年配者にとって必ずしも賢くない「スマートフォン」

ちょっと一息 2011年8月11日

smart-phone3月の震災以来、携帯電話で自分の住んでいる自治体からのお知らせメールを受信するようにした。

 

最初の頃は「計画停電」の有無のお知らせが主だった。だが、夏になってからは「熱中症に注意」のお知らせが圧倒的に多い。こうしたお知らせは、たとえ、わかりきったことでも、リマインドされれば、注意しようという気持ちになるので有用といえる。

 

一方、このようなリマインドが「本当に必要な人」にどれだけ届いているのかが気になる。自治体から見て「本当に必要な人」とは、自宅にひきこもり気味で、情報に疎い人。つまり、多くの高齢者である。昨年の猛暑で見られたように、特に一人暮らしの高齢者は熱中症で倒れやすい。

 

ところが、このような高齢者には携帯電話を使っている人が少ない。だから、いくら携帯電話でお知らせメールを送っても、伝わらない。

pokeberu一昔前、ポケットベル(ポケベル)がかなり普及した時期があった。ポケベルは、端末サイズも小さく、機能もシンプルで、価格も安かった。リマインド機能をもつモバイル端末としては優れていたと思うのだが、あれはなぜ廃れてしまったのだろうか。情報機器に疎い高齢者にリマインドするには、ポケベルのようなシンプルな端末で行う方がはるかに有効と思われる。

 

世はスマートフォン全盛時代である。スマートフォンの変化の傾向を見ると、限られた端末に続々と機能が追加されている。しかし、これはかつて携帯電話がたどってきたのと同じ道だ。

 

つまり、携帯電話のキャリアやメーカーは、どんどん機能を増やして、機能の数で付加価値競争を行う。ところが、利用者にとってはほとんど使わない機能が盛りだくさんの商品を買わされる羽目になり、その結果、使いにくくなっていく。

 

スマートフォンの「スマート」とは、賢いという意味である。賢さとは機能の数ではない。情報に疎い人に情報を伝える力も賢さである。

 

携帯電話のキャリアやメーカーに発想の転換を期待したい。

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