今わかっている「若返り」研究のすべて

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女性セブン1月2日・9日合併号

主に中高年女性が読者の小学館の週刊誌、女性セブンに私へのインタビューを基にした記事が掲載されました。以下、私のコメントが引用(活用?)された部分です。

脳科学的に見た“脳が若返る”とは“脳機能が改善する”こと

「若返り」と聞いて、「脳」の若返りを期待する人も多いだろう。健康寿命を延長するためにも、認知症予防は最も重要な対策といえる。東北大学特任教授の村田裕之さんは、脳の老化現象をこう説明する。

「加齢とともに、脳の神経細胞やそれをつなぐ神経線維が減っていくことから脳は萎縮していきます。細胞学的な視点からは、脳の神経細胞や神経線維を取り戻すことが“若返り”と言えます。しかし、脳科学的に見た“脳の老化”とは、加齢とともに脳機能が低下して処理速度や作動記憶機能が衰えることです。“若返る”という表現より、“脳機能が改善する”と表現した方が正確でしょう」

運動も脳機能の改善にも効果的

脳機能の改善に最も効果があるのが脳トレで、これらの神経細胞が新たに作られることが東北大学の研究で確認されている。さらに「運動」もそれを後押しするという。

「運動を行うとBDNF(脳由来神経栄養因子)という物質が脳から分泌されます。これは、脳の神経細胞の新たな発生や成長を促進するたんぱく質です。筋肉から「イリシン」という物質が出ることによって、BDNFが分泌されやすくなることから、有酸素運動に加えて筋トレも行った方が効果的です」(村田さん)

有酸素運動と筋トレが、脳機能の改善にも効果的だとわかっている。だが、それは、1人きりではなく、複数人で行うことで高い効果を発揮するという。

「まだ完全に解明はされていないのですが、他人と協調する社会性が改善効果をもたらしていると考えられます」(村田さん)

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