ちょっと一息 2011年10月12日
一通の便りが届きました。
それは、私がその会社を退職した時の
直属の上司の次のような近況が
写真とともに綴られていたものです。
退職後、北海道に移住され、すっかり溶け込んで10数年。
地元の方々の厚い尊敬を受け、
趣味の木工細工は、家一軒の完全建直しまで
独力で行う匠の領域に達しています。
また荒れ果てた森を再生させるべく、
自費で広大な山林を購入して手入れされ、
豊かな森に再生する活動を6年以上続けておられます。
20数年前の苦渋の表情を浮かべていた
ビジネスマン時代の上司の印象しかなかった私は、
すっかり仙人のような風貌に変わり、
しかし、元気そうな様子を見てつくづく思いました。
ああ、自分が20数年前に見ていた上司の姿は、
実は仮の姿だったのではないか。
いや、上司もあの時代があったからこそ、
今があるのではないか。
20数年前の思い出と今の思いとが
混ぜ合わさった不思議な感触に包まれました。