スマートシニア・ビジネスレビュー 20121112Vol.184

シニアシフトの衝撃(カバー画像)1116日に新著「シニアシフトの衝撃」をダイヤモンド社より上梓します。

 

サブタイトルに「超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法」とあるように、これはシニアビジネスに取り組むビジネスパーソン向けの本です。

 


「シニアシフト」には2種類あります。1つは、「人口動態のシニアシフト」。これは、人口の年齢構成が若者中心から高齢者中心へシフトすることです。もう1つのシニアシフトは、「企業活動のシニアシフト」。これは、企業がターゲット顧客の年齢構成を若者中心から高齢者中心へシフトすることです。

 

いま、産業界では「シニアシフト」が加速しています。人数の多い団塊世代が、2012年から毎年順番に退職年齢である65歳に達し、今度こそ大量退職して、新たな事業機会が生まれるとの期待があるからです。

 

5年前に「2007年問題」と称して、似たようなブームが起きました。しかし、今回の動きはその時の一過性のブームとは明らかに違います。今後、長期にわたって継続する社会全体の「シニアシフト」元年ともいうべき状況です。私は、シニアビジネス分野の専門家として多くの企業経営者・実務担当者とのやりとりを通じて、このことを肌身で実感しています。

 

しかしながら、高度成長期に業績を拡大してきた企業には、いまだに若者やファミリー層をターゲットにしているところが多いのが実態です。年々売上げ減にさらされているにもかかわらず従来のビジネスモデルから脱却できない企業が、製造業を中心にまだ多く存在しています。

 

一方、シニア市場の重要性に気がつき、「シニアシフト」に取り組んでいるものの、苦戦している企業も多く見受けられます。シニア市場はマス・マーケットではなく、多様なミクロ市場の集合体です。

 

このために、従来の大量生産・大量流通によるマス・マーケティングに慣れきっている多くの企業は、この市場に対してどのように取り組めばよいかの知識や理解が乏しく、正しいアプローチができていないためです。

 

ちらしカラー_発売予定本書の目的は、まだ「シニアシフト」に取り組んでいない企業の方に、今後ますます進む「シニアシフト」の市場へのインパクトをご理解いただき、これから取り組む際に留意すべき点や事業成功の勘所をお伝えすることにあります。

 

また、すでにシニア市場に進出しているものの苦戦している企業の方には、なぜ苦戦するのか、どうすればうまくいくのか、もっとうまい方法はないのか、といった実践的なヒントと市場に関する洞察をお伝えするつもりです。

 

少子高齢化や人口減少社会という危機を逆にビジネスチャンスにしよう、という趣旨のことを語っている類書はすでにいくつかあります。しかし、それらの大半は経済学者や評論家がマクロデータをもとに論じているものばかりで、ビジネスの実践にはほとんど役に立ちません。

 

これに対し、本書は、日本におけるシニアビジネスの先駆者である私が、過去14年にわたって実際に数多くの案件に直接関わり、悪戦苦闘しながら積み上げてきた多くの実践体験のエッセンスです。単なる机上の空論ではない、生きた知見を述べています。

 

「シニアシフト」は時代の流れであり、待ったなしです。今後長期にわたる持続的な成長を望むのなら、本書をお読みいただき、この動きに乗り遅れることなく、いますぐアクションを取っていただくことをお勧めします。

 

 

「シニアシフトの衝撃 超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法」

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