2023年4月6日 Hong Kong Housing Society75周年国際コンファレンス
多世代の持続的な居住のための住みよいコミュニティがテーマ
4年半ぶりに香港に行きます。4月17日に香港で開催の国際コンファレンスに講演者として招待を受けたためです。
このコンファレンスは、香港最大の高齢者住宅デベロッパー、Hong Kong Housing Society (HKHS)設立75周年を記念して開催されるものです。
テーマは「Livable Communities for Sustainable Living of Multi-generations」。直訳すれば「多世代の持続的な居住のための住みよいコミュニティ」となります。
私はWhat makes an intergenerational community a success?(どうすれば世代間コミュニティはうまくいくのか)がテーマのセッションで、講演とパネルディスカッションに参加します。
今回主催のHKHSは8年前に地上39階建ての超高層CCRC(写真)を香港で初めて実現した組織です。建設前に何度か日本に来て、日本の高級型高齢者住宅を数多く見学したものです。
5年間の香港の変化を現場の皮膚感覚で把握することがねらい
表のアジェンダは社会の高齢化で求められる多世代居住の在り方ですが、私にとっての裏のアジェンダは、コンファレンスやその前後の多くの交流機会、現地見学を通じて、この5年間の香港の変化を現場の皮膚感覚で把握することです。
香港ではこの5年間に中国政府による民主改革派の徹底弾圧とコロナ禍という2つの大きな出来事がありました。
前者は2020年の中国政府による「香港国家安全維持法」(国安法)制定で民主改革派への弾圧を合法化。2021年の全国人民代表大会(全人代)による「香港特別行政区の選挙制度の改善に関する決定」の採択で、民主的な選挙制度を廃止し、香港を事実上中国政府の統治下にしました。
この時期にコロナ禍が並行して起きたことと世代交代が進んだこともあり、コロナ禍以前に何度も訪れていた香港が、物理的だけでなく、心理的にもすっかり遠くなりました。
民主化弾圧完了後、日本のメディアによる報道もほとんど観られなくなりました。
この5年間の空白を埋めるのが今回香港に行く大きな目的です。幸い、香港の多くの旧友たちから声をかけられており、再会が楽しみです。
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