2月10日 日経消費ウォッチャーオンライン版
さる1月16日(月)、東京・大手町の日経ビルで開催した日経消費経済セミナー「アジアの高齢者市場どう攻略~日本の商品開発の経験を生かす」の講演録が掲載されました。ただし、閲覧のためには専用のIDが必要とのことです。
一言でアジアと言っても非常に広範囲かつ複雑で多様です。したがって、やみくもに進むと落とし穴がたくさんあります。
アジアにおける高齢者市場の規模をつかむには、まず、高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)、高齢者の絶対数、ニーズの有無、所得を考慮する必要があります。
また、日本よりも所得格差が大きい国が多いので、平均所得だけでなく、所得格差も考慮する必要があり、これらが時間軸に沿ってどのように変化していくのかを知る必要があります。
一番大切なことは、どの時点で、自社の商品・サービスが売れそうか、ターゲットにすべき国・地域・顧客層を絞り込むことです。
たとえば、中国は現時点でも高齢者の絶対数では日本の総人口に匹敵するほど巨大市場に見えます。しかし、所得水準や所得格差、地域格差をみれば、真の顧客になりうる層は、まだ極めて限定的です。
日本企業の強みは、世界に先んじて高齢化し、対応する商品・サービスのノウハウの蓄積が進んでいることです。そして、多様性のあるマーケットに対して粘り強くきめ細かに商品開発・品質管理ができることです。日本市場で培った商品販売や運営のノウハウは間違いなく今後日本以外の市場で活かすことができます。
そのうえで、大事なのは、信頼できる現地パートナーを見つけて協力関係を構築することです。誰と組むかを間違うと大変な金と時間の損失になります。だから、よいパートナーと組むことは本当に重要です。これはアジア市場にかかわらず、ビジネスの根本原理です。
来る4月10日から13日までシンガポールで開催されるAgeing Asia Investment Forum (AAIF)2012は、その絶好の機会と言えます。参加して、よいパートナーを見つけてください。
Ageing Asia Investment Forum (AAIF)2012の詳細はこちら