スマートシニア・ビジネスレビュー 2019年3月4日 Vol.227
ageingとは「年をとっていく、齢を加える」という意味
私の新刊「スマート・エイジング」にもあるように、
「エイジング」という言葉をよく耳にすると思います。
しかし、そもそも「エイジング」とは、
どういう意味なのかを正確にご存じでない方も多いようです。
「エイジング」とは、英語でageingと書きます。
アメリカ式の表記だとagingになります。
ageには「年をとる」という意味があります。
ingは動詞の進行形の表示形式です。
したがって、ageingとは「年をとっていく、齢を加える」、
つまり「加齢する」という意味です。
時々「エイジングする」という言い方をする人がいますが、
これだと「加齢するする」と言っていることになり、
おかしな言葉遣いです。
エイジングの意味を「高齢化」とみなすこともあります。
しかし、個人が齢を加えることが「加齢」であり、
社会において高齢の人の割合が大きくなることが
社会の「高齢化」であるとご理解下さい。
エイジングの本質は「時間とともに対象物の性質が変化すること」
エイジングの本質は
「時間とともに対象物の性質が変化すること」です。
これを「経年変化」といいます。
対象は人に限りません。
建築物やプラントなどのモノも対象になります。
エイジングの本質的意味は
これ以上でも以下でもありません。
このように「エイジング」とは
高齢者だけを対象とした言葉ではありません。
「スマート・エイジング」とは、2006年に東北大学からの依頼で私が提案し、私が所属する東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターの組織名にもなっている考え方です。加齢(エイジング、ageing)は、受精した瞬間からあの世に行くまで続き