2023年8月16日 千葉市生涯現役応援センター特別講演会報告
「加齢とは成長すること」「3つの健康」の必要性
さる7月25日に千葉市生涯現役応援センター主催の特別講演会でお話しする機会がありました。
当日は気温37度を超える炎天下にも関わらず、定員を超える216名の方が参加され、会場はほぼ満席状態でした。
このテーマでの講演では、私はまず「加齢とは成長すること」だとお話します。
次に生涯かけて成長できるためには、「自立して生活できること(身体的健康)」が必要で、そのための秘訣をお話しします。
その次に、身体は健康でも心が病むと辛いため「元気でいきいきと過ごせること(精神的健康)」の秘訣をお話しします。
最後に「自分らしく生きること(社会的健康)」の秘訣をお話しするのですが、時間の都合でこの部分をお話しできないことがよくあります。
今回は、105分の講演で「10の秘訣」全てを休憩なしでお話しし、その後15分の質疑を行いました。
会場で脳トレ実践、参加者に自分の脳のパフォーマンスを実感してもらった
今回は時間が取れたため「秘訣3:脳トレをする」のパートで、自分の脳のパフォーマンスが実際どの程度なのかを実感してもらうために、「デュアル・タスク」の脳トレをやってもらったところ、「ほとんどの人が継続できない」という予想通り?の結果となりました(笑)。
こうした参加型のプログラムを体験してもらったり、実際にアルツハイマー型認知症の高齢者が脳トレで改善していく様子をビデオで見てもらったりすることで、単なる聴くだけの講演会ではない、立体的な学びの場となっていたと思います。
70代が中心だったが脱落者はほとんどいなかった
参加者の年齢層は70代が中心で、次いで65歳から69歳までと80歳以上が多かったです。
この年齢構成だと通常は講演の途中で舟をこぐ人が出てもおかしくないです。
しかし、そうした人は一人もおらず、約2時間、最後まで熱心に耳を傾け、質疑にも積極的に参加されていました。やはり、参加意識の高い方が集まっていたのだと思います。
最後の質疑の時間には、個人的な人生相談のような質問も尋ねられましたが、私の回答に補足するかのように、参加者の年配女性から質問した人へのアドバイスが自主的になされ、会場全体が笑いに包まれ、温かい雰囲気となりました。
これはZoom等では絶対に味わえないライブならではの醍醐味でした。
素晴らしい機会をアレンジして下さった千葉市生涯現役応援センターの関 隆芳センター長はじめスタッフの皆様、本当にありがとうございました!
主催者からのお言葉
昨日は素晴らしい講演を有り難うございました。当所では、これまで40回近くセミナーを開催し、著名な方にも何度か登壇いただきましたが、今回のセミナーが、一番当所の組織使命に合致した内容だったと思います。
この度は、主催者の期待を大きく超える素晴らしい講演をいただき、有り難うございました。心より御礼申し上げます。
お陰様でアンケート結果も高評価でした。「朝活をやってみる」「自分軸を考えてみたい」など、セミナーに触発されたコメントも多くありました。この日は千葉市高齢福祉課の職員も来場していましたが同じく高評価でした。
参加者の皆様のご感想(一部)
- 退職後、感動したセミナーでした。何となく自分の生き方を見つけられたような気がします=「自分軸」を持つこと。心の中がニコニコしてきました。
- 先日夫が亡くなり、これからの人生をどう生きるのかのヒントになった。
- これからの人生のために役立つ話だった。
- とても有意義な講演でした。自分の生活の中で参考にして実践していきたいと思います。
- 村田先生の話はとても丁寧で話す速度も良い。非常に良かった。
- 分かりやすく、ためになった。
- 村田先生、教えて頂いた事を活かして生きていきたいと思います。今日は来て良かった。
- 感動した。勇気が湧いてきた。
- とても良かった。今日から目標ができた。
- 自分軸を持つことは重要だと思った。
- 未来は自分で作るのだと思った。
- 心の持ち方、他者との関係性の持ち方が重要だとわかった。
- 先生の話が聞きやすかった
- 分かりやすかった。ウォーキング何十年やろうと思ってやらず、リズム感良く歩こうと思った。
- 大変楽しく飽きずに聞けた
- 本、TV等での断片的な情報が講演を聴いて整理された。再勉強をしようと思った。
- より良い学びをする事が自分自身を磨く事になると実感させられた。
- 自分に当てはまる事ばかりで実践してみようと思った。特に音読をやってみたい。
- 非常にわかりやすく、実践出来る項目が提案されていた。
「スマート・エイジング」とは、2006年に東北大学からの依頼で私が提案し、私が所属する東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターの組織名にもなっている考え方です。加齢(エイジング、ageing)は、受精した瞬間からあの世に行くまで続き