シニア世代の課題に向き合えば「究極は人間を知ること」に行き着く

月刊人事マネジメント ザ・ロング・インタビュー この人と1時間

月刊人事マネジメント_2013年7月号_表紙_2シニアビジネスの第一人者である村田裕之さんの近著『シニアシフトの衝撃 超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法』(ダイヤモンド社)が、企業の新規事業に関わる人たちの間で、関心を集めている。超高齢社会をビジネスチャンスと捉え、多くの産業で今、「シニアシフト」が加速している中、村田さんは、その知恵袋としてメディアや各産業界からも引っ張りだこ。少子高齢化や人口減少社会の課題は、人事関係者にとっても大きなテーマ。超高齢社会を「強い会社組織作り」へのビッグチャンス変えるための秘訣とは何か?村田さんからのアドバイスとヒントに今、耳を傾けてみたい。

 

 

「継続して仕事がしたい」シニアが増加

 

--「2007年問題」、そして昨年の「2012年問題」の危機を乗り越え、国内のシニアブームは一旦、シュリンクしたのか?それともこれからが本番なのか?まずはそのあたりの感想から、村田さんに聞いてみたい。

 

「静かなブーム。現在のシニアビジネスの現状を一言で表現すれば、そんな感じがします。一過性ではない、継続的なニーズを確実に感じる、という部分では、今から5年前の『2007年問題』で話題を集めたシニアビジネスブームとは明らかに違います。

 

2007年当時は、ボリュームゾーンの団塊の世代の最年長が60歳の定年を迎え、国内の労働力不足、あるいはノウハウの継承が途切れるとの不安、そして同時に新しいリタイア市場が誕生するのではないか、との期待もなされました。しかし、結果的にはそうした不安や期待に反しては何も起こらず、翌年にはもう、ブームはシュリンクしました。

 

その理由はほとんどの団塊の世代がつい最近まで現役で働き続けたからです。それに比べれば2012年問題と言われた、団塊の世代の最年長が65歳を迎えた昨年前後からは、職場を退職した人たちの割合が確実に増えています。

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家族形態の変化に需要 外食・小売り対応急ぐ

日本経済新聞 2013629日朝刊

gasto629日の日経朝刊・企業総合面に「ガスト改装 脱・家族頼み 単身会社員やシニアに的」という記事が掲載され、私のコメントが最後の方に引用されました。

 

拙著「シニアシフトの衝撃」の第1章  加速化が止まらないシニアシフトの流れ、「もはやファミリー向けではなくなったファミリーレストラン」のなかで述べているとおり、従来「ファミリーレストラン」と呼んでいた業態は、既に顧客がファミリー層のみではなくなっていました。つまり、ファミリーレストランという分類自体がすでに過去のものになっているのです。

 

にもかかわらず、ガストのような、いわゆるファミリーレストランはその業態を変えてきませんでした。それがようやく本腰を入れてシニアシフトに注力するというのがこの記事の意味です。

 

顧客層が変化しているにもかかわらず、供給者の論理で業態を続けようとして業績不振に陥っている業態は、何もすかいらーくだけではありません。

 

実はこうした例はまだ多数見られます。シニアシフトという市場の流れを正確につかみ、他社に先んじて手を打つスピードがますます求められています。

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少子高齢化をアドバンテージに変えるには:ベルリン会議

2013624日 国際交流基金・コンラート・アデナウアー財団

ベルリンフィルハーモニーホール624日にドイツ・ベルリンで少子高齢化をアドバンテージに変えるには:ベルリン会議が開催されます。

 

この会議は、621日に東京・四谷の国際交流基金で開催される国際シンポジウム:少子高齢化をアドバンテージに変えるには~日独が目指す新しい社会・労働市場政策のかたち~のドイツ編です。

 

↑写真は宿泊予定のホテルから近いベルリンフィルハーモニーホール

今回の2つのシンポジウムは、日本の国際交流基金とドイツのコンラート・アデナウアー財団との共催で行われるもの。
21日の東京編では、ドイツから有識者が来日し、主にドイツの話題を中心に発表、議論します。

 

これに対して、24日のドイツ編では、逆に日本から有識者がベルリンに赴き、主に日本の話題を中心に発表、議論すると言う構成になっています。

  

ベルリン会議のプログラムは次のとおりです。東京でのプログラムと若干講演者が変わっています。ベルリン会議では、私はパネル4「少子高齢化をアドバンテージに変えるには―政治・経済のビジョンを描く―」の講演者・パネリストとして登壇します。

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国際シンポジウム:少子高齢化をアドバンテージに変えるには

2013621日 国際交流基金・コンラート・アデナウアー財団

ロゴ621日に東京・四谷の国際交流基金JFICホール「さくら」で開催される国際シンポジウム:少子高齢化をアドバンテージに変えるには~日独が目指す新しい社会・労働市場政策のかたち~にパネリストとして参加します。

 

このシンポジウムは、日本の国際交流基金とドイツのコンラート・アデナウアー財団との共催で開催されるものです。

 



日本とドイツは、先進諸国の中でも、最も早いスピードで少子高齢化が進展しており、社会保障制度改革、労働人口減少等、多くの共通課題を抱えています。

 

しかし、見方を変えれば、少子高齢化の進展が早い日本とドイツが、それに伴う諸課題に対処できれば、少子高齢化社会への対応で世界のロールモデルになれる可能性が大です。

 

「少子化」「高齢化」「高齢社会」というと、どうしても年金制度や介護保険制度のネガティブなイメージが強い傾向があります。しかし、ネガティブ面ばかりを強調するのではなく、その課題を踏まえた上で、経済・社会活性化の新しいあり方を追求する一つの機会として捉えるべきです。

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なぜ、スマート・エイジング・カレッジは高齢者だけの学び舎にしないのか?

2013510 スマート・エイジング・カレッジ

IMG_1020_3510日のスマート・エイジング・カレッジで「これから世界中で起こるシニアシフトと日本の役割」と題して講義を行います。

 

東北大学が主催するスマート・エイジング・カレッジは、419日に第2年度が開講しました。今年度では早くも第2回目の講義での登壇となります。

 


<写真:センター1Fロビーにあるセンターのコンセプト説明パネル>

スマート・エイジング・カレッジの受講生は定員
100名。昨年度は公募で350名の応募があり、書類選考で100名が選抜されました。

 

受講生の50%60歳以上の方。残りの50%50代、40代、30代がそれぞれ同じ割合ずつとなっています。これに加えて20代の研究生、大学院生も参加します。

 

こうした年齢配分にした最大の理由は、「高齢者だけのカレッジにしない」ためです。

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日本発の対認知症療法のドキュメンタリー映画、アメリカで最高賞受賞

201349American Documentary Film Festival(アメリカ)

アメリカンドキュメンタリー映画祭受賞48日(日本時間49日)、アメリカ・カリフォルニア州パームスプリングで開催されたAmerican Documentary Film Festivalで、日本が生んだ対認知症療法「学習療法」のアメリカでの実証を記録した仙台放送制作のドキュメンタリー映画Do You Know What My Name Is?(私の名前、わかりますか?)」が、同映画祭最高賞の「最優秀観客賞(外国作品)」を受賞しました。

 

同映画祭では、約1500の選考作品の中から選ばれた113作品が上映され、今回はアメリカ国内の作品1点と、外国作品2点の計3点が受賞しました。同映画祭で日本の映画が最高賞を受賞するのは初めてとのことです。

 

この観客賞は、上映時の観客数や反応、テーマや内容が最も観客の心を打った作品と評価されたものに与えられる賞だそうです。上映中には観客のすすり泣く声と時折の笑い声が絶えず、上映直後には拍手喝采、その後の質疑応答でも司会者が時間オーバーを告げても挙手が続くほどの盛況だったとのことです。

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自分らしく元気にいきいきと!アクティブに年を重ねる方法、教えます

名古屋リビング新聞社 にじいろ生活 20134月号

にじいろ生活2013年4月号_2加齢による体力の低下や体の不調などで、外に出るのがおっくうになったり、食欲が減退したりすることもあるのでは? 年を重ねてもできること、年を重ねたからこそ出来ることはたくさんあります。アクティブに年を重ね、明るく楽しく生活する方法を紹介します。

 

これから求められるのは「スマート・エイジング」という生き方

 

「今、私たちの生活の中で、当たり前だと思われていた多くの“常識”が覆りつつあります」と話すのは、シニアビジネス分野のパイオニアであり、高齢社会研究の第一人者である村田裕之さん。

 

「例えば、カラオケやファミリーレストラン、スーパー、コンビニなどの市場は、従来の子どもや若者向けからシニア向けにスタイルを変化させ、売り上げを伸ばしています」

 

シニア世代の消費が日本経済の中心を担っていくことが予測される今、村田さんが特任教授を務める、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センターが提唱しているのが「スマート・エイジング」という生き方です。

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賢く年を重ねよう

毎日新聞 連載 村田裕之のスマート・エイジング 第1回  

mainici_sa_logo皆さんは「アンチエイジング」の意味をご存知ですか?私が講演などで尋ねると、たいてい「若返りの技術」とか「年をとらないための方法」という答えが返ってきます。果たして正解はどうでしょうか。

 

「エイジング」は、英語でageing(米語ではaging)と書きます。ageは「年をとる」という動詞、ingは動詞の進行形です。したがって、エイジングとは「年をとっていく、齢(よわい)を加える」という意味です。日本語では加齢と言います。エイジングは、受精した瞬間からあの世に行くまで、高齢者だけでなく、すべての世代の人が生きている限り続きます。つまり、エイジングとは生きていることの証しです。

 

一方、アンチは英語で否定を意味する接頭語です。したがって、アンチエイジングとは、生きていることの否定。つまり死ぬという意味になります。若返りの逆ですね。

 

私の所属する東北大学加齢医学研究所では「スマート・エイジング」という言葉を提唱しています。スマートは「賢い」なので、スマート・エイジングは「賢く齢を加えていく」という意味です。

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アメリカでの認知症改善の物語、2つの国際映画祭での上映決定

2013325日 仙台放送

私の名前わかりますか東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターが深く関わっている活動をもとにした映画が、アメリカの二つの国際映画祭にノミネートされ、4月に上映されることになりました。

 

映画のタイトルは『Do You Know What My Name Is?』(ドゥー・ユー・ノー・ホワット・マイ・ネーム・イズ、私の名前をわかりますか?)。

 

来る43日から開催のクリーブランド国際映画祭(アメリカ・オハイオ州)と、44日から開催のアメリカンドキュメンタリー映画祭(アメリカ・カリフォルニア州)において主要な賞を競うコンペティション部門の候補作に選ばれ、正式上映されることになりました。

 

この映画は、スマート・エイジング国際共同研究センター長の川島隆太教授の研究結果をもとに日本で生まれた「読み・書き・計算」と「対面コミュニケーション」等によって認知症の改善を目指す取り組みを、仙台放送が約1年間、アメリカを舞台に取材したものです。

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人はいくつになっても学び続けることで成長できる

322日 スマート・エイジング・カレッジ修了式と村田ゼミ最終回

懇親会322日午前中に昨年四月から始まった東北大学スマート・エイジング・カレッジ第一期生の修了式が行われました。その午後に私が担当したゼミの最終回を行い、夕方に受講生からの提案で、懇親会を開催いただきました。写真はその時のものです。

 

ゼミは、拙著「親が70歳を過ぎたら読む本」をテキストとしたものです。ただし、70歳を超えた人でも参加できるように「親が70歳を過ぎたら親子で考えること」というテーマ名にして、昨年11月からスタートしました。

 

「親が70歳を過ぎたら読む本」は、相続、介護、認知症、成年後見といった高齢の親に関わるトラブルをいかに予防するかというのがテーマです。これをもとに、ゼミでは毎回受講生が二人ずつ、こうした分野に関わるご自身の体験をプレゼンし、それをケーススタディとして皆で討論するというスタイルにしました。

 

主催者の自分が言うのも何ですが、このゼミのテーマは、決してわくわくする楽しいものではありません。しかもどのケースも個人のプライバシーに深くかかわるものであり、当初はこのゼミは本当に成り立つのか不安がありました。

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