ちょっと一息 2012年1月21日
年初のアメリカ出張で、フロリダ州オーランドからニューヨークへの移動で面白いサービスを体験しました。座席に付いているシートテレビが、なんと離陸前からに加えて、着陸した後でも続けて観られるのです。
通常のフライトでは離陸前後と着陸前後はすべての電子機器の使用が禁止、というのが常識です。私もそれが当たり前だと思っていたのですが、そんな常識を破るサービスがすでにアメリカには存在していることを知りました。
映画は大半が2時間前後の長さのもの。フライト時間に合わせてあるためです。ただし、新作だけでなく、旧作も多く、選択肢が多いことに感心しました。
日本からオーランドへの移動便でブラッド・ピット主演の話題作「マネーボール」を見た私は、この便でブラッド・ピットと現在の奥さんとの出会いになった名作「ミスター&ミセス・スミス」も観ることができ、それまであまり関心のなかったブラッド・ピットのファンになりました。
さらに面白いのは、シートテレビ用のイアホンはなし。自分のイアホンを使用するのがルール。ただし、必要な人は3ドルで購入できるという仕組みです。
こういう仕組みでも、今日大半の利用者はイアホンを持って移動しているので、さほど不便はなし。かつ、飛行機付帯の音質と装着感の悪いイアホンの代わりに自分のイアホンを好む人が圧倒的に多いでしょう。
一方、航空会社はイアホン配布・回収・消毒が不要でコスト削減になり、若干の収益源も確保できます。サービス利用者とサービス提供者との双方に都合がよければ、サービスは変わるのです。
常識だ、当たり前だ、と思っていることが、実はそうである必要性がない。
そういうものは、世の中にはたくさんあります。
固定観念を捨て、利用者と提供者の双方に都合のよくなることを考えましょう。