ドイツジャーナリスト訪日プログラムでレクチャーします

2015年12月1日 経済広報センター

map_germany一般財団法人経済広報センターが協力する「ドイツジャーナリスト訪日プログラム」でレクチャーすることになりました。

このプログラムはドイツのボッシュ財団が隔年で実施しているもの。ドイツのジャーナリストに、日本の各界要人との面談・インタビュー機会を提供し、日本の経済や産業の実態、政治や社会の動向などについての理解促進を目的とするものです。

私は「日本のシニアビジネス」をテーマに、高齢化対応やシニアビジネスの重要性、国際的な拡がりなどについてお話しする予定です。訪日する12名のジャーナリストはドイツを代表するテレビ局、通信社、新聞社、専門誌のエディターやリポーターです。

ドイツとの関係では、さる2013年6月に、日本の国際交流基金とドイツのコンラート・アデナウアー財団との共催で行われた東京・ベルリン会議が記憶に新しいです。

少子高齢化をアドバンテージに変えるには:ベルリン会議

ドイツは、高齢化率の面では日本、イタリアに次ぐ世界三番目の高齢化国です。年金財政の圧迫から年金支給額を減らすべく、先進国のなかでいち早く67歳定年を決定し、年金支給開始年齢を2012年から暫時引き上げ、2029年に67歳とする政策を実施しています。

一方、定年退職後のライフスタイルを見ると、日本人では定年退職後も仕事を続けたいという人の割合が増えているのに対し、ドイツ人では仕事をしたくない人の割合が圧倒的に多いです。

また、日本では多くの企業がシニアビジネスに注力しているのに対し、ドイツではあまりそうした動きが見られません

こうしたドイツ固有の課題に加えて、ここ数年はギリシャの財政破綻対応、難民受け入れ、テロ対策などのEU全体に起因する社会的コスト増大の動きが続いています。

こうした状況を踏まえると、ドイツでも定年退職も仕事を続ける人の割合の増加、企業によるシニアビジネスへの注力が必然になってくると思われます。この辺りは逆に彼らに尋ねてみたいところです。

少子高齢化をアドバンテージに変えるには:ベルリン会議
成功するシニアビジネスの教科書