村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

チャーム・カレッジ:老人ホームでの認知症改善プログラムの取り組み

老人ホームはコロナ禍で最も厳しい行動制限を受けています。しかし、現場で実施されている感染予防策のいくつかは、最近の研究に基づくと優先順位の低いものもあり、限られた人員とコスト、エネルギーが必ずしも最適に配分されていません。新型コロナウイルスに関する情報は動きが早く、1年前には当たり前のように言われていたことが現時点では適切ではないことも多々あります。常にアンテナを張り巡らし、情報感度を高くして、信頼できる情報源を持つことが重要ですね。

「他人の役に立つ」ことは「自分の役に立つ」こと

東京オリンピックで道に迷ったジャマイカの金メダリストにタクシー代を渡したバス係の女性スタッフが話題になりました。ボランティア活動によって心理的報酬を得る機会が多くなると、高齢期にも精神的に豊かな生活を送ることができ、孤独の解消にもつながります。後半生になると他人から感謝されたり褒められたりすること「心理的報酬」に幸せを感じる傾向が強くなります。「他人の役に立つこと」は「自分の役に立つこと」でもあると認識して、彼女のように、積極的にボランティアにトライしてみてください。
年齢別SNS利用状況

シニアのICT利用の敷居を下げるには?

シニアのICT利用を促す勘所:供給側では使い方が徹底的に簡単なインターフェイス。例えばパソコンではなくシニアが使い慣れているテレビを核とするやり方がある。需要側では「毎日の生活に不可欠」なアプリの存在。例えば健康保険証や自動車免許証、パスポートをスマホ化すれば、導入は飛躍的に進むと思われる。新型コロナウイルスのワクチンパスポート、接種証明も紙ではなく電子化すべきだ。
フィンランド夏風景

コロナ後の経済再生の牽引役「シニア市場」の勘所がわかるセミナー

ここ1年半、新型コロナウイルス感染症絡みの話題が続き、当初は基礎疾患を持つ割合の高いシニア層は、あたかも社会的弱者のように扱われてきました。 一方、そのおかげでワクチン接種を他の年齢層より早く受けられ、相対的に重症化リスクが低くなったため、政府による行動規制がなければ、実は積極的な消費行動を取る人が多くなっています。そもそも60歳以上の人の市場は106兆円程度あり、実はこの数値は2021年度一般会計予算107兆円とほぼ同じ規模なのです。コロナ禍に伴う行動規制が緩和されれば、シニア層がリベンジ消費も含めて経済再生のドライブになるのは間違いありません。
コロナ渦で増えた趣味

スマート・エイジングでウィズコロナ時代を生き抜く方法

筆者らが提唱しているスマート・エイジング実現のためには「運動」「認知」「栄養」「社会性」の4つが必要条件。ところが、新型コロナウイルス感染症の流行で生活スタイルが変わり、これらの条件を満足しにくい要因が増えてきた。特に巣ごもり生活の長期化でテレビやビデオ視聴時間が増えていることが気になる。テレビ視聴時に大脳の前頭前野(ぜんとうぜんや)に「抑制現象」が生じることが分かっており毎日長時間続くと脳機能の低下につながる。
達成したら嬉しいご褒美を

達成したら嬉しい目標とご褒美を作って、毎日生きるハリアイを

脳内の報酬系(ほうしゅうけい)という神経ネットワークに「ドーパミン」という神経伝達物質が放出されると「元気」や「やる気」「わくわく感」を感じます。「目標設定型」の生活で意図的にドーパミン分泌を促せます。目標設定のコツは今のレベルより少し高めで具体的に。目標は「達成したら嬉しい、ワクワクする」ものが重要です。
カラオケルームで使用中の除菌・ウイルス不活化機器の様子

特殊紫外線ランプを用いた除菌・ウイルス不活化機器を開発

私が役員を務める東北大学ナレッジキャストは、カラオケ大手のコシダカ、紫外線機器専業のオーク製作所と「特殊紫外線ランプ」を用いた「除菌・ウイルス不活化機器」を開発しました。飲食店やカラオケ店などにおける新型コロナウイルス感染症対策は大きな社会的要請があり、より効果的な対策が求められています。この機器によりカラオケルーム内で紫外線UV-Cを照射することで、その強い不活化力によりルーム内の新型コロナウイルスの感染リスクの低減が期待されます。
子供の頃食べたお菓子はノスタルジー消費の一例

「ノスタルジー消費」が経済動かす

ノスタルジー消費とは主に40代以降に現れる消費形態で、特定の世代の「世代原体験」が影響を及ぼす消費行動。世代原体験とは特定の世代が20歳頃までに共通に体験する文化。05年に大ヒットした映画「ALWAYS 三丁目の夕日」は「団塊の世代以降」、91年に大ヒットしたドラマ「東京ラブストーリー」の25年後に出た続編漫画は「しらけ世代の後半」、ディスコ、なめねこが登場するY mobile のコマーシャルは、「バブル世代」のノスタルジー消費を促している例
年齢階級別要介護認定率

旅行可能寿命を延ばす秘訣

現在はコロナ禍で旅行がしづらい環境にあります。しかし、ワクチン接種が進んで感染者数が減少し、政府の行動制限が緩和されれば旅行に行きたいという方は多いでしょう。ところが、外出自粛の生活スタイルが長く続き、特に年配の方で健康状態が悪化している方が少なくないようです。いざ政府の行動規制がなくなった時に元気に旅行できるように今のうちに健康状態を改善しておきたいものです。
年齢層別死亡事故件数

高齢運転者の重大事故リスクを下げるカギ

ここ数年高齢者による交通事故が増えているとよく報道される。だが、警察庁交通局の平成31年2月発表のデータを見ると、実は65歳以上の交通事故死者数は、平成20年の2523人から平成30年の1966人までほぼ毎年減少している。人口10万人当たりの交通死亡率も9.19人から5.59人に減っており、特に高齢者による交通事故が増えているわけではない。一方、年齢別免許人口当たり死亡事故件数で見ると、75歳未満の運転者が平均3.7件なのに対し、75歳以上の運転者は平均7.7件と多いことがわかる。75歳以上で死亡事故割合が多くなる理由は加齢による認知機能低下が主な原因と考えられる。
前頭前野は脳の司令塔

脳を鍛えて認知症を予防しましょう

加齢にともない涙もろくなり、イライラするのは大脳の前頭前野の機能低下によって感情を抑制できなくなったため。この機能を改善するのが「脳のトレーニング(脳トレ)」。東北大学の川島隆太教授によれば脳トレには情報の「処理速度を向上する」ものと「処理容量を拡大する」ものがある。
バイタリティとポケモンGOコラボ

ポケモンGOで保険料割引は効果的?

ポケモンGOが保険会社とコラボする初の事例。コラボの理由その1は歩くことが保険料割引につながるVitality会員にポケモンGOを利用してもらうことが健康増進メニュー継続のインセンティブになりうること。その2は歩くことが基本のポケモンGOの主な利用者層は50代、60代の中高年層であり、実はVitalityに加入してほしいターゲット層であること。一方、課題もいくつかある。