村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「未来展望」の記事一覧

超々高齢社会と忘れてはならないこと

2030年までにアフリカと中東諸国を除く、世界の大半の国が「高齢化社会」に突入する。ますます混沌とする世界情勢のなかで、予測できる「確実な構造的変化」は、人口動態のシニアシフトなのだ。にもかかわらず、私たちはこの「確実な構造的変化」が進行していることを忘れがちだ。映画「PLAN75」が示唆したのは「社会の高齢化は止まらないことを忘れるな。思考停止に陥るな」という警鐘だ。

一人ひとりの「要介護時間の最小化」が必要に

平均寿命は今後も伸び続けると予想されている。このため、健康寿命を延ばすだけでは不十分で、必要なのは一人ひとりの「要介護時間の最小化」だ。つまり、いかに要介護状態にならないようにするか、たとえ要介護状態になっても改善することが求められている。高齢者は自然災害が起きると真っ先に犠牲になる災害弱者とみなされている。ところが、東日本大震災の時にも元気な高齢者は高台に逃げて助かっている。高齢者だから災害弱者になるのではない。超々高齢社会のこれからの20年、筆者らが提唱しているスマート・エイジングがさらに必要になるだろう。

タイムシフトが進み昼間市場が拡大 元気なシニアが街の風景を変える

物事には必ず光と影があるように、高齢社会の将来にも必ず光と影があります。この雑誌では『未来はいつでも、不安で楽しい。少しの勇気と「変わる」努力、ちょっとしたライフスキルがあれば、大丈夫だ。』として、未来は明るいものにできる、と結論づけています。日本はシニアビジネスの面で世界の先進国です。その知見が、これから順に高齢化する世界各国の役に立つことで、世界のリーダーとして貢献できる可能性があるのです。

変貌するカスタマーサービス―シニアシフトの衝撃

コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2016 in 大阪の初日に基調講演することになりました。私の講演タイトルは「変貌するカスタマーサービス―シニアシフトの衝撃」です。今回の講演では多様なミクロ市場の集合体であるシニア市場をとらえる視点をお伝えし、これまでの10年で市場がどう変化したか、これからの10年で何がどう変わるか、コンタクトセンターにはどんな進化が求められるかについてお話しする予定です。