読売新聞特集「老い2016」が坂田記念ジャーナリズム賞を受賞

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2017年7月7日 村田裕之の活動

18年前に提唱した「スマートシニア」がいかに世の中に増えたかという内容

読売新聞大阪本社が昨年1年間「老い2016」のタイトルで連載した記事が坂田記念ジャーナリズム賞を受賞しました。

この賞は、日本国内の関西を拠点にした優れた報道活動に贈られる賞です。「報道を通じ関西の文化発展を」という坂田勝郎(元毎日放送社長)の遺志に応えようと1994年に設立されたものです。

第1部門は社会に大きな影響を与えたスクープ報道や企画などを対象とされ、今回の受賞はこれに該当します。特集の構成は次の通りです。

「私らしく独りを生きる」
「自宅死 都市部で増加」
第1部「孤立と闘う」 苦しさ、不安 私も同じ
第2部「スマートシニア」 ここにも―大正生まれブロガー
第3部「健康長寿」 目指せ いきいき百寿
第4部 マネー
第5部 「安住の地」

特に第2部「スマートシニア」私が18年前に提唱した「スマートシニア」がいかに世の中に増えたかという内容です。

99年の9月に初めて「スマートシニアと新市場」という記事を他紙に寄稿した時、多くの方の反応は「面白い考えですね。でも、そんなシニアはどこにいるんですか?」というものでした。当時は私が東京、名古屋、大阪で実施した調査では50歳以上のネット利用率が3%。実質利用者の大半が50代だったので、こうした反応は当然でした。

今日のネット利用率は、50代では90%、60代で80%、70代でも50%を超えました。「そんなシニアはどこにいるんですか?」と呼ばれたスマートシニアは、現在至る所に存在するようになりました。

特に面白いのは連載内容に触発された読者が「他にもすごいスマートシニアがいる」情報を寄せてきて、それがまた記事になって反響を呼ぶというサイクルが形成されたことです。

シニアシフトの衝撃

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