ロコモティブシンドロームと当事者意識

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年2月28日 Vol.149

locomo先日拝聴した東京大学中村耕三教授の話が印象的でした。中村教授は「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」(略してロコモ)という概念の提唱者として著名な方です。

ロコモとは骨や関節などの運動器の障害による
要介護の状態や要介護リスクの高い状態のことを言います。

ロコモの人数は現時点で予備軍を含めて4700万人存在し、
60歳過ぎの団塊世代が75歳以上になる頃、
この人数が莫大な数になると教授は警鐘を鳴らしています。

私が特に印象に残ったのは、次のくだりでした。

「60代の人に介護と言っても俺には関係ない』と言われるが、
『あなた、足腰が弱っているでしょう』と言えば、
『そうなんです』とうなづく」

このくだりは、私たちの行動の習性を
よく表していると思いました。

この投稿の続きを読む »

タグ


「親が70歳を過ぎたら読む本」上梓に際して

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年2月10日 Vol.148

2月12日に久しぶりに新著を上梓することになりました。

タイトルは「親が70歳を過ぎたら読む本」。
「相続・認知症・老人ホーム・・・について知っておきたいこと」
というサブタイトルがついています。

今回はこの場をお借りして、なぜ、私がこの本を書こうと思ったのかをお話します。

この投稿の続きを読む »

タグ


スマートシニアのもう一つの意味

スマートシニア・ビジネスレビュー 2011年1月24日 Vol.147

Ask Grandma Anything

私は今から11年以上前にスマートシニアというコンセプトを提唱しました。

当時のスマートシニアの定義は、「ネットを縦横に活用して情報収集し、 積極的な消費行動をとる先進的なシニア」というものでした。

スマートシニアの増加で、多くの市場が変わったことをこれまで本レビュー、拙著や講演等で何度もお話してきました。

しかし、ネットの進化は、11年前の予想を超えた本人の知恵を「賢く社会に貢献するシニア」という新たなスマートシニア像を生み出しつつあります。

この投稿の続きを読む »

タグ


香港から日本の高齢者政策を見る

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年11月30日 Vol.146

hk先日講演に招かれて初めて香港に出張しました。

香港の高齢化率は2010年現在で13%。
高齢化率世界一の日本の23%に比べれば、
まだまだ若い地域に見えます。

しかし、香港の高齢化率は、20年後の2030年までに 現在の日本並みになると予測されており、 今のうちに準備が必要という危機感があるようです。

この投稿の続きを読む »

タグ


仮想認知症ツアーという擬似体験

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年10月20日 Vol.145

DSC_9024今月初めに米国フロリダ州オーランドで開催された
AARPの年に一度の会員向け大イベント、
AARP Orland@50+に参加しました。

このような団塊世代やシニア向けのイベントは、
日本では2007年頃まで存在しましたが、
最近見かけなくなったので、少し懐かしい感じがしました。

とはいえ、従来よく見られた会員全体で政府に対して
シュプレヒコールを上げるようなシーンは少なくなり、
代わりに会員向けにいろいろな商品・サービスを紹介する
「販売展示会」の色彩が強くなっていました。

そのなかで目にとまったものの一つが、
Virtual Dementia Tour(仮想認知症ツアー)。
認知症でない健康な人が認知症になると、
どのような感覚になるのかを擬似体験できるという
仮想現実感(Virtual Reality)によるシミュレーターでした。

この投稿の続きを読む »

タグ


「スマートシニアと新市場」から11年

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年9月21日 Vol.144

roujinhome昨日は敬老の日でした。私は11年前の敬老の日、99915日の朝日新聞に「スマートシニアと新市場」という論説を発表しました。

 

また、当時所属していた日本総研が発行するJapan Research Review 19999月号に「スマートシニアがけん引する21世紀のシニア市場」と題した論文を発表しました。

 

これらの小論は、シニア市場の近未来に対する

その時点での予感を述べたものでした。

 

あれから11年経過し、予感通りだったものは、

スマートシニアと私が命名した

ネットを縦横に活用して情報収集し、

積極的な消費行動をとる先進的なシニアが

確実に増えたことです。

この投稿の続きを読む »

タグ


屋根の上が家庭菜園になる住宅

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年8月19日 Vol.143

P1000876ここ最近、100歳以上の所在不明の高齢者が問題になっています。しかし、日本が世界でも有数の高齢国家であることに変わりはありません。

 

戦後、日本人の平均寿命はどんどん伸びており、20年後の2030年には平均寿命が90歳を超える可能性も十分あります。

 

一方、多くの調査によれば、8割近い人が高齢になっても

可能な限り自分の家に住み続けたいと思っています。

 

ところが、現在の一般的な建売住宅の寿命は

せいぜい20年から30年と言われています。

日本人の寿命の伸びに合わせて、より長い寿命の住宅も

必要となることが容易に予想されます。

 

この「長寿命住宅」のモデルは、

実はわが国には古くから存在します。

いわゆる古民家です。

古民家はメインテナンスさえ怠らなければ、

数百年は持つようにつくられています。

この投稿の続きを読む »

タグ


高齢者になっても働きたい理由

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年7月12日 Vol.142

fula-girl先週、独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した「高年齢者の雇用・就業の実態に関する調査」によれば、65歳以上まで働きたい」という人が、全体の57.5%、約6割存在するとのことです。

 

内訳は「65-69歳まで働きたい」が16.3%70歳以上まで働きたい」が10.9%「年齢に関係なくいつまでも働きたい」が30.3%で、

65歳以上の高齢者になっても働きたい高年齢者の割合は合わせて57.5%に上りました。(調査対象は全国の55歳から69歳の男女3602人)

 

この6割という数値を大きいと感じるか、小さいと感じるかは人によって異なるでしょう。

注意したいのは、この類の調査は過去何度も行われており、65歳以上まで働きたいという人の割合は、過去10年余りで実はそれほど変わっていないことです。

この投稿の続きを読む »

タグ


勇気ある医師たち

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年6月3日 Vol.141

tokuyo皆さんは、介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)などの施設に入所する認知症の高齢者の方に多種多量の薬が投与されていることをご存知でしょうか。

 

先日参加した学習療法シンポジウムで、そうした実態についての報告を聞くことができました。

報告によれば、特に多いのが抗精神病薬と呼ばれる薬で、

認知症の方に現れる「周辺症状(精神症状や行動障害)」を治療するために投与されています。

 

ところが、こうした薬を投与すると、その副作用のために

「中核症状(記憶障害、見当識障害等)」を悪化させ、

認知症がさらに進行するという悪循環に陥ってしまうというのです。

この投稿の続きを読む »

タグ


シンガポールの老人ホームと浄水場に見る知恵の差

スマートシニア・ビジネスレビュー 2010年4月19日 Vol.140

P1000672081月のSICEXに講演者として招かれて以来、仕事でシンガポールを訪れる機会がすっかり増えた。

 

先週も訪れた際、シンガポール人の友人に

いろいろなところを案内してもらった。

仕事柄かねてから訪れてみたいと思っていた

老人ホームを今回訪れることができた。

 

訪れたのは健常者向けのシニア住宅と

要介護者向けのナーシングホームの二つ。

 

シンガポールでは住民の8割がHDBと呼ばれる

国の住宅公社が提供する公営住宅に住んでいる。

今回訪れた健常者向けのシニア住宅は、

公営でHDBのシニア版といった感じであった。

この投稿の続きを読む »

タグ


このページの先頭へ

イメージ画像