村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「要介護」の記事一覧

「要介護期間」を短くするための「スマート・エイジング」実践術

脳卒中をいかに防ぐかが、介護等のお世話にならず、最後まで自立的に生活する大きなカギです。脳卒中は高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病に伴う動脈硬化によって引き起こされます。したがって、生活習慣病をいかに予防するかで、スマート・エイジングの実現が大きく左右されます。

中小企業経営者を守る「スマート・エイジング」の秘訣 第1回

中小企業経営者のピーク年齢は68歳に達しており、まもなく全国で30万人の経営者が70歳を迎えます。こうした状況で「現役経営者・社員とその家族」が認知症になるケースが増えています。中小企業の場合、経営者・社員とその家族が認知症を含む要介護状態になると、大企業の場合と比べて会社経営への影響が大きくなります。したがって、中小企業こそ経営者・社員とその家族が要介護になるリスクを減らすことが重要です。

「脳血管年齢」の計測で脳卒中予防を

東北大学発ベンチャーのNeU(ニュー)が「脳血管年齢」と呼ぶ脳の健康チェックの新たな指標の提供を開始する。NeUキオスクが優れているのは、ディスプレイで表示される認知機能課題に取り組むと、認知機能指標である脳年齢を算出するのと同時に脳の毛細血管の動脈硬化指標である脳血管年齢も算出してくれることだ。1日15分程度、課題に取り組むだけで要介護になる原因のトップ2の予防につながる情報が得られる。

要介護になった最も多い原因:男性は脳卒中、女性は認知症

国民生活基礎調査(2019年)を見ると、要介護になった原因の構成割合は、実は男女で異なることがわかります。男性は脳血管疾患(脳卒中)が非常に多く、次いで認知症が多い。これに対して女性は認知症と骨折・転倒、関節疾患が非常に多いのが特徴です。認知症の約3割は脳卒中が原因なので、これを考慮すると女性も脳卒中はそれなりの割合になります。
年齢階級別要介護認定率

旅行可能寿命を延ばす秘訣

現在はコロナ禍で旅行がしづらい環境にあります。しかし、ワクチン接種が進んで感染者数が減少し、政府の行動制限が緩和されれば旅行に行きたいという方は多いでしょう。ところが、外出自粛の生活スタイルが長く続き、特に年配の方で健康状態が悪化している方が少なくないようです。いざ政府の行動規制がなくなった時に元気に旅行できるように今のうちに健康状態を改善しておきたいものです。
要介護になる原因

55歳を過ぎたら毎日血圧を測りましょう

血圧が高い状態が長く続くと動脈硬化が起こり脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患、心筋梗塞などの心疾患の原因となる他、心臓が肥大化して心不全になることもある。動脈硬化や心臓肥大は自覚症状なしに進行するため高血圧はサイレント・キラー(沈黙の殺し屋)と呼ばれる。高血圧による動脈硬化は要介護になる主因のため自分の血圧がどの範囲にあるのかを毎日計測して傾向を把握することが重要だ。

一人ひとりの「要介護時間の最小化」が必要に

平均寿命は今後も伸び続けると予想されている。このため、健康寿命を延ばすだけでは不十分で、必要なのは一人ひとりの「要介護時間の最小化」だ。つまり、いかに要介護状態にならないようにするか、たとえ要介護状態になっても改善することが求められている。高齢者は自然災害が起きると真っ先に犠牲になる災害弱者とみなされている。ところが、東日本大震災の時にも元気な高齢者は高台に逃げて助かっている。高齢者だから災害弱者になるのではない。超々高齢社会のこれからの20年、筆者らが提唱しているスマート・エイジングがさらに必要になるだろう。