ちょっと一息 2013年1月6日
昨日、最近改装したあるスーパーに行きました。改造の狙いの一つは、明らかにシニア顧客対応。その一つが健康サポート、介護用品コーナーの充実です。
小売業は「企業活動のシニアシフト」に最も積極的に取り組んでいる業界の一つです。しかし、その取り組み方には、まだばらつきが大きいのが現状です。同じ会社のスーパーでも店舗によって売り場のレイアウトが大きく異なっていたり、取扱商品が異なっていたりします。
この改装されたスーパーのレイアウトで私が目を引いたのは、介護用品売り場の位置。何とフードコートのすぐ隣にあるのです。
しかも、フードコートには長椅子が設置されている。ご丁寧に長椅子の材質は、固い木材ではなく、長時間座っていてもお尻が痛くならない柔らかい材質のものになっています。
そして、その長椅子に座ると目の前に真っ先に見えるのは、さまざまな介護用品なのです。写真を見てください。シニアのおじさんが座っているでしょう?
今回このおじさんは介護用品を買いに来たわけではないでしょう。フードコートで何かを食べて一休みしているだけなのです。
でも、こうやってフードコートで休憩するたびに売り場を何度も見ていると何が起きると思いますか?
恐らくこのおじさんが、いざ介護用品が必要になった時に、真っ先にこの売り場を思い出し、商品を買いにやってくるでしょう。
人は無意識に何度も見ている光景を、いざと言う時に思い出すことがあります。
売り場のレイアウト一つ、奥が深いですね。