村田裕之の活動 その4
私が発行している「スマートシニア・ビジネスレビュー」の2001年Vol.7で、それまでの血縁、地縁、社縁に代わる「第4の縁」がこれから重要になるという小論を発表しました。
スマートシニア・ビジネスレビュー Vol.7 2001年12月25日
「第4の縁」がシニアの街づくりを促す
その後、その考えを2002年3月30 日の日本経済新聞夕刊の寄稿『定年後の過し方 新しい「縁」でいきいき』で発表し、さらに「シニアビジネス『多様性市場』で成功する10の鉄則 (ダイヤモンド社)」第9章 知縁/居住コミュニティでは「知的刺激」が求心力になる」で、近未来の住まい方についての考えを述べました。
日本経済新聞 2002年3月30日号
定年後の過し方 新しい「縁」でいきいき
英語教育 2003年3月号
「知縁」を求めてシニアが集う村
血のつながり「血縁」、地域のつながり「地縁」、会社でのつながり「社縁」に対して、「知縁」は"知的好奇心が結ぶ縁"と定義しました。
大家族から核家族になるにつれて「血縁」での活動は少なくなります。子供から大人になって活動範囲が広がると「地縁」が薄まり、会社でのつながり「社縁」が強まります。ところが、この「社縁」の多くは退職とともになくなってしまいます。だからといって地域のつながり「地縁」を急ごしらえできません。これからは似たような興味や好きなものでつながる「知縁」によるコミュニティができやすくなります。
従来の社縁、地縁が自分の所属する「場」によって生まれるのに対して、知縁は自分と他の人との「共感」によって生まれる縁です。これを支えるのがインターネットや携帯電話などの個人メディアです。発信した個人情報が見知らぬ人との共感を生むきっかけになるからです。
最近、無縁社会という言葉が頻繁に聞かれますが、無縁社会も知縁社会も家族構造の変化と情報機器の普及の結果、より先鋭化して出現してきたという点において共通のものです。