村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

中小企業と認知症~経営者の長寿化による新たな事業リスクと健康経営~

アクサ生命のサイト「人生100年の歩き方」 アクサ生命が運営するサイト「人生100年の歩き方」に「中小企業と認知症~経営者の長寿化による新たな事業リスクと健康経営~」と題した記事が掲載されました。 内容は中小企業経営者の […]

シニアの特性を踏まえたヘルスケアビジネス

私は2011年と2012年に中部経済産業局からのご依頼で、新ヘルスケア産業創出懇談会の委員を務めました。私の記憶では、この委員会ができるまでヘルスケア産業と言えば医療や介護のことで厚生労働省の管轄でした。当時、厚生労働省の高齢者政策は、高齢者を社会的弱者とみなし、いかに保護するかという観点が主流で「アクティブシニアビジネス」というと、高齢者をだまして金をふんだくるようなイメージを持たれていました。そこにシニア市場を成長市場と位置付けて、産業振興のけん引役にできないかというのが、「新ヘルスケア産業」という考え方でした。現在、経済産業省にヘルスケア産業課ができたのは、9年前のこの委員会が基になっています。

認知症経営の時代

先週、広島と福岡で企業支援シンポジウム「中小企業と認知症」で基調講演とパネリストを務める機会がありました。この2回でお話して感じたことは、いよいよ企業が「認知症のリスクを経営課題として考えなければいけない時代」が来たことです。健康経営と言う言葉があります。企業が経営者や従業員の健康維持・向上を経営課題としてとらえることです。これと同様に認知症を経営課題としてとらえる意味で「認知症経営」とも言うべき時代の到来を痛感しました。

福岡編:中小企業と認知症 シンポジウムで講演します

認知症に関するシンポジウムやセミナーは色々あります。しかし「中小企業が経営課題として認知症とどう向き合っていくべきか」という切り口はこれまで例がないと思います。例えば、次のような質問があります。1)定年延⻑によって、在職中の「認知症」発症リスクが⾼くなることが予想されます。「認知症」を発症しても労働契約を解消せずに雇⽤維持する場合の、企業⾵⼟転換とシステムづくり、居場所づくりについて教えてください、2)家族が「認知症」になった場合、どう⽀えればよいか、家族ができることを教えてください、3)⽇頃からできる「認知症」の予防や対策について、従業員と共有したいので、教えてください。参加予定の方は、これらの問いに対する答えを考えるヒントが間違いなく得られます。