カーブスに見る日本でシニアビジネスが成長できる理由

スマートシニア・ビジネスレビュー 2009年12月7日 Vol.136

cvconvention昨日、女性専用フィットネス「カーブス」の年一回のイベント、カーブスコンベンションに出席した。

 

昨年までは都内のホテルで開催していたが、今年は幕張メッセの国際展示場が会場となった。

会場変更の理由は、加盟店数が増えて参加者数が

増えたため、ホテルでは収容できなくなったからだ。

 

0911月現在、全国770店舗、会員数は28万人に達した。

057月に東京・戸越公園に第一号店が開店してから、

わずか44カ月での快挙である。

 

28万人という会員数は、フィットネス業界4位の数字だ。

ちなみに、1位がコナミスポーツクラブの100万人、

2位がセントラルスポーツの40万人、

3位がスポーツクラブルネサンスの33万人である。

 

上位3社は全て男女利用可能なのに対して、

カーブスは女性専用である。

女性専用で会員数が1位なだけでなく、

オリコンによる「女性に人気のフィットネスランキング」でも

堂々の1位にランクされている。

 

02年に私がカーブスの存在を知った時、このビジネスは

日本でも絶対受ける、成功するという直感があった。

しかし、わずか44カ月で28万人会員獲得という

本家アメリカをも凌駕する急成長は、正直予想しなかった。

 

この快挙は、ひとえにカーブスジャパンの経営陣とスタッフ、

加盟店オーナーとスタッフの皆さんの努力の賜物だ。

 

日本のカーブスがこれほどまでに躍進できた理由の一つは、

サービス提供における徹底した品質管理である。

今回のコンベンションで興味深かったのは、

創業者ゲイリー・ヘブン氏が近年日本の優れたやり方を

本家アメリカでも取り入れているという話だった。

 

例えば、アメリカに比べて日本は会員の退会率が低い。

昨年、この事実と退会率を下げるための方法を

アメリカのオーナー達に伝え、大きな改善が見られたという。

日本では今年さらに退会率が下がっているため、

アメリカに戻ったら、再度伝えたいとのことだった。

 

アメリカ発祥の商品を徹底した品質管理で改善するのは、

自動車産業やコンビニ産業などに代表されるように

日本企業のお家芸である。

だから、アメリカ発祥のフィットネスも品質管理により

サービス品質が大きく改善する余地があると言える。

 

だが、カーブスの場合、もう一つ見逃せない理由がある。

それは日本の会員の主要年齢層が、

40代から60代でアメリカよりも高い点だ。

 

実は、この点がスタッフのサービス力向上の

大きな「ドライブ」になっていると考えられる。

なぜなら、目が肥えていて要求レベルの高い中高年層の

顧客満足を獲得するには、接客マナーや振る舞いに

それなりの水準が求められるからだ。

 

日本のカーブスの顧客年齢層が高くなる大きな理由は、

アメリカに比べて高い高齢化率のためと考えられる。

09年現在、アメリカ12.5%、日本22.7%

 

品質管理という日本企業の強みと

中高年層が多いという日本市場の特徴。

この二つが、日本でシニアビジネスが成長しやすい条件に

なっていることを、カーブスを眺めて再認識した。

 

 

 

参考情報

スマートシニア・ビジネスレビュー 2005年7月4日 Vol. 71

カーブス日本第一号店体験記

スマートシニア・ビジネスレビュー 2006年12月18日 Vol. 98

カーブス創業者が伝えてくれたもの

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