2013年3月23日 ビジネスモデル学会2013春季大会
3月23日に東京大学本郷キャンパス工学部で開催されるビジネスモデル学会での特別講演に登場します。
私の講演のタイトルは「スマート・エイジング社会とシニアビジネスの役割」。拙著「スマート・エイジングという生き方」で紹介しているエイジングについての考え方を中心に、超高齢社会の課題解決のためのシニアビジネスの役割についてお話しするつもりです。
一方、この学会全体のタイトルは「エイジレス社会のビジネスモデル」だそうです。エイジレス(Ageless)という言葉をマーケティングの世界に初めて導入したのは、アメリカの著名なコンサルタントで、私の親しい友人であった故・デイビッド・ウルフです。
彼が1990年に出版した「Serving the Ageless Market」という著書でその詳しい考えが述べられています。その邦訳本が中央法規出版から「エイジレスマーケット-シルバーマーケット攻略のための戦略」というタイトルで出版されています。
一方、このAgelessという言葉の使い方には注意が必要だと考えています。Agelessとは、文字通り「年齢がない、年齢に無関係な」という意味です。このため、ウルフが著書のタイトルにしたAgeless Marketというと、「年齢に無関係な市場」ということになります。
常日頃「シニアの消費は年齢では決まらない、変化で決まる」と主張している私も、この意味においては同感です。
ところが、「エイジレス社会」と言ってしまうと、「年齢に無関係な社会」ということになり、これは明らかに誤解を生みます。
恐らくビジネスモデル学会は、「年齢にかかわらず、いつまでも活躍機会のある社会」という意味で「エイジレス社会」という言葉を使っているのでしょう。
そうだとすれば、「エイジレス社会」ではない、別の言葉の方が誤解を生まずに済む気がします。このあたりは私も尋ねてみたいところです。
ビジネスモデル学会2013春季大会