2012年8月1日 中部経済産業局
私が委員を務めている「新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会」の第3回(最終回)の議事録が公開されました。公開用の議事録なので発言内容の詳細が掲載されているわけではありません。そこで、補足として私の考えを次にお伝えします。
昨年から始まったこの懇談会の基本方針は、従来の医療と介護で賄えない、その外側まで領域を広げて、それらを全部ひっくるめて新しい産業を創出しようということです。
この方針に従えば、地域住民が病気になった時あるいはなりそうな時に、クリニックや病院に行った人が、さらに悪化しないようにドラッグストアや周辺サービスを使いやすいように関連産業を意図的に連結・集積することが重要となります。
対住民型サービスモデルでいうと、個々のメニューを作るよりは、個々のメニュー同士の連携が重要と考えます。
たとえば、フィットネス産業の規模は、大きいようで実はあまり大きくなく、長年あまり変わっていない。理由はフィットネス・ジムに通っている人は黙っていても通うが、それは少数派で、大半の人は通わない。通わない人たちにどのように門をたたいてもらうかが、必要なのです。
その人たちは一体なぜ来ないのか、どうすれば来る気になるかということを考え、ある種のショックにもとづく意識改革が重要です。それを個々の民間企業が単独でやるのは限界があります。そこで、やはり官も一緒になって、マインドセットづくりをやるところに今回の懇談会の意義があるのです。