米国カーブス店舗オープニング

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年3月1日 Vol. 65

Curves-724976ギネスブックにも載った
世界最大の中高年女性フィットネスチェーン、
カーブスがついに日本に上陸しました。

このカーブスは、私が連載している日本実業出版社「月刊ビジネスデータ」綜合ユニコム「月刊レジャー産業資料」の2003年3月号で、日本で初めて紹介して以来、多くの新聞・雑誌・講演で紹介し続けたものです。

私は、カーブスを初めて知ったとき、
「日本でこのビジネスに挑戦するのは、
既存のフィットネスクラブ運営企業ではない」
と思いました。

なぜなら、カーブスは、いろいろな意味で、
既存のフィットネスクラブの
常識を破ることばかりだったからです。

私は、日本でこのビジネスに取り組むのは、
①フィットネスクラブ以外の異業種、
②フランチャイズのプロ、
③ベンチャー企業、
のいずれかだと予想していました。

結果は②。
数多くの外食フランチャイズを立ち上げてきた
フランチャイズのプロ、ベンチャーリンクでした。

今でこそ全世界で8500を越える店舗を
展開するようになりましたが、
カーブス創業者のゲイリー・ヘブン氏は、
このカーブスを立ち上げる前に、
実は2度失敗をしているのです。

一度目は従来型のフィットネスクラブ、
もう一度は女性専用のフィットネスクラブでした。

普通、同じ分野のビジネスで二度も失敗すれば、
本人のダメージが大きいだけでなく、
周りの人の彼への評価も下がり、
その分野では二度と立ち上がれなくなるでしょう。

しかし、彼は、あきらめませんでした。

「初めは、誰もがそんなニッチ分野は
ビジネスにならないと言ったよ。
年配の女性はいろいろと要求がうるさくて、
相手にするのが大変だってね」

「でも、僕らには確信があった。
人が不満に思っていることにこそ、
事業機会は隠れているものなんだ」
「シニアビジネス」より抜粋)

私は、ヘブン氏が語ったこのエピソードが大好きです。

たとえ、その瞬間に結果が出なくても、
いつか、必ず、成功すると信じて、
取り組みを続ける姿勢。

しかし、彼は、ただ、頑固に
続けるだけではありませんでした。

92年に、今のカーブスの原型を
テスト店舗で作り上げたとき、
「今度はうまくいく」と思ったのですが、
彼は、直ぐにフランチャイズを展開しませんでした。

事業に2度失敗し、資金も持ち出すばかりの状態で、
一日も早くフランチャイズを展開し、
収入の「空白時期」を埋め、
一ドルでも多くのキャッシュを集めたかったはずです。

実は、この誰も知らない「空白時期」にこそ、
後のフランチャイズ大成功のカギがあるのです。

それは、ゲイリー・ヘブンという一人の人間が、
カーブスという商品に、
彼の「魂」を吹き込んだ時期なのです。

そのヘブン氏が、3月8日に
カーブス・ジャパンのセミナーで来日します。

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