村田裕之の団塊・シニアビジネス・シニア市場・高齢社会の未来が学べるブログ

団塊・シニアビジネスのパイオニアで高齢社会問題の国際的オピニオンリーダー、村田裕之が注目の商品・サービス、シニア市場トレンド、海外シニアマーケット動向を独自の切り口で解説。ビジネスの視点、教訓・学び、生活のヒントをお伝えします。

「リタイアメント・コミュニティ」の記事一覧

「同郷の親しみ」をインセンティブにする

リタイアメント・コミュニティのような施設は、フロリダやアリゾナなどの温暖で過ごしやすい場所につくるのが通例です。しかし、ウィローバレーは、アメリカ北部の冬の寒い、市街地から遠く離れた田舎に立地しています。にもかかわらず、入居率は健常型も介護型も常にほぼ満室状態。その理由は入居者参加型の独特の営業活動にあります。
65歳以降週何日働きたいか

退職後も週3日働く「半働半遊派」が増加

風潮や流行など「時代性の変化」によってシニアの消費行動は大きく変わります。この10年間の大きな変化の一つは退職後も週3日程度は仕事を続けたい「半働半遊派」が増加したことです。シニア資産の特徴は「ストック・リッチ、フロー・プア」のため、退職後に稼いだお金は貯めずに日々の生活費に充てる傾向があります。つまり、退職後に仕事を続ける人は、稼いだ分を消費に回すのです。

最近目にする「CCRC」という言葉

シニアビジネスを発想する場合、海外で売れているものが日本でも売れないかを考えるのも一つの方法だ。これは、外食産業やアパレル産業、小売業など、さまざまな業界でいくつもなされてきた手法である。一方、外国発のシニアビジネスが日本でうまくいかない典型は「リタイアメント・コミュニティ」だ。リタイアメント・コミュニティとは、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどに特有の大規模な老人ホーム。なかには一か所に3,000人も居住している例もある。

日本でリタイアメント・コミュニティがうまくいかない理由

外国発のシニア向け商品が日本でうまくいかない典型は「リタイアメント・コミュニティ」だ。これは、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどに特有の大規模な老人ホームの形態だ。日本では2000年頃からさまざまな企業が挑戦してきたが、未だに成功例はない。リタイアメント・コミュニティが日本に馴染みにくい最大の理由は日米で市場構造と文化が違うからだ。