村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「脳卒中」の記事一覧

ヘルスケアアプリは介護予防にどこまで役に立つか?

対象がアクティブシニアの場合、健康管理の最大の目的は要介護状態にならないことである。そのためには、①高血圧、②糖尿病、③脂質異常症、④肥満の数値管理が必須だ。体組成計からは④の肥満に関するデータ(体重、BMI、体脂肪率、内臓脂肪率)は得られるが、①から③のデータは得られない。スマートウォッチと連携しても得られるデータは歩数、心拍数、血中酸素濃度などで、やはり①から③は得られない。メーカーはメインターゲットを若者に置いているが、シニアをターゲットにして機能を絞り込み、価格を押さえれば、もっと市場が広がるだろう。
要介護原因男女別

要介護になった最も多い原因:男性は脳卒中、女性は認知症

国民生活基礎調査(2019年)を見ると、要介護になった原因の構成割合は、実は男女で異なることがわかります。男性は脳血管疾患(脳卒中)が非常に多く、次いで認知症が多い。これに対して女性は認知症と骨折・転倒、関節疾患が非常に多いのが特徴です。認知症の約3割は脳卒中が原因なので、これを考慮すると女性も脳卒中はそれなりの割合になります。

「スマート・エイジング」の観点でのスマートウォッチの活用法

今回の内容は平たく言えば「要介護状態にならないためのスマートウォッチの活用法」でした。要介護状態にならないためには脳卒中の予防が最重要です。脳卒中は動脈硬化の結果、起こります。動脈硬化を進行させる要因は、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満などの生活習慣病です。したがって、脳卒中の予防のためには生活習慣病の改善が必要です。生活習慣病の改善に最も有効なのか有酸素運動です。有酸素運動による脂肪燃焼に適した心拍数は最大心拍数の65%と言われています。この心拍数を運動しながら目で確認できるのがスマートウォッチの便利な点です。

健康指標の見える化で安心して旅に出かける

市販の体組成計と血圧計はブルートゥースという無線規格でスマートフォンに記録できるものを使うべきです。この方法がよい理由は次の通りです。1) 計測値を紙等に記録する手間が省け、データが長期に保存できる。2)記録したデータの時系列トレンドをグラフで見ることができる。3)異なる健康指標データのトレンドを見ることで相互の連関がわかる:自分の体の健康指標を「見える化」して日常的に把握しておくと「ある日突然、高血圧になった」などの急激な変化が起きにくくなります。
要介護になる原因

55歳を過ぎたら毎日血圧を測りましょう

血圧が高い状態が長く続くと動脈硬化が起こり脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患、心筋梗塞などの心疾患の原因となる他、心臓が肥大化して心不全になることもある。動脈硬化や心臓肥大は自覚症状なしに進行するため高血圧はサイレント・キラー(沈黙の殺し屋)と呼ばれる。高血圧による動脈硬化は要介護になる主因のため自分の血圧がどの範囲にあるのかを毎日計測して傾向を把握することが重要だ。