらは、いわゆる「華やかな銀座」のイメージとは、
大きくかけ離れたものである。

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知られざる中国 高齢化の実態

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年4月27日 Vol. 49

shanhai最近の中国というと、
経済成長する国のイメージが強い。

気がつけば身の回りには
中国製品がかなり増えた。
以前は、安っぽい人形などが多かったが、
最近は家電やコンピューターなどの
ハイテク製品も中国製が多い。

だが、そのような経済成長国のイメージに隠れ、
ほとんど知られていないのは、高齢化の実態だ。

中国では、日本の総人口を上回る
1億3400万人がすでに60歳以上なのである。
これが2050年には4億人を超えると 予測されている。

中国は総人口が12億9千万人と多いので、
高齢化率でみれば、日本の方が大きい。
だから、日本の方が大変だ という風に見えるかもしれない。

だが、実際の高齢者の数が桁違いに多いことと、
日本にはない複雑な要因があることを考慮すると、
中国での高齢化のインパクトが
いかに凄まじいかが容易に想像できる。

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シルバー、シニア、サードエイジをめぐる話

スマートシニア・ビジネスレビュー 2004年4月12日 Vol. 48

the-third-age-225x300中高年を対象とする市場を語る時に、どういう言葉が相応しいのかわからない、という質問を時々受ける。

80年代から90年代まではシルバービジネス、シルバー市場、などシルバーという言葉が多かった。だが、このシルバーには、かつてのシルバーシートやシルバーコロンビア計画のように、年長者を社会的弱者とみなす意味合いが強かった。

ちなみに、この言葉は和製英語であり、
アメリカやヨーロッパでは、
中高年市場の言葉としては使われない。

一方、1999年から2000年頃から、
シニア(senior)という言葉が多く使われるようになってきた。
このseniorという英語には、いくつかの意味がある。

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AARP-米国最強のロビイストNPO

スマートシニア・ビジネスレビュー 20031124 Vol. 39

AARP先週11月19日にニューヨークタイムズをはじめとする

米国の主要紙に次の広告が掲載された。

 

The proposed prescription

drug Medicare bill isn’t

perfect. But millions

of Americans can’t afford

to wait for perfect.

 

Tell Congress to pass it now.

 

直訳すれば、次の意味だ。

 

「メディケア*で処方箋薬を扱うために

提出された法案は完璧ではありません。

しかし、何千万人もの米国人は、

制度が完璧になるまでは待てません。

最寄りの議員にその法案を通すように言ってください」

 

この広告主は、AARP

以前の名称は、American Association of Retired Persons

会員は、50歳以上の米国人3,500万人。

 

米国の50歳以上の人口は、7,800万人なので、

AARPには米国の50歳以上の人の45%が

参加していることになる。

 

高齢社会問題に関するNPOで、

対象年齢人口の約半分が参加する団体は、

世界中見ても、他に例がない。

 

この圧倒的な会員数が、

全米有数の保険・旅行の販売実績だけでなく、

全米の議員が最も恐れるロビー団体としての

力の源泉となっている。

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シニアの活躍の場を創る起業家たち

スマートシニア・ビジネスレビュー 2003119 Vol.38

いろどりシニアビジネスというと大半の企業は、

経済的にも時間的にも余裕のある年長者に

何かを売ることを考える。

もちろん、そのための工夫を重ねることも大切だが、それだけでは不十分だ。

 

年長者の人たちを、単なるサービスの「使い手」として見なすのではなく、付加価値の高いサービスの「担い手」として見なす。

そのような発想と具体的な活躍の場づくりが求められている。

 

徳島県上勝町という人口2,229人の小さな町に

「株式会社いろどり」という第三セクターがある。

この会社は、地元産の柿の葉やもみじなどを

都市部の料理店向けに販売している。

 

これだけなら、地方によくありがちな

赤字の第三セクターの話に聞こえる。

 

だが、この話の要は、事業に取り組む

生産農家のほとんどが「高齢者」だということだ。

つまり、高齢者がサービスの「担い手」として

活躍している事業なのである。

 

といっても、自治体主導の高齢者福祉ではない。

ちゃんとした収益事業だ。

収益が上がるのには理由がある。

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私の夫、貸します

スマートシニア・ビジネスレビュー 20031020 Vol.37

mr-handyman「私の夫、貸します」というビジネスが大ヒットしている。

ただし、これはモスクワでの話。

ちなみに「夫を借りる」のは独身の女性ばかり。

 

といっても別にやましいことをするわけではない。

女性一人ではできない家周りのちょっとした力仕事を代行するサービスだ。

 

「レンタル料」は1時間250ルーブル(約千円)。

「レンタル」は最低2時間からで、

延長料金は1時間200ルーブル、 24時間対応だ。

 

ロシアの平均寿命は

女性72歳に対して男性は58歳と若い。

さらに、離婚率が60%と高い。

このため、高齢者世帯では女性の一人暮らしが多い。

 

このサービスがうけている理由は

「女手」だけではやりにくい、

あるいはできない作業を代行してくれることだ。

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シニアマーケットの新しい言葉

スマートシニア・ビジネスレビュー 200371 Vol. 31

CCRC_image私は615日から29日までアメリカにいた。今回の訪米の主な目的は、ニューヨークで行われた シニアマーケット分野の専門家会議への出席であった。

 

この会議にはアメリカのこの分野の錚々たる人達が集まった。広告大手JWトンプソンのマチュア・マーケット・グループのメンバーや ヤング&ルビコムのマーケティング担当などが興味深い発表をしていた。会議ではさまざまな話題が飛びかった。

 

しかし、その中で参加者全員が異口同音に感じたことがある。それは、この分野を語るための「新しい言葉」を必要としていることだ。

 

例えば「シニア」という言葉は、日本では最近多くのメディアでも従来の「シルバー」や「高齢者」「熟年」などに代わる言葉として 使われることが多い。私自身「スマートシニア」という言葉を提唱し、 「アクティブシニア」という言葉も使ってきた。

 

しかし、旧知のとおり、アメリカでは「Senior」という言葉には、 日本でいう「高齢者」のニュアンスが非常に強い。 このため、50代後半にさしかかったベビーブーマー世代の近未来を語るときにはもはや適切な言葉ではない。 また、「elder」「elderly」という言葉も、シニアとは若干ニュアンスが異なるが、 やはり年長者を表す旧世代の言葉として使われる傾向が強い。 参考までに、「シルバー」は和製英語であり、アメリカでは使われない。

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変貌するAARPは何を目指しているのか

スマートシニア・ビジネスレビュー 2003413 Vol. 28

AARP_2AARPとは、アメリカの50歳以上の会員3千6百万人を有する世界でも他に例のない巨大NPOです。AARPは「社会福祉と商業主義とが混在した稀有な団体」といわれます。各種保険や旅行商品に関する全米最大の販売者としての顔もあれば、ワシントンで最も恐れているロビー団体としての顔もあります。

 

その規模の巨大さ、社会的影響力の大きさから日本の企業、NPOからも注目されており、AARPを訪問する外国人のうち最も多いのが日本人とのことです。しかし、そのわかりにくさから、多くの日本人が訪問しているにもかかわらず、活動の全貌を把握している人はきわめて少ないようです。

 

そのAARPが、この春から大きな方針変更を行いました。

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リタイア後に住む「最適な場所」

スマートシニア・ビジネスレビュー 2002716 Vol. 18

boulderjpg-thumb_コロラド州ボルダー_2地理学者のウォーレン・ブランドの「Retire in Style」という本が昨年発売後、爆発的に売れました。内容は米国中でリタイア後に住むのに適する50の場所を12の評価基準をもとにランク付けし、その理由を整理したものです。

 

それによると、最も点数の高い場所は、コロラド州ボルダーでした。

 

ボルダーは、日本では最近では有森裕子や高橋尚子などの女子マラソン選手がキャンプをする所として有名になりましたが、まだ日本人にはなじみの薄い所のようです。

 

このボルダーが実は全米で2番目にヒッピーが多いことはあまり知られていません。コロラド大学ボルダー校を中心に大変学生の多い街で、若者が多いことがその大きな理由となっているようです。

 

ちなみにコロラド大学ボルダー校のレベルは結構高く、2001年度のノーベル物理学賞受賞者も輩出しているほどです。

 

それにしても、普通はリタイア後に住む街としてフロリダ、アリゾナ、南カリフォルニアなどが真っ先に挙げられるのですが、なぜ、この学園都市のような街がリタイア後に住むのに適する第一位に挙げられたのでしょうか?

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