11月27日 アジア通販サミット2015
11月27日、28日に韓国・済州島で開催されるアジア通販サミット2015(英文名 Asia Direct Marketing Vision 2015)で講演することになりました。
このサミットは、 日本、中国、韓国の通信販売業界団体が共同で開催するものです。元々は今年の7月開催予定でしたが、韓国でMARS騒ぎがあったため、11月に延期されたものです。
私の講演タイトルは「拡大するシニア市場とこれからの通販のありかた」です。
通信販売は、日本だけでなく北東アジア各国で成長が続いています。私も2012年11月に上梓した拙著「シニアシフトの衝撃」で、「2025年までに通販の役割が飛躍的に拡大する」と予測し、講演等でもしばしばお話ししていますが、現実はそれよりもスピードが速いようです。
情報化が進んだ現代では、こうした近未来予測が的を射ていると思われると、多くの人・企業が先回りをしようとします。その結果、予測したことが予定よりも早く実現されるということが起きます。通販の世界ではまさにそれが起きつつあります。
本サミットでは、各国の通信販売事業者が一堂に会し、各国業界どうしの情報・意見交換や交流拡大を目的としているとのことですので、期待したいところです。
余談ですが、この11月より日本から済州島への直行便がなくなり、ソウル経由で行かざるを得なくなりました。直行便がなくなった理由は日本からの観光客が激減したためです。日韓の政治対立が長引いた影響と円安で韓国に行くメリットが減ったと思われたからでしょう。
実は私が生まれて初めて行った外国は韓国でした。1986年、ソウルオリンピックの2年前でした。まだ大学院生の頃で、研究室の先輩に嫌味を言われながら実行した、生まれて初めての海外一人旅はその後の人生の歩み方を決定づける旅となりました。
その頃の韓国はまだ軍事独裁政権が続いており、隣国にも関わらず「よくわからない国」のイメージでした。ところが、当時韓国からの留学生が沢山大学に来ており、彼らは日本語がペラペラなのに加えて、英語もよく話す。一方、当時の日本人の学生はロクに英語も話せず、外国人から英語で話しかけられると韓国人に振って逃げている情けない状態でした。
韓国人は日本のことをよく知っているのに、日本人は韓国のことをほとんど知らない。これが面白くないので、とにかく行ってみようと決断し、研究室に留学していた韓国人にハングルを習い、渡航しました。
行ってみたら、反日だと言われていたのと全く異なり、出会う人すべてがとても親切でした。また、当時の韓国はオリンピック前だったので、日本で言えば昭和30年代後半から40年代前半。懐かしい風景があちこちに残っていて、タイムマシーンに乗って昔の日本の、子供の頃の田舎に戻ったような体験ができました。
韓国に行ってみてよく分かったのは「メディアの報道だけではその国の実情はわからない」ということでした。これはネットが発達した現在でも変わっていないと思います。
むしろ、ネットが発達すればするほど、直接会って、見て、自分の五感でコミュニケーションすることが重要だと感じます。