Webook 2012.11.16 シニアシフトの衝撃 ~村田裕之 +少子高齢化
多くのファンをもつ松山しんのすけさんの書評メルマガ「Webook of the Day」で、さっそく新著「シニアシフトの衝撃」をご紹介いただきました。
書評メルマガはいくつかありますが、この松山さんのものほど、わかりやすく、読んで「ウン、ウン」と思わず頷いてしまうものは他にないと思います。
ビジュアル全盛の時代に、文字だけのメールで人の気持ちを温かくする力が、松山さんの文体にはあります。
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■■ Shinnosuke Matsuyama
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超高齢社会は、実は案外明るいんじゃないか・・・・
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■■【今日の一冊】~ シニアシフトの衝撃
超高齢社会をビジネスチャンスに変える方法
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|村田裕之/著
|ダイヤモンド社|2012年11月
|ISBN:4478022607|1680円|224P
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__《 この本のツボは? 》_________
「皆さん、私は“明日”からやってきました。
私たち日本は、皆さんの“未来”を生きています」
これは、著者の村田さんがアメリカでの講演で飛ばしたジョークである。
日本は、超高齢化社会に2007年から突入し、人口動態でのシニアシフトば
かりでなく、企業活動のシニアシフトも進んでいる。
この二つの意味で、日本はシニアシフト先進国なのである。
本書は、いまや世界中が注目している超高齢化社会の日本で、どんなことが起
きつつあり、企業がそれにどのような対応をしてるのか、しようとしているの
かが、豊富な事例と具体的な数字で示されている。シニア社会を考える上で、
とてもエッセンシャルなところを抑えた実践的教科書ともいえる。
国連の定義では、高齢化率が7%を超えると「高齢化社会」、14%を超える
と「高齢社会」、さらに21%超えは「超高齢社会」というらしい。
(高齢化率とは、65歳以上の占める割合である)
冒頭にあっと驚く社会の事象が紹介されている。
* 大人用紙おむつ市場が、赤ちゃん用を逆転(2012年中)
大人紙おむつ市場が2012年に1500億円に達する見込み!
* リカちゃん人形におばあちゃん(56歳)登場!
発売当時ターゲットだった少女11歳が2012年に56歳になる。
* ゲームセンターがシニアの遊び場になっている!
若者がいくところだったゲームセンターの常識が覆りつつある!
* 出会いサポートもシニアシフト
出会いは今から、私たち60歳!
かつての常識は、シニアシフトの中で、知らぬ間に非常識になってきている。
本書では、これからますます加速化する高齢化の中で、社会の変化のきざしを
具体的に紹介しつつ、どのように視点や考え方を変えていくべきかを論じてい
る。村田さんの本は、これまで何冊か読んできたが、どれも示唆にとんだ半歩
先の未来を見せてもらえる。
「不」の解消はビジネスの基本だが、シニアビジネスにおいても例外ではない。
不安、不満、不便は、有望市場の裏返しである。中高年女性の「不」の解消で
成功したカーブスという女性専用フィットネスクラブの事例が紹介されている。
スリーノーMが受けているらしい。ノーメン(女性のみ)、ノーメークアップ
(化粧いらない)、ノーミラー(鏡がない)。w
また200種類もの漬物を用意しているダイシン百貨店など、非合理の中に商
機を生み出している例や、回遊型時間消費ビジネスで成功しているラクーアな
ど、ユニークな事例が数多く紹介され、その本質的な成功要因が分析されてい
る。
2030年までに世界の多くの国で高齢化社会に突入するという。その意味で
まさに日本は先進国をいっており、その知見は大いに世界のリーダーになれる
価値がある。超高齢社会を、もっと面白き世にする工夫を、私たち自身が、マ
イナスの発想ではなく、面白く楽しく進めていきたいものである。
超高齢社会のリーディングエッジを覗き、これからの未来を考える鋭い洞察と
ビジネスのヒントがいっぱいある本である。超(w)お勧め!
__《 おすすめ度は? 》___________
★★★★★+未来から来た
__《 知りたい? 》_______
・3つのEが決め手? (Exited, Engaged, Encouraged)
・タイムマシン経営?
・エイジングフレンドリーなユーカリが丘?
__《 買いたい? 》_______2278/
・アマゾン http://amzn.to/SO8zdP
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■■今日のおまけ:( 少子高齢化 )
もうずいぶん前から少子高齢化が、大きな社会問題として捉えられてきた。
政府の財政を圧迫しているのも元をただせばここに行きつく。
高度成長時代を生き抜き、時間とお金と家をもって悠々自適な世代を
逃げきり世代とか言ったりもする。
もちろん、そんな人ばかりではないが、年金をもらいつつ、旅行三昧の
人たちも確かにいる。
高齢者といわれる人が、介護のお世話になる前に、今のうちに楽しんで
介護が必要になったら有料老人ホームで面倒をみてもらおう・・・
こんなライフ設計は、うらやましくもあるけれど、なんだかちょっと
違うんじゃねぇ?って思う。
最後まで誰かの役にたち、自立して生活でき、そしてコロリと逝きたい。
僕はそんなふうに思いたい。
介護保険や医療保険を、権利ととらえ、つかわにゃ損損・・という考え方
は、なんだか・・・ヘンである。
いい学校にいって、有名な会社に入れば人生はハッピー・・・という
幻想は、上記の権利は使わないと損という思考とどこか似ている。
医療保険も介護保険もできるだけ使わないで行こう みたいな粋な高齢者
が増えることが望ましいのでは・・・。
そして、そういう人たちが、若いママやパパの子育て支援をしながら感謝
され、自分の存在価値を実感できるような社会がいいなぁ。
資産を持ってる高齢者をよき消費者に仕立てるビジネスのシフトもいい
けれど、よき支援者にするシフトもいいね。
社会起業高齢者 なんてのが出てきたらいいねぇ。
困ったらシニアに頼れ!
そんな感じで。
お荷物でもない、支えるでもない、ともに楽しく生き切る世代としての
あこがれの高齢者という位置づけがほしい。
と、Mosoを走らせたところで、村田さんのブログを覗いてみよう:
村田さんのブログ記事 ⇒ http://bb.hiroyukimurata.jp/review/2442/
今日紹介した本は、ちょうど本日発売の本で、アマゾンキャンペーンも
あるらしい。シニアシフト応援で、今日明日中にアマゾンで購入すると
65歳以上は割増なしで、45歳以下はなんと定価で購入できるらしい。
しかも、R55世代にいたっては、消費善5%のままで購入可能だ! 笑
よかったら是非! ⇒ http://amzn.to/SO8zdP
講演へのご招待もあるキャンペーンだよ!
⇒ http://hiroyukimurata.jp/seniorshift/
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発行者 : Webook of the Day 松山真之助 ( hello@webook.tv )
発 行 : まぐまぐ ID= 969
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新刊/30分の朝読書で人生は変わる。→( http://amzn.to/oS3Zoz )
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