大正リポート 2014年4月号 シニア市場をねらえ 第3回
「大正リポート」は、大正製薬が全国のドラッグストアなど小売店向けに発行している情報誌。本年10月号よりスタートした新企画「シニア市場をねらえ!」を私が監修しています。
14年4月号の連載第3回は「シニアの消費心理を把握する」がテーマ。シニアの資産構造は多くの方が「ストック・リッチ、フロー・プア」(貯蓄などの資産は多いが、所得・日々の収入は少ない)です。
第1回でもお話しましたが、シニアは貯金や資産が多いからといって、日常的に消費も多いとは限りません。日々の消費はおおむね所得(収入)に一致します。したがって、シニアの消費を促すには、資産を使ってでも「必要だと思わせる説得力」「お金で買えないもの(健康・時間・楽しさ・喜び等)を手に入れたいという気持ちに働きかけること」等が重要といえます。
消費財を買うという意識下では、将来を見越した「倹約・節約の考え」が冷静な価格感覚を呼び起こし、結局は我々自ら価格競争に飛び込む結果になるのです。顧客が「ソノ気になる」ための商品の提供・提示方法や「接客・アドバイス」といった商品以外の価値提供こそ、彼らの消費意欲を高め、購入に結びつけてくれるはずです。
連載第3回では次の項目について、カラーの図表データと共にわかりやすく解説されています。
2. 人は「わくわく」すると消費する(Excited)
3. 自分が当事者になると消費する(Engaged)
4. 心身ともに元気になると消費する(Encouraged)
5. 「旅行」「ゴルフ」「おしゃれ」への関心度が高まっている!
6. 薬局・薬店・ドラッグストアがどう商売や店づくりに活かすことができるか?
(1) ポイントカード制度があるのなら、景品に旅行を設定する
(2) 抽選会、くじ引き等をおこなうのなら1等は旅行にする
(3) 売場の一角に旅行の写真を自由に貼れるコミュニケーションコーナーを設置する
(4) シニア専用の割引日や割引品を設ける
(5) シニア向けのメイクアップ教室を開催する
(6) 男性シニア向けの商品を拡充する
内容は、拙著「シニアシフトの衝撃」「シニアビジネス 多様性市場で成功する10の鉄則」「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」などを参考として、ドラッグストアでの販促に役立つようアレンジされています。ドラッグストア、小売店などの販売活動に即役立つ実践的な内容ばかりです。