家電量販店の高齢者住宅販売に勝機はあるか?

2012831日 ちょっと一息

ヤマダ電機今朝の日経新聞にヤマダ電機が高齢者向け住宅の開発事業を始める、という記事がありました。この記事は家電量販店の現状と今後の方向性を示すものと言えましょう。

 

家電量販店が高齢者住宅に進出する背景には、テレビ市場を中心とした家電市場の縮小、があります。一方、この記事では「高齢者向け施設・住宅の整備率(全高齢者に対する割合)は、0.9%にとどまっており、ヤマダ電機は高齢者向け住宅の潜在的な需要は大きいと判断した」とされています。

 

しかし、私はこうした高齢者住宅市場への進出による本業の家電販売への貢献度は小さいと思います。その理由は、ヤマダ電機が進出する「サービス付き高齢者向け住宅」市場は、すでに激しい価格競争にさらされており、結構厳しい競争を強いられると思われるからです。

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日経社説「シニアが暮らしやすい街づくりを」への補足

2012829日 日本経済新聞

workout827日の日本経済新聞の社説「シニアが暮らしやすい街づくりを」には、私が関与している複数の活動についての説明がありました。しかし、記事の内容は短いせいか、意味が正確でないと思われるものがあったので、補足したいと思います。

 

まず、次のくだり。

 

「経済産業省新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会の報告書は、企業の提供する商品やサービスがシニアの不安を消す水準に達していないと指摘。流通、外食、薬局、フィットネス、病院、交通機関などが垣根を越え協力することで新ビジネスが生まれ、利用者の満足度も高まると提言する。」(出所:827日日本経済新聞社説)

 

これは私が委員として参加している懇談会が作成した報告書をもとに書かれていますが、「企業の提供する商品やサービスがシニアの不安を消す水準に達していない」わけではありません。

 

特に医療・介護の分野は規制が多く、個々の企業での取り組みでは限界があるので、関連する業界の各々企業同士が連携しやすいように、規制緩和を含めて支援するのが行政の役割である、というのが本報告書の趣旨です。

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スマート・エイジングという生き方 書評:ほんとうの時代

2012年9月号 PHPほんとうの時代Life+

PHP_ほんとうの時代1209_表紙_2月刊誌「PHPほんとうの時代」9月号に「スマート・エイジングという生き方」の書評が次のとおり掲載されました。

 

「スマート・エイジング」とは、賢く歳を刻むこと。「脳トレ」の監修を務めた川島教授と、高齢化社会研究の第一人者である村田氏が、いくつになっても脳が活性化する新しい概念を伝授する。

 

 

ところで、この「PHPほんとうの時代」は、「50代からの暮らしに“質と楽しさ”をプラス!」と表紙に謳っていますが、今月号の特集が「10歳若返るシニアライフの楽しみ方」であるように、中身は50代というより60代以上の向けの話が多くなっています。

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シニアの就労と医療費との関係

スマートシニア・ビジネスレビュー 2012823Vol.180

りんご農家一昨日午後に3つの打ち合わせをしたのですが、なぜか、偶然3つとも同じ話題が出ました。それはシニアの就労の話です。

 

最近、団塊世代を中心に60代の方から、

私のもとに退職のご挨拶が多く届きます。

 


その際に私は「退職後もできる限り何らかの仕事をして

年金以外の収入を得る方が、いきいきと過ごせますよ」と

アドバイスをしています。

 

これについては、拙著「スマート・エイジングという生き方」

第一部第二章に詳しく述べているのですが、

そこに掲載している興味深いグラフを

アドバイスの一つの根拠にしています。

 

そのグラフとは、「高齢者の有業率」を縦軸に、

「一人当たりの老人医療費」を横軸にして

都道府県別にデータをプロットしたものです。

ここで有業率とは仕事に就いている人の割合です。

 

グラフを見ると、長野県が有業率30%を超えて全国一高く、

一人当たりの老人医療費でも全国一少ないことがわかります。

 

つまり、仕事に就いている高齢者の割合が高い県ほど、

一人当たりの高齢者医療費も少ないのです。

 

長野県の後には、山形県、静岡県、鳥取県と続きます。

これらの4つの県の共通点は何でしょうか?

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シニアがネットスーパーの客にならない理由

村田裕之Eレター 2012年7月31日 Vol.44

 

こんにちは、村田裕之です。

 

ネットスーパーの動きが活発になっています。

 

特にシニアをターゲットとした

利用促進競争が目につきます。

 

しかし、現状のネットスーパーは、シニア顧客、

とりわけパソコンなどのIT機器を利用しない人にとっては、

まだ敷居が高いようです。

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「新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会」とりまとめ結果発表

201289 中部経済産業局  

新ヘルスケア産業本日午後、中部経済産業局の記者会見で紀村局長より「新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会」とりまとめ結果が発表されました。

 

中部経済産業局では、世界に類を見ないスピードで高齢化が進む中、医療・介護保険ではカバーしきれない健康維持・増進など公的保険適用外サービス需要の高まりを受け、「新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会」を設置し検討を重ねてきました。

 

私はこの懇談会の委員として内容の検討にかかわってきました。3回の懇談会と個別協議を経て、多様な主体の連携による2つの新ヘルスケア・サービスモデルを柱とする具体策がとりまとめられました。

 

本とりまとめの詳細は中部経済産業局ホームページの次からダウンロードできます。シニアビジネスを検討されている民間企業、官民連携を試行されている行政の方にも参考になる内容だと思います。

 

各分野のエキスパートが集まった委員会では、津下座長の見事なファシリテーションのもと、一般的な政府の委員会にありがちな形式的な議論に陥らず、自由闊達で建設的な意見交換を行うことができました。これも紀村局長をはじめとした中部経済産業局の皆さんの熱意の賜物と思います。

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08/09/2012 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:委員会

シニアにはスマホよりタブレットが本命である5つの理由

2012810日号シルバー産業新聞 連載「半歩先の団塊・シニアビジネス」第65

nexus7tabletシニアにはスマートフォンよりタブレットが有用

 

シニアをターゲットにしたスマホ「らくらくスマートフォン」がいよいよ8月から発売される。

しかし、私はシニアにはスマホよりタブレットの方が有用と考えている。その理由は、従来のIT機器が抱えていた使いにくさを次の通り解消しているからだ。

 

   携帯電話よりもスマホよりも画面が大きい。だから字が大きくて見やすく、文字も入力しやすい。

   パソコンよりも操作が簡単。指先でタップするだけで大抵のことが可能であり、キーボード入力が不要。

   電源を入れた後の起動がパソコンよりもはるかに速い。使いたい時に待たされることなく、すぐ使用できる。

   一般にノートパソコンより薄く、軽く、持ち運びが楽。

   購入価格もノートパソコンよりも一般に安い。今後はスマホよりも安くなる可能性も大きい。

 

これらのメリットから、近い将来、現状のパソコンで可能なことがタブレットでもできるようになれば、既存のパソコン利用者のかなりの割合は、タブレット利用者になっていくと予想される。

 

タブレットは女性・シニアのIT弱者に有利

 

一方、こうしたメリットのため、これまであまりパソコンに縁のなかった人やパソコン利用を躊躇していた人もタブレット利用者になる可能性が大きい。特に携帯電話は使ってもパソコンは使わない女性やIT機器の使用に無縁だったシニアがその対象となる。

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新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会の議事録が公開

201281日 中部経済産業局

新ヘルスケア産業イメージ私が委員を務めている「新ヘルスケア・サービス産業創出懇談会」の第3回(最終回)の議事録が公開されました。

 

公開用の議事録なので発言内容の詳細が掲載されているわけではありません。そこで、補足として私の考えを次にお伝えします。

 

昨年から始まったこの懇談会の基本方針は、従来の医療と介護で賄えない、その外側まで領域を広げて、それらを全部ひっくるめて新しい産業を創出しようということです。

 

この方針に従えば、地域住民が病気になった時あるいはなりそうな時に、クリニックや病院に行った人が、さらに悪化しないようにドラッグストアや周辺サービスを使いやすいように関連産業を意図的に連結・集積することが重要となります。

 

対住民型サービスモデルでいうと、個々のメニューを作るよりは、個々のメニュー同士の連携が重要と考えます。

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08/01/2012 | コメント/トラックバック(0)|

カテゴリー:委員会

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