シニアシフトの衝撃 超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法

村田裕之著  ダイヤモンド社 1,680円(税込)

DOL 年末年始おすすめの「2012年ベストビジネス書」
Amazonランキング「経営理論」部門で1位!

著者からのメッセージ

amazon1本書の目的は、まだ「シニアシフト」に取り組んでいない企業の方に、今後ますます進む「シニアシフト」の市場へのインパクトを理解いただき、これから取り組む際に留意すべき点や事業成功の勘所をお伝えすることにあります。

また、すでにシニア市場に進出しているものの苦戦している企業の方には、なぜ苦戦するのか、どうすればうまくいくのか、もっとうまい方法はないのか、といった実践的なヒントと市場に関する洞察をお伝えするつもりです。

少子高齢化や人口減少社会という危機を逆にビジネスチャンスにしよう、という趣旨のことを語っている類書はすでにいくつかあります。しかし、それらの大半は経済学者や評論家がマクロデータをもとに論じているものばかりで、ビジネスの実践にはほとんど役に立ちません。

これに対し、本書は、日本におけるシニアビジネスの先駆者である筆者が、過去14年にわたって実際に数多くの案件に直接関わり、悪戦苦闘しながら積み上げてきた多くの実践体験のエッセンスです。単なる机上の空論ではない、生きた知見を述べています。

「シニアシフト」は時代の流れであり、待ったなしです。あなたの会社が今後長期にわたる持続的な成長を望むのなら、本書をお読みいただき、この動きに乗り遅れることなく、いますぐアクションを取っていただくことをお勧めします。

書評で取り上げていただきました

本書は、いまや世界中が注目している超高齢化社会の日本で、どんなことが起きつつあり、企業がそれにどのような対応をしているのか、しようとしているのかが、豊富な事例と具体的な数字で示されている。シニア社会を考える上で、とてもエッセンシャルなところを抑えた実践的教科書ともいえる。2030年までに世界の多くの国で高齢化社会に突入するという。その意味でまさに日本は先進国をいっており、その知見は大いに世界のリーダーになれる価値がある。超高齢社会を、もっと面白き世にする工夫を、私たち自身が、マイナスの発想ではなく、面白く楽しく進めていきたいものである。超高齢社会のリーディングエッジを覗き、これからの未来を考える鋭い洞察とビジネスのヒントがいっぱいある本である。超(w)お勧め!

Webook of the Day

現在、他に類を見ないスピードで高齢化が進んでいる国、日本。この新たな市場に対してどのようにアプローチしたらよいか?シニアビジネスの先駆者として、実践的なヒント、市場に対する洞察、事業成功の勘所などを余すところなくお伝えします。もうそこまで迫りつつあると言われる、超高齢化社会。本書を読んでおくことが、この時代の流れをチャンスに変える、特効薬となるのかもしれませんよ。

平成進化論

著者によれば、ひとくちにシニアといっても一人一人の価値観や消費行動はさまざまであり、その市場は「マス・マーケット」ではなく「多様なミクロ市場の集合体」だから、ひとくくりにとらえることには無理があるという。そして、これを見誤らずにシニア市場を開拓するにはどうすればいいのか、具体的な成功例・失敗例を挙げ、丁寧に解説している。これからシニア市場に参入しようと思っている人や既に参入しているが苦戦している人、市場の大きな変化の流れを知っておきたい人、少子高齢化社会でのビジネスについて興味のある人などは必読の一冊だ。

保険毎日新聞

本紙連載でもおなじみ、村田裕之氏の新著。社会の高齢化が進み、人口の年齢構成が若者中心から高齢者中心へとシフトする「シニアシフト」。この流れをつかみ、今後のビジネス展開に活かすため、様々なシニア向け事業をプロデュースしてきた筆者の経験に基づいた、これまでの「シニア市場」のとらえ方とは違うシニアビジネス展開の指針を提起する。本書では、様々なビジネス展開の事例を交えながら、非常に多様なシニア層の消費行動に対し、どのようなアプローチが有効なのか、あらゆる角度からヒントを差し出している。

シルバー産業新聞

今、産業界では「シニアシフト」が加速している。人数の多い団塊世代が2012年から毎年順番に退職年齢である65歳に達し、今度こそ大量退職して、新たな事業機会が生まれるとの期待があるからだ。日本のシニアビジネスの第一人者である著者は、本書でまだシニアシフトに取り組んでいない企業に、これから取り組む際の留意点や事業成功の勘所を説くとともに、既に取り組んでいるものの成果の出ない企業には、実践的なヒントを教示している。

経済界

本書は少子高齢化や人口減少という危機をビジネスチャンスに変えるための方策としてシニアシフトのインパクトを説明しつつ、洞察と開拓のための実践的なヒントを示している。シニアビジネスの基本は「不」の解消であると説き「不安・不満・不便」が有望市場の裏返しであると指摘。「非合理の中に商機あり」と強調する。「コンビニで、大人用のおむつが当たり前に売られる日がやって来る!」「リカちゃん人形に『おばあちゃん』が登場した理由」「インターネットを駆使するスマートシニアの増加で、市場が激変!」「もはやファミリー向けではなくなったファミリーレストラン」一一など、シニアビジネスの第一人者らしい指摘が実に興味深い。

日経MJ

次にご紹介したいのが、『シニアシフトの衝撃』(ダイヤモンド社)です。シニアの時代と言われる現在ですが、意外と勘違いしている、知られざるシニア市場の実態を紹介しています。2012年中に大人用紙おむつ市場が赤ちゃん用を逆転、(男女の)出会いサポートもシニアシフト、など意外な実態が…。いろんな企業が今、読むべき本だと思います。

年末年始おすすめの「2012年ベストビジネス書」

 「大人用おむつ市場が赤ちゃん用を逆転の見通し」「リカちゃん人形におばあちゃん登場」…産業界では「シニアシフト」が加速する。シニアビジネスの先駆者が、このシニアシフトに取り組む際に留意すべき点や、事業成功のための要点をまとめた1冊。

販促会議

 2012年は、団塊世代の最年長者である1947年生まれが65歳に達する年であった。コンビニエンスストアやゲームセンターに高齢者が集い、大人用紙おむつが乳児向けよりも市場規模が上回る時代。高齢化はますます進み、社会全体のシニアシフト“は加速する一方だ。介護事業やシニアをメイン顧客層とする企業に限らず、あらゆる企業が既存の事業戦略やマーケティングの手法を見直して、ビジネスのシニアシフトが必要になっている。目の肥えたシニアは、子供だましのプロモーションが通用しない本物志向だ。本著では、こうしたシニアを「スマートシニア」と定義している。商品・サービス、販売への導線などに「納得できる」「わくわくさせる」「メリットがある」と感じなければ、財布のひもを緩めない。一方、付加価値に敏感で、笑顔やおまけを喜び、「いい」と感じればリピーターになる。著者は、こうしたシニアの特性を解説、これからどのような商品・サービスが必要とされるのかを説いている。

月刊コンピューターテレフォニー

ふえ続ける高齢者を前に、事業者は新たなビジネスモデルをどうつくり、実践していくべきか。「高度成長期に業績を拡大してきた企業は、いまだに若者やファミリー層をターゲットにしている」とみる著者は早急な転換を迫る。類書は「ビジネスの実践には役に立たない」と斬って捨て、「シニアビジネスの先駆者である私が、過去14年にわたって積み上げてきた実践体験のエッセンス」と自負する本書は、まさに示唆に満ちている。

月刊シニアビジネスマーケット

社会の高齢化が進む限り、ビジネスもシニア市場へよりシフトする流れの加速化は止まらない。待ったなしのシニアビジネスの第一人者の著者が、シニアシフトの潮流をうまくビジネスに生かしている事例、企業、商品を挙げながら、シニアシフトに取り組む際に留意すべき点や事業成功のためのポイントを的確に伝えている。

繊研新聞

シニアビジネスの基本は「不」の解消であると説き「不安・不満・不便」が有望市場の裏返しであると指摘。女性専用フィツトネスクラブの成功例を示している。そのクラブを卒業、普通のクラブに通う人も増えているが、潜在市場が大きく成長継続中。また非合理の中に商機ありとして紹介している200種の漬物を置くダイシン百貨店の戦略も興味深い。

日刊工業新聞

著者はシニアビジネスを中心に活動しているコンサルタント。著者は、長い体験に裏付けされた知見を基に、実践的なヒントとシニア市場に関する洞察を披歴する。曰く、シニア市場はマス・マーケットではなく多様なミクロ市場の集合体だ。基本は、高齢者が感じている様々な不安、不満、不便の解消である等々。高齢化は世界中で進んでいる。高齢化率世界一の日本でモデルを創り、世界に進出すれば、シニアビジネスで日本は世界のりーダーになれるという結論は類書と変わらないが、辛□の分析が光る。

北区商工通信「新しい風」

シニアビジネスに参入したものの苦戦している企業の多くが見逃しているのが、シニア市場の多様性。シニア層の場合、消費行動の引き金になる変化の種類が多く、なおかつ、その変化が訪れるタイミングが人によって異なっているため、マス・マーケティング手法が通用しにくいのだという。この個人としての変化と同時に、注意しなければならないのは、社会環境の変化だ。例えばシニア層のネット利用率。ITを使いこなすスマートシニアの増加によって、シニア市場も「買い手市場」になり、従来の売り手の論理は通用しなくなると著者は指摘する。シニアの消費行動を活性化するために、まずこの本を手に取ってみてはいかがだろうか。

IM Press

シニアシフトの衝撃 超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法 目次

プロローグ 今年の常識は、来年の非常識

I   日本中を席巻するシニアシフトの潮流

第1章  加速化が止まらないシニアシフトの流れ

大人用紙おむつ市場が、赤ちゃん用市場を逆転
リカちゃん人形に「おばあちゃん」が登場
ゲームセンターはシニアの遊び場に
平日昼間のカラオケ客の6割がシニア
スマートフォンの主戦場はシニア向け
もはやファミリー向けではなくなったファミリーレストラン
出会いサポートもシニアシフト
テレビの女子アナは、おばあちゃん?
シニアシフトの流れが、これまでの常識を覆す

 第2章  シニアビジネス、待ったなし! 

2つのシニアシフト
2007年と明らかに異なるシニアシフトの特徴
企業にとってのシニアシフトの意義とは?
シニアにとってのシニアシフトの意義とは?
社会にとってのシニアシフトの意義とは?
意外に知られていない、個人金融資産1400兆円の中身
シニア資産30%の消費は、国家予算1・6倍のインパクト
シニアシフトに乗り遅れるな!

II部シニアシフトにどう対処するか

第3章  市場の見方を誤るな――マス・マーケットではない100兆円市場

シニア消費100兆円の真実
ばらつきが大きい高齢者世帯の所得
「シニア=60歳以上」で、市場を読み間違えるマーケティング担当者
シニアの資産の特徴は「ストック・リッチ、フロー・プア」
フロー消費とストック消費を混乱するな
シニア消費は「年齢」ではなく、シニア特有の「変化」で決まる
ダウンサイジング消費は、ライフステージ変化の結果
マス・マーケティングが効かない、多様なミクロ市場の集合体

第4章  消費者の変化を見誤るな――スマートシニアのネット利用率

10年間でこんなに変わったシニアのネット利用率
スマートシニアの増加で、市場の性質が変わった
いくら見学者が来ても、売れない有料老人ホーム
シニア市場は「売り手市場」から「買い手市場」になっていく
シニアの「スマート化」を加速するスマホとタブレット
タブレットはスマホよりも「衝動買い」が起きやすい
主戦場は、スマホからタブレットへ
IT弱者が利用しない「3つの壁」のクリアが必要
絶対に使いたくなる用途開発が、シニアへの普及のカギ

第5章  身近な「不」に目を向けよ――「不安・不満・不便」が有望市場の裏返し

シニアビジネスの基本は「不」の解消
中高年女性の「不」の解消をビジネスにして成功したカーブス
中高年女性の心をつかんだ「スリー・ノーM」
成果を得るのに不要な物は全部排除
都市部シニアの食に関する「不」は何か
身体の機能低下による「不」とその解消方法
狙い目は、旧態依然とした「不」が多い市場
ぜんぜんスマートでないスマートフォン
事業機会は、私たちの頭の中にある

第6章  時間消費を勘違いするな――コト消費からモノ消費への正しい方法

失敗しやすいシニア向けの「コト消費」ビジネス
「シニアの居場所」のイメージが強いカフェの落とし穴
平場のラウンジは失敗事例の典型
時間消費が、購買意欲を促す仕掛けが必要
時間消費が、モノ消費に結びつきやすい「回遊型」
時間消費ビジネスの勘所は、連結連鎖と新陳代謝
ラクーアは、回遊型時間消費ビジネスの理想形

第7章  頭の新陳代謝を促せ――シニアの経験価値を最大化する時間消費モデル

知的新陳代謝モデルでの時間消費
連結連鎖型になっていない東急文化村
演出が中途半端だと、本物志向のシニアは二度と来ない
知的新陳代謝モデルには「心理的導線設計」が重要
経験価値を最大化するように場をつくれ
コト消費型のモノ消費ショップ
「経験価値」向上にはソフトウェアが重要
タイガー・コペンハーゲンに見る「コト消費型のモノ消費ショップ」の秘訣
シニア向けのコト消費を勘違いするな

第8章  非合理の中に商機あり――ダイシン百貨店に200種類の漬物がある理由

シニア市場では、非合理ビジネスが合理的になる
立地が悪くても客がやって来る理由
寒い田舎でも満室の老人ホームの理由
売れ筋商品が、リピート客の理由とは限らない
シニアが喜ぶコストのかからない「高付加価値策」とは
“値切り行為”には、値切り以上の意味がある
「自然な笑顔」という高付加価値策

第9章  「3つのE」を商品に組み込め――120万円の商品が60代女性に売れた理由

シニアのストックが消費に回りにくい理由とは
年齢による脳の構造変化の意味
団塊世代の多くが「解放段階」
人は「わくわく」すると消費する
「気持ちをわくわくさせる商品を」と訴えたジョブズ
革新的なヒット商品のアイデアは、市場調査からは生まれない
自分が当事者になると消費する
人は心身ともに元気になると消費する
「3つのE」がへそくりを動かす

第10章 年齢訴求は要注意――受け入れられる場合、ダメな場合

経済的メリットを感じられる場合はうまくいく
なぜ、「後期高齢者」は総スカンを食ったのか?
化粧品はグレーゾーン
ラベリングによる過去の失敗事例に学べ
高齢者という名称が消えていく
高齢者という名称を避ける理由
中高年を呼ぶ適切な名称は何か
アメリカでも混乱している「シニア」の使い方
サードエイジは、シニアに代わる名称か

III  さらなるシニアシフトで、市場はこうなる!

第11章 「高齢者にやさしい」を誤解するな――エイジフレンドリーの落とし穴

世界中に広まりつつあるエイジフレンドリーという言葉
「高齢者にやさしい」街づくりの間違い
「高齢者にやさしい」と、高齢者に受け入れられない
経年変化を考慮しない西洋型エイジフレンドリー
エイジングフレンドリーこそ、超高齢社会に必要な概念

第12章 進む「大家族」への回帰

ベビーブーマーの大移動の始まり
高齢化に伴うコスト増、収入減が移動の理由
大家族へ回帰するアメリカ
日本でも、産業空洞化が若年層の所得水準を低くする
所得の低下が大家族化を加速する
90年代後半から増えた近居
近居により「ゆるやかな大家族」が増えていく
深化する「孫ビジネス」
増える「スマートシニア」と若者との交流
ソーシャルメディアによるシニアと孫との新しい協働スタイル
豊かな高齢社会とは、高齢者だけが豊かになる社会ではない

第13章 巣鴨地蔵通り商店街で、「赤パンツ」が売れなくなる日           

巣鴨の地蔵通り商店街が高齢者に人気の理由
2025年、「赤パンツ世代」は巣鴨に買い物に来るか
上客の高齢化とともに消え去る可能性のある三越本店
いまシニアに商売できていても、10年後もうまくいく保証はない

エピローグ これから世界中で起こるシニアシフト        

世界から注目されている日本のシニアビジネス動向
シニアビジネスで、日本は世界のリーダーになれる
「企業活動のシニアシフト」は、これから他の国でも必ず起こる
シニアビジネスは、「タイムマシン経営」によって規模がグローバルになる
シニアビジネスは、「グローバル・ライフサイクル・ビジネス」になる

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