村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「新型コロナウイルス」の記事一覧

コロナ禍で「外出がおっくうになった」を変えるには?

シニア向け旅行最大手のクラブツーリズムによる今年3月の会員向けアンケートで気になったのは「外出がおっくうになった」「出かけるのが面倒に感じる」「何をやるにも面倒くさいが先に立つようになった」といったコメントが非常に多く見られた点です。これらは「意欲」や「やる気」の低下を表しています。原因として考えられるのは第一に「認知機能の低下」、第二に外出しないことが「習慣行動化」したことです。こうした「外出がおっくう・面倒」を切り替える方策を整理しました。

意外なストレス解消・気分スッキリ商品

コロナ禍で「精神的ストレスを軽減する」などとうたった食品、サプリメントが市場に多数見られるようになった。GABAという神経伝達物質が機能性関与成分として含まれていることが多いが、GABAを口から摂取してもストレスは軽減できない。一方、罰系の特性をうまく利用して脳内のセロトニンの分泌を促すと「気分スッキリ商品」となる。お化け屋敷、バンジージャンプ、ジェットコースターなどの恐怖疑似体験がその例だ。

オンライン対話で疲れにくくする秘訣は?

現時点でWeb会議を快適にする秘訣は2つ。第一に対話する人どうしの画像情報量を増やすこと。具体的にはディスプレイサイズを大きくする、4K・8Kなどの高画質なカメラを使う、ネット速度環境を高速にすることだ。第二に大型ディスプレイを使って適度な距離を置くこと。ディスプレイサイズが大きければ互いに常に正視しなくて対話感はある程度維持できるし、ブルーライトの浴び方も弱くなる。

チャーム・カレッジ:老人ホームでの認知症改善プログラムの取り組み

老人ホームはコロナ禍で最も厳しい行動制限を受けています。しかし、現場で実施されている感染予防策のいくつかは、最近の研究に基づくと優先順位の低いものもあり、限られた人員とコスト、エネルギーが必ずしも最適に配分されていません。新型コロナウイルスに関する情報は動きが早く、1年前には当たり前のように言われていたことが現時点では適切ではないことも多々あります。常にアンテナを張り巡らし、情報感度を高くして、信頼できる情報源を持つことが重要ですね。

球場ビール、うまさの「正体」

「感情ヒューリスティック」とは人が感情的な要素で経験則や先入観に基づいて素早く判断する傾向をいう。コロナ禍で論理よりも感情的に「欲しい」と思わせる訴求が増えている。この傾向に呼応して商品を提供する側も感情的な動画や音などで、おいしさ、楽しさ、心地よさを訴求する傾向が強まっているとみられる。人は情報が多過ぎて十分に処理できない時にヒューリスティック、つまり経験則や先入観に基づき素早く判断する傾向が強くなる。だが、これは危うくないだろうか。
記者会見

特殊紫外線ランプでカラオケルームをより安全に

かつて拙著「シニアビジネス」で「退職者のための第三の場所」という考え方を提唱した。退職後に毎日行くところがないという不満・不便の解消がビジネスになるからだ。その後社会の高齢化の進展で、若者向けの場だったカラオケにシニアが行くようになり、カラオケは「退職者のための第三の場所」の代表になった。ところがコロナ禍で「カラオケはクラスター発生」のイメージが強まり、行政による行動規制の対象とされ、退職シニアはほとんど来店しなくなっている。一方で長期の行動規制で国民の間にストレスが溜まっており、緊急事態宣言が形骸化している。今必要なのは感染予防と経済活動の両立を可能とする具体的な感染対策だ。
カラオケルームで使用中の除菌・ウイルス不活化機器の様子

コロナ禍で「退職者の第三の場所」がなくなっている

カラオケは「退職者のための第三の場所」の代表だがコロナ禍でクラスター源のイメージが強まり、行政による行動規制の対象とされ、シニア層はほとんど来店しなくなっている。一方で長期の行動規制で国民の間にストレスが溜まっており緊急事態宣言は形骸化している。必要なのは感染予防と経済活動の両立を可能とする具体的な対策だ。特殊紫外線ランプを用いた「除菌・ウイルス不活化機器」はその一助になる。
達成したら嬉しいご褒美を

達成したら嬉しい目標とご褒美を作って、毎日生きるハリアイを

脳内の報酬系(ほうしゅうけい)という神経ネットワークに「ドーパミン」という神経伝達物質が放出されると「元気」や「やる気」「わくわく感」を感じます。「目標設定型」の生活で意図的にドーパミン分泌を促せます。目標設定のコツは今のレベルより少し高めで具体的に。目標は「達成したら嬉しい、ワクワクする」ものが重要です。
カラオケルームで使用中の除菌・ウイルス不活化機器の様子

特殊紫外線ランプを用いた除菌・ウイルス不活化機器を開発

私が役員を務める東北大学ナレッジキャストは、カラオケ大手のコシダカ、紫外線機器専業のオーク製作所と「特殊紫外線ランプ」を用いた「除菌・ウイルス不活化機器」を開発しました。飲食店やカラオケ店などにおける新型コロナウイルス感染症対策は大きな社会的要請があり、より効果的な対策が求められています。この機器によりカラオケルーム内で紫外線UV-Cを照射することで、その強い不活化力によりルーム内の新型コロナウイルスの感染リスクの低減が期待されます。
テレビ視聴時の脳の状態

コロナ禍で進むアンチ・スマート・エイジング

コロナ禍の進展で前頭前野の活動を抑制する生活スタイル「アンチ・スマート・エイジング」が急増している。巣ごもり時間が長くなりテレビ視聴とビデオ鑑賞頻度が増加しており、長時間になると認知機能の衰えにつながる。テレビやビデオ、ユーチューブ視聴は一日2時間程度にすること、一日15分程度脳トレを行うことが対策となる。
高所からの落下恐怖体験装置

意外なストレス解消・気分スッキリ商品

罰系の特性をうまく利用して脳内のセロトニンの分泌を促すと「気分スッキリ商品」になる。典型的な例は「お化け屋敷」。これは映像や音響、からくり、役者などを駆使し、利用者に対して幽霊や怪物に対する恐怖を疑似体験させるもの。恐怖体験で罰系が活性化し、これを抑制しようとしてセロトニンの分泌が促される。興味深いのはお化け屋敷を出ると恐怖感はなくなるが、脳内にセロトニンがしばらく分泌し続けるためスッキリした気分になる