2025年、「超スマートシニア」の出現と消費行動の変化

保険毎日新聞 連載 保険業界はシニアシフトにどう対応すべきか?第10

imageネット利用率の向上で増加した「スマートシニア」

 

私たちの生きる現代は消費行動に及ぼすネットの影響が大きい。シニアの消費行動を知ろうとする場合、常にこれを考慮しないといけない。図表1は、2001年12月から2012年12月までの年齢層別インターネット利用率の推移である。一番利用率が増えた年齢層は明らかに50代以上である。

 

2001年から2005年では、50代で増えた。2005年から2010年では60代でも増えた。おそらく、あと10年経つと、70代以上の年齢層の利用率がもっと上がるだろう。これでおわかりのように、シニアにおけるネット利用率の上昇は時間の問題である。

 

私はいまから14年前の1999年9月15日の朝日新聞で、ネットの時代の新たな高齢者像である「スマートシニア」というコンセプトを提唱した。その意味は「ネットを縦横に活用して情報収集し、積極的な消費行動を取る先進的な高齢者」のことだ。

この投稿の続きを読む »

タグ


企業のシニアシフトはまだまだ始まったばかり ~今後の展望~

販促会議2月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 最終回 

hansokukaigi1402「人口動態のシニアシフト」に合わせて、近年ようやく取組みが増えてきた「企業活動のシニアシフト」。本連載では、企業がシニア市場で事業展開する場合の市場の捉え方の勘所と、シニアシフトの取り組みが遅れている業界ごとに新たな差別化のための視点を提供してきた。最終回となった今回は、本連載の総括と今後の展望を述べたい。

 

連載でも取り上げてきたが、「企業活動のシニアシフト」が遅れている業界には次の共通点が見られる。

 



(1)大量生産・大量流通輸送・大量販売で成長してきた

(2)また、シニアを顧客として意識する必要性がなかった

(3)この結果、ハード志向が強く、ソフトで差別化する志向が弱い

(4)さらに、顧客対応に手間のかかる売り方が苦手

(5)そして、以上のような従来の業界慣習をなかなか変えられない

 

結局、高度成長期にマス・プロダクション、マス・マーケティングで成長してきた業界ほど、「企業活動のシニアシフト」が遅れていることがわかる。ということは、これらの業界が遅れを取り戻すには、次の通り上記とは逆を行く必要がある。

この投稿の続きを読む »

タグ


NHKワールド番組「Asia This Week」がサイトで観られます

NHKワールド(インターネット)

asiathisweek4さる1221日に放送されたNHKの国際放送NHKワールドAsia This WeekNHKワールドのサイトで公開されています。

 

私がインタビュー出演した今回の番組A Profitable ageでは、まず、先日セブン&アイ・ホールディングスが買収したニッセンの新しいカタログ通販「京都ここいろ気分」が取り上げられています。

 

シニア女性を対象とした洋服の商品化とシニア女性モデルによるファッションショーの様子、旅行代理店と提携した、その洋服に絡んだ旅のメニューなど、カタログ通販の価値を上げるためのコト消費の試みに焦点があてられています。

 

一方、シニアシフト戦略を進めるイオン葛西店も取り上げ、おひとりさま向け食料品売り場や趣味のカルチャー教室と物販を結び付ける試み、第三の場所としてのカフェなどの取り組みが取り上げられています。

この投稿の続きを読む »

タグ


任意後見制度って何? 死後の事務もお願いできる?

解脱1月号 特集 しあわせ家族研究室 終活②任意後見制度

解脱_2014年1月号-表紙今月のテーマは「任意後見制度」。認知症の進行による生活トラブルの予防方法として知るべき手段カテゴリーのひとつです。ロングセラー『親が70歳を過ぎたら読む本』の執筆をはじめ、シニアビジネスのパイオニアとして知られる村田裕之先生に、今月は「任意後見制度の概要とその利用」についてお聞きします。

 

財産管理の代行者

 

「任意後見契約」とは、認知症などで判断能力が不十分になった本人に代わって、あらかじめ本人が選んだ「後見人(任意後見人)」に財産の管理や介護の手配などの判断をともなう行為を委任する契約です。2000年に介護保険制度と同時にスタートした「成年後見制度」のひとつである「任意後見制度」に基づくもの。

 

成年後見制度には、裁判所の手続きにより後見人を選任してもらう「法定後見制度」と、当事者間の契約によって後見人を選ぶ「任意後見制度」があります。

この投稿の続きを読む »

タグ


シニア資産30%の消費は、国家予算1.6倍分のインパクト

不動産経済 連載シニアシフトの衝撃 4 

個人金融資産内訳2011意外に知られていない個人金融資産1400兆円の中身

 

よく新聞などで「日本の個人金融資産は1400兆円」あるいは「1500兆円」などと言われる。この数値は、日銀の資金循環勘定の数値を引用したものである。

 

ところが、この1400兆円のなかには負債残高が含まれていない。このことは新聞ではまず説明されることはないため、一般にはほとんど知られていない。

 

さらに、この数値には、①企業年金等に関する年金準備金、預け金(ゴルフ場預託金など)、未収金(預貯金の経過利子など)といった、一般に個人が必ずしも金融資産として認識しないようなものが含まれているほか、②個人事業主(資金循環勘定では家計部門に含まれる)の保有する事業性の決済資金などの資産も含まれている。

 

個人金融資産に、これらの①②が含まれるのは金融分類的には理解できるが、一般庶民の感覚からすると「個人金融資産」という言葉から受けるイメージとはかなりの乖離がある。

この投稿の続きを読む »

タグ


NHKワールド「Asia This Week」にシニアビジネスの解説で出演します

20131221日午前3:00より NHK BS1NHKワールド 

asiathisweek2

1221日午前3:00より(NHKBS1の場合)NHKの国際放送NHKワールドAsia This Weekにシニアビジネスの解説で出演することになりました。

 

Asia This Weekは、日本を含むアジアにおけるその週の注目すべきトピックスを取り上げ、解説する番組です。

 

今回の番組では、シニアシフトで注目を浴びているイオン葛西店、カタログ通販ニッセンの新たな試み「京都ここいろ気分」などが取り上げられます。ちなみに、ニッセンは先ごろセブン&アイ・ホールディングスが買収したところです。

 

これらの事例紹介の後に、なぜ日本企業が今シニアシフトに注力しているのか、シニア向け商品・サービス開発は過去と現在とでどう変わったのか、なぜ「モノ消費」から「コト消費」へ重点が変わってきたのか、企業側のシニアシフトが進むと日本経済にどんな影響があるのか、などについて私がお話しする予定です。

この投稿の続きを読む »

タグ


シニア割引「婚活」にも 行楽、飲食店、幅広く

読売新聞 20131214日 家計の知恵

131214読売本日の読売新聞朝刊「家計の知恵」コーナーに、シニア割引に関する記事が掲載されています。実に幅広い業種の例が取り上げられており、現在のシニア割引の動向がよくわかる記事になっています。私のコメントも引用されています。

 

最初に取り上げられているのは、結婚相談大手の「ツヴァイ」。顧客の年齢層が徐々に高齢化してきたことから、2011年に高齢者向け低料金コースを導入したところ、会員が導入前に比べ2.4倍に増えたとのこと。

 

人口動態のシニアシフトが進んでいるので、高齢期の時間が延び、ライフステージも従来とは異なるものが求められていくので、そこを狙った割引サービスと言えましょう。

この投稿の続きを読む »

タグ


経験価値向上と言う差別化手法

保険毎日新聞 連載 保険業界はシニアシフトにどう対応すべきか?第9回

経験価値を最大化するような場をつくる

 

前回取り上げた「知的新陳代謝モデル」のもう1つのポイントは、「経験価値」を最大化するように場をつくることだ。

 

ここで経験価値とは、顧客にとってのエクスペリエンス(経験や体験)が経済価値になるという考えだ。ちなみに、経験価値の観点で経済活動を捉える考え方を「エクスペリエンス・エコノミー(経験経済)」という。

 

エクスペリエンス・エコノミーにおいては、コモディティ、製品、サービス、エクスペリエンスの順に価値が上がる。たとえば、コーヒーの値段は、顧客がどのような体験をできるかによって変わる。

 

どこにでもあるコーヒー豆をバラ売りで売ると、コモディティとなり1杯分当たりの価格が1円にしかならない。それをパッケージにして売ると1杯分当たり10円になる。それをコーヒーにして売ると1杯当たり300円になる。さらに、それを高級ホテルのラウンジで提供すると1000円になる、という具合だ。

この投稿の続きを読む »

タグ


シニアシフトと業界の取るべき方向性 (5)鉄道産業

販促会議1月号 連載 実例!シニアを捉えるプロモーション 第11

ななつ星高度成長を牽引したインフラ、鉄道産業もシニアシフトとともに新たな成長戦略が求められている。鉄道産業の共通課題は、駅周辺住民の高齢化に伴う旅客減、駅関連施設の利用者減である。しかし、他業界と同様、シニアシフトという変化は新たな需要を生み出しており、それをいかに自社の事業機会に取り込めるかにかかっている。

 

1.ヨーロッパ型のゴージャス車両でシニアのコト消費をモノ消費につなげる

 

私は07年に上梓した拙著リタイア・モラトリアムで、団塊世代の退職が本格化すると在来線には昼間走る「ゴージャス車両」が復活する、と予想した。ここ数年、ようやくその予想が現実化している。

 

JR九州が10月に運行開始した豪華寝台列車「ななつ星in九州」は、その代表だ。高級感ある内外装にこだわり、3泊4日または1泊2日の日程で九州を回る。旅行代金は1人15万~55万円だが、60代を中心に来年6月出発分まですでに予約が埋まっているとのことだ。

 

退職したら必ずやることの筆頭が旅行である。ただし、退職者は時間に余裕があるため新幹線で拙速に移動する必要はない。だから、昼間の在来線にゴージャス車両を走らせれば、利用者は間違いなく増える。しかし、「ななつ星」は多くの注目を浴びているものの、定員わずか30人と規模が小さい。しかも、料金もかなり高めであり、リピート客がつきにくく、収益性の面でもあまり期待できない

この投稿の続きを読む »

タグ


外食業界のシニア向けサービスがアメリカに10年以上遅れた理由

スマートシニア・ビジネスレビュー 20131125Vol.199

dennys1123日の日経朝刊と本日の日経MJに「デニーズ、シニア客向けスタンプカード デザート無料」という記事が掲載されました。

 

記事の要旨は『ファミリーレストラン「デニーズ」で60歳以上のシニア客を対象にしたスタンプカードを発行する。カード会員にデザートを無料で提供するほか、スタンプ数に応じて料金も割り引く。シニアに限定したサービスは外食業界では珍しい。』とのこと。

 

この記事で私がひっかかったのは「シニアに限定したサービスは外食業界では珍しい」の箇所です。というのは、デニーズを含めた外食産業の本場アメリカでは、10年以上前からシニア向けサービスが存在しており、日本の外食産業でも数年前から取り組みがなされているからです。

 

たとえば、IHOPというパンケーキを中心とした朝食専門のレストランでは、99年ころからシニア向けメニューがあります。

この投稿の続きを読む »

タグ


このページの先頭へ

イメージ画像