村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「海外動向」の記事一覧

新型コロナウイルス変異種ゲノムの系統樹解析

新型コロナウイルス変異種は免疫でさらに変異が進む

新型コロナウイルスの変異種が世界各国で発見され大騒ぎになっています。日本でも25日には英国から日本に到着した男女5人から変異種が確認されました。この変異に関して、東北大学加齢医学研究所の小笠原康悦教授らのグループが2か月以上前の10月20日に有名なScientific Reportに大変興味深い論文を発表しています。実はこの論文はAsia Research Newsの11月の「注目論文」に選ばれており、研究者から大きな注目を集めたものです。小笠原先生からの情報を基に、新型コロナウイルス変異種の「通説」と「事実」として整理しました。変異種に関する正しい理解の一助になるものと思います。

どうすれば介護保険に依存しない商品開発が可能か?

日本の介護関連企業は公的介護保険のない国際市場で競争力をつけないと、他国に市場を奪われ事業機会を失うでしょう。日本では機能を沢山付けて、高価格にしても介護保険適用になれば利用者負担が少なく、購入・レンタルできます。しかし、公的介護保険のない日本以外の国では、こうした製品は競争力がありません。公的介護保険がある国でも、ドイツ企業のように製品に工夫をして国際市場でしっかり商売をしている例があります。

高齢化が進むアジアと日本の事業者が進むべき道

シンガポールのMarina Bay Sandsで第10回エイジング・アジア革新フォーラム(Ageing Asia Innovation Forum: AAIF)と第7回アジア太平洋高齢者ケア革新アワード(Asia Pacific Eldercare Innovation Awards)の授賞式が開催されます。この8年間で拙著「シニアシフトの衝撃」で予言した通り、シニアシフトの動きがアジアや多くの国々に広がってきたことを強く実感します。一方、あまり変わっていないのは、他国に比べて日本企業の参加が少ないことです。多くの事業者が公的介護保険に収入を依存する事業構造のため、海外進出する必要性を感じないためです。一方、明るい兆しは、若い世代が少しずつチャレンジしつつあることです。今後はさらに若い世代の人たちにも、世界を俯瞰するきっかけとして参加してもらえたらよいと思います。