10月6日 大阪ガス福祉セミナー2017
シニアビジネス領域では「介護保険に依存しない」のが当たり前
私は介護保険制度が始まる6か月前の99年9月に朝日新聞で「スマートシニア」のコンセプトを提案し、近未来の「アクティブシニア市場」の拡大を予想しました。以来、まだ介護が不要な元気なシニア向けの多くのビジネス企画、事業化、商品化、マーケティングに携わってきました。
09年に東北大学でスマート・エイジング国際共同研究センターを立ち上げ、認知症ケアの研究に関わるまで、介護の世界にはほとんど関与しませんでした。
このような経歴ですので、私の専門のシニアビジネス領域では「介護保険に依存しない」のが当たり前でした。東北大学で取り組んだ学習療法は、川島隆太教授が考案した薬を使わない対認知症療法で、現在は厚生労働省に「非薬物療法のスタンダード」と言われるようになりました。
学習療法は介護保険に依存しないために、米国への輸出が可能になった
しかし、この療法も介護保険報酬に全く依存せず、100%自費負担なので、私の関わる事業では介護保険に依存しないのが当たり前となっています。ちなみに、学習療法は介護保険に依存しないために、米国への輸出が可能になったのです。
65歳以上の人数で見ると、介護を必要としない自立健常者の数は、介護を必要とする人の4.5倍います。つまり、市場規模で見ても介護以外の領域の方がはるかに大きいのです。
講演では、これまでの事例を交えて介護事業者が介護保険以外事業を行う場合の注意点をお話しします。
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